ノート:真正奥義書
本項目の名前に関して
[編集]少し気になったのですが、『真正奥義書』という翻訳名の用例があまりないような気がします。グリモワールの仰々しさを表していて良い訳だと思いますが。もし、この翻訳名を使った文献があるなら参考文献として挙げておくとよいかと思います。--こくま 2010年6月6日 (日) 14:18 (UTC)
- 立項した者です。『真正奥義書』というタイトルは、フランシス・キング著 江口之隆訳 『英国魔術結社の興亡』 ISBN 4336034087 の巻末付録「マサース版奥義書」の中で使われている訳を採りました。ただ、その記事には Grimorium Verum に関して、参考文献に挙げるほどの内容はありません。他にわたしの確認した訳例としては、「真実の書」(リチャード・キャベンディッシュ著 栂正行訳 『黒魔術』ISBN 4309230253)、「真実の教書」(ローズマリ・エレン・グィリー著 荒木正純・松田英訳 『魔女と魔術の事典』 ISBN 4562028580)があります。この中で定訳と呼べるほどのものはないと思いますが、『真実の教書』には個人的に違和感を覚えます。「教書」はふつう教皇などが発布する書簡のような文書を指すと思うからです。--Doomreaper 2010年6月7日 (月) 22:25 (UTC)
- 情報ありがとうございます。なるほど江口氏の訳でしたか、納得です。フレッド・ゲティングズ著 大瀧啓裕役『悪魔の事典』ISBN 978-4791751853 は音写で『グリモリウム・ウェルム』、『地獄の辞典』は本文に書いたように『ソロモンの真の鎖骨』でした。教書は確かに教会からのメッセージ的なイメージがあるので、やはりその中だと『真正奥義書』がしっくりきますね。ノートに書いてあるだけでも、どうしてこの名前を採用したのかがわかるので十分な気もしてきました。調べていただきありがとうございました。--こくま 2010年6月8日 (火) 13:40 (UTC)
- どういたしまして。参考までにもうひとつ。ジョルダーノ・ベルティ著 竹山博英・桂本元彦訳 『ヴィジュアル版 天国と地獄の百科』 ISBN 4562033975 のp.177では「グリモリウム・ヴェルム」(イタリア、17世紀)となってます。まあ17世紀という年代はちょっと疑問ですが。この本は別のところでグリモリウム・ヴェルムの刊行年を1517年としていたり一貫性に欠けます。--Doomreaper 2010年6月9日 (水) 07:43 (UTC)
- 情報ありがとうございます。なるほど江口氏の訳でしたか、納得です。フレッド・ゲティングズ著 大瀧啓裕役『悪魔の事典』ISBN 978-4791751853 は音写で『グリモリウム・ウェルム』、『地獄の辞典』は本文に書いたように『ソロモンの真の鎖骨』でした。教書は確かに教会からのメッセージ的なイメージがあるので、やはりその中だと『真正奥義書』がしっくりきますね。ノートに書いてあるだけでも、どうしてこの名前を採用したのかがわかるので十分な気もしてきました。調べていただきありがとうございました。--こくま 2010年6月8日 (火) 13:40 (UTC)
第三の書か第四の書か
[編集]「このグリモワールのひとつのバージョンが「ソロモン王の鍵、第三之書」として含まれていた」の「第三之書」は「第四の書」の誤りではないのか、とのご指摘をいただきましたが、内容からして関係するのは第三の書のほうで間違いないと思います。たとえば『真正奥義書』はルシフェル、ベルゼビュート、アスタロトを三大悪魔としていますが、同様に『アルマデルによる~』の第三部はルシフェル、ベルゼビュート、エレストルを三大プリンスとしています。たしかにピーターソン氏のサイトは『アルマデルによるソロモンの真の鍵』の第四の書を掲載していますが、ピーターソンが2007年に出した Grimorium Verum ISBN 978-1434811165 では第三の書のほうを収録しています。ちなみに『ソロモンの鍵の包括的概論』という書物の第一部も、この『アルマデルによる~』の第三の鍵と共通していて、これを『真正奥義書』の前身とみる向きもあります。その説によれば、『ソロモンの鍵の包括的概論』が完成した18世紀末のおよそ20年後(1517年すなわち1817年)にその内容を多く引き継いだアリベク版『真正奥義書』が出現したということになります(The Veritable Key of Solomon ISBN 978-0738714530 参照)。--Doomreaper 2010年6月9日 (水) 00:36 (UTC)
- すみません、これは完全に私の読み間違いでした。this material(=第4書)を取り除いた、と読み間違えていたのですが、Doomreaperさんの指摘を見て読み直してみると、this material(=Lansdowne 1202)の一部を取り除いたという意味ですね。お手を煩わせてしまって申し訳ありません。お恥ずかしい限りです……さらによく確認してみると、Peterson 氏のサイトに第3書も公開されていて、こちらにもちゃんと書かれてました。[1] 重ね重ねすみませんでした。(余談ですが、さっと見た感じだと、確かに、Grimorium Verum よりこちらのほうが前身に当たりそうですね。アリベク版だと突然現れてた気がするSyrach公爵ですが、こちらのSirachiはちゃんとLucifer配下のChiefなんですね、面白い。)
- いえいえ、Cochmaさんのおかげでこの記事に加筆する気になったのですから、むしろお礼を言いたいくらいです。「真正奥義書」が『ソロモンの鍵の包括的概論』を元ネタに19世紀に作られたという説は、「真正奥義書」が18世紀のものであるという英語版の記事の前提を覆すことになるので絡めにくいなあと思っていましたが、なんとかやってみました。--Doomreaper 2010年6月9日 (水) 17:24 (UTC)
- 加筆ありがとうございます。諸説あることが非常に分かりやすくかけていると思うので、この書き方はよいように思います。私のほうもいろいろと資料を教えていただき、勉強になりました。ウェイトをもとに内容なども加筆しようかと思ってたのですが、ピーターソン氏によると、ウェイトの訳は結構誤りがあるようですね。もう少しいろんな版なども当たってみます。ありがとうございます。--こくま 2010年6月10日 (木) 15:08 (UTC)
- いえいえ、Cochmaさんのおかげでこの記事に加筆する気になったのですから、むしろお礼を言いたいくらいです。「真正奥義書」が『ソロモンの鍵の包括的概論』を元ネタに19世紀に作られたという説は、「真正奥義書」が18世紀のものであるという英語版の記事の前提を覆すことになるので絡めにくいなあと思っていましたが、なんとかやってみました。--Doomreaper 2010年6月9日 (水) 17:24 (UTC)