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ネパールの国章

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ネパールの国章
詳細
使用者 ネパール
採用 2006年12月30日
2020年6月13日(修正)
モットー サンスクリット: जननी जन्मभूमिश्च स्वर्गादपी गरीयसी
母と母国は天国より素晴らしい

ネパール国章(ネパールのこくしょう)は、ネパール内戦1996年 - 2006年)後の和平の時期に、それまでのネパール王国の国章に代わって導入されたものである。国章は2020年6月に修正された。

紋章の内容

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ルクセンブルグのネパール総領事館にある国章

内戦終結直後の2006年12月30日、政府は新たな国章を発表した[1]。この国章の頂上にはネパールの国旗があり、ネパールの国花である赤いシャクナゲの花輪が周囲を取り囲む。花輪の中にはネパールおよび世界の最高峰であるサガルマータ(エベレスト)が描かれ、その裾野には山間部を象徴する緑の丘と、肥沃な平野部(テライ地方)を象徴する黄色の野がある。握手する男性と女性の手は男女平等を表す。中央には、ネパール国土の形をした白いシルエットが配されている。

国章の下部にある赤い巻物には、ネパールの国の標語である「母と母国は天国より素晴らしい」(サンスクリット: जननी जन्मभूमिश्च स्वर्गादपी गरीयसी、jananī janmabhūmiśca svargādapi garīyasī)がデーヴァナーガリー文字で書かれている。この文は、以下の詩文から抜粋されたものである[2]

अपि स्वर्णमयी लंका न मे लक्ष्मण रोचते ।
जननी जन्मभूमिश्च स्वर्गादपि गरीयसी ।।

ラクシュマナ、私はランカーのことは気にしない、たとえ金でできていたとしても。
母と、生まれた土地は、天国よりも価値がある。

一般には、この言葉はラーマの異母兄弟であるラクシュマナランカーの地に留まりたいという欲望を口にしたとき、ラーマがラクシュマナをいさめるために言った言葉だとされる。しかしこの言葉が『ラーマーヤナ』由来であるとは確認されていない。

2020年の修正

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2020年5月18日、政府はインド領土問題になっている国土北西端のカラパニ地域英語版リプレク峠英語版を地図に含めることを決定し[3]、併せて国章の地図にも当該の地域が書き加えられた。新国章は6月13日に連邦議会上院で可決された[4]

ネパール王国の国章

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ネパールの国章は1920年代以降、三角形盾の中にヒマラヤ山脈と湖とシヴァ神を描いた形式(図1–3)が使われていたが、1962年12月16日の新憲法制定時に以下の図4の形式に変えられ、2006年12月30日まで使われた。

国の動物である白い牛と、国鳥である緑色のニジキジが、白いヒマラヤ山脈のふもとの野の川辺にいる姿が描かれる。その左右には三日月と太陽やグルカ兵がおり、一人は民族衣装を着けククリを、もう一人は洋装で小銃を持っている。ヒマラヤの上空には交差した二枚のネパールの国旗と二本のククリ、聖人ゴラクナート(Gorakhnath)の足型、王の冠が描かれている。紋章の周囲には現在の国章と同じくシャクナゲの花輪があり、下部には現在と同じく「母と母国は天国より素晴らしい」の標語を書いた巻物があった。

脚注

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  1. ^ Nepal to change new coat of arms”. 人民網 (2006年12月18日). 2022年6月9日閲覧。
  2. ^ People's Daily Online - Nepal to change new coat of arms
  3. ^ ネパール新地図にインドとの係争地域、領土問題激化必至”. AFP通信 (2020年5月20日). 2022年6月9日閲覧。
  4. ^ Nepal gets a new political map, Coat of Arms”. The Himalayan Times (2020年6月13日). 2022年6月9日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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