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弾性波

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
連続体力学


弾性波(だんせいは;英 elastic wave)は、弾性体中を伝わる変形波で、弾性応力波弾性ひずみ波とも呼ばれる。体積変化を伴う「体積波」と、形状変化は生じるが体積変化を伴わない「等体積波」とに大別される。一次元物体中の圧縮波引張り波は前者に対応し、剪断波、あるいはねじり波は後者に対応する。弾性波の伝わる速度弾性係数ポアソン比密度に依存する。

種類

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P波
進行方向に平行に振動する波動。弾性波の中で最も早く伝播し、伝播速度 cP はλ, μをラメ定数、弾性体の密度をρとすれば、
と表される。
S波
進行方向に垂直に振動する波動。伝播速度 cS
と表される。
Head wave
観測点の位置とソースの位置にある特定の関係がある(観測点が表面付近にある)時に存在する波。伝播速度 cHcS < cH < cP の範囲にある。
レイリー波
レイリー波は表面を伝播する波であり、S波よりも遅い速度で伝播する。

熱弾性波 thermoelastic wave

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弾性体の熱膨張により発生する弾性波。

運動方程式

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等方性弾性体の運動方程式は次式で表される[1]

ここでui は変位、ρは密度、λ, μはラメ定数gi は重力加速度である。

ここで重力を無視し、変位が空間的にx1 方向にのみ依存する平面波であるとすると、上式は以下の1次元波動方程式になる。

脚注

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  1. ^ 井田喜明『自然災害のシミュレーション入門』朝倉書店、2014年、15頁。ISBN 978-4-254-16068-0 

関連項目

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