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ノート:腎移植

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Template:出典の明記をそろそろ剥がそうかなと考えているのですが、まだまだ不十分だとか正確性に欠けるなどのご指摘がありましたら、いただけるとありがたいです。しばらくレスポンスなかったら剥がします。術式については書きたいのですが十分な知識が不足しているため勉強中です。--Takuro1202会話2012年11月14日 (水) 14:57 (UTC)[返信]

明記タグ、剥がしてみました。疑義がありましたら再貼り付けなり会話なりノートでの議論など進めて行きましょう。---Takuro1202会話

腎移植ドナーの種類による移植成績の違いについて

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こちらの編集でのコメントに対して返答いたします。 ひとつ文献を紹介しておきます(こちら)。米国、2000年のものです。

[対象] 1987年から1998年の間に行われた1765人の配偶者間、986人の非血縁者間、27,535人の血縁者間、および86,953人の死体ドナー移植の追跡調査

[結果] 配偶者と非血縁移植の長期生存率は基本的に同じであった(移植片の5年生存率は75%と72%、半減期はそれぞれ14年と13年) 親ドナー移植片(5年移植片生存率=74%、半減期=12年)と同様で、死体ドナー移植片(5年移植片生存率=62%、半減期=9年)よりも有意に良好であった(P = 0.003)。 移植に影響を及ぼす因子の調整後も、生体血縁関係のないドナー腎移植のレシピエントは、死体移植と比較して優れた転帰を示した。

[私の考え] 移植には少しだけ携わっていますが、死体腎と比較して、非血縁者間であっても生体腎の術後管理のしやすさは歴然たるもので、血縁の有無にかかわらず生体腎の死体腎への優位性は結論が出ているように思います。現状、とりあえず見つけてこれた文献はこれだけですが。1964年は同等だったかも知れませんが、現在も非血縁者生体ドナーと死体腎ドナーの成績に差が無い、と言い切るのはちょっと難しいように思います。--Anesth Earth会話2024年7月5日 (金) 10:59 (UTC)[返信]

(追伸)日本の最新の腎移植の移植後成績の報告はこちらです。15年後の生存率は生体腎86.2%、死体腎 69.1%、生着率は生体腎70.4%、死体腎 53.6%でした(2001-2009年の間に移植を受けた人のデータ、P.17)。生体腎が優れています。こちらにもデータがありますが、基本的に予後の追跡は生体腎と死体腎で区別しており、「親族」かどうか、の集計データは無いようです。ドナーが血縁者か非血縁者か、は各年毎にデータがありますが、それらは生体腎と死体腎の差ほど予後に大きな影響を及ぼさないので、主たる解析対象になっていないのだろうと思われます。--Anesth Earth会話2024年7月5日 (金) 12:53 (UTC)[返信]
(さらに追伸)。最初に紹介した文献にはドナー背景の違いによる生着率の追跡結果が示されています。ヒト白血球型抗原(HLA)一致の生体ドナーがずぬけて生着率が高く、死体腎の生着率が1人負け、他は他人、配偶者、兄弟姉妹、親のドナー間で大きな違いが無い、という結果となっています。--Anesth Earth会話2024年7月5日 (金) 13:16 (UTC)[返信]
報告ここで御紹介した文献を追加して改稿しました(差分)--Anesth Earth会話2024年7月6日 (土) 00:15 (UTC)[返信]
なるほど、出典追記ありがとうございます。
私が「親族提供を分けて計算すべきだ」といったのは、一例に私が本文でも出典にあげました『同種腎移植の臨床経験』の「第3表 Kidney Transplant Resistry(Murray et al. 1964)」によると、早くも1961年3月15日以前移植手術後の3年以上(1964年3月15日時点で生存)の腎移植者生存率は、生体腎が約24.5%(12/49)、死体腎は0%(0/20)圧倒的な差があります。
しかしこのデータを「生体腎移植の方が生存率が高い」という根拠に使えるかというと否でしょう。なぜなら生存者12例中10例がドナーが一卵性双生児(残り2例は二卵性双生児)ですので「一卵性双生児だからうまくいった」という可能性が多大にあるからで、こういった可能性を除外するため、親族(配偶者や姻戚除く)と非血縁者は分けて考えなければいけないわけです。(ちなみに上記データだと「非血縁者からの生体移植の3年後生存率は0%」なので死体腎と同等です)
もう少し近年の資料を検索した所、「死体腎は移植後の無機能状態が発生することが生体腎より多く、この期間に拒絶反応が起きると対処しづらい。」という趣旨の記述がある論文がありました。↓のp.5(ただし、同時に「それ(無機能状態になったもの)を引くと生体腎と変わらない」とも)
  • 横山 健郎「わが国の腎移植と腎臓提供の現況」『医療』第47巻第1号、一般社団法人 国立医療学会、1993年、3-8頁、doi:10.11261/iryo1946.47.3ISSN 1884-8729 


後、ケチつけるわけではありませんがそちらの出典で少々引っかかる事。
「配偶者と非血縁者からの長期生存率は基本的に同じ」とわざわざ数字を挙げて(「同条件だ」という意味ではない)記載
→いとこ婚(欧米は日本などに比べかなり低率だったはず)などをしてない限り、配偶者は血縁上他人で当然では?(というより「生体腎移植の成績が良いのは血縁者移植があるからではない」ということを言いたいなら、なおの事他人枠で合算すべきはず。)
自分は英語が母語じゃないので読み間違えているのかもしれませんが、どういう意図でこういう表現があるのか分かりますかね?--電流丸会話2024年7月6日 (土) 14:49 (UTC)]][返信]
返信 御返信ありがとうございます。ひとつ、読んでおいていただきたいものがあるのですが、Wikipedia:信頼できる情報源_(医学)#現在の証拠を使うです。電流丸様がご呈示の文献なのですが、端的に申し上げて古すぎます。それと、Wikipedia:信頼できる情報源_(医学)#証拠の質を評価するでいう、症例報告ですから、現代医学のエビデンスとしては「弱い」ものになります。そしてこの報告は内容としては2例の症例を報告しただけのものです。それとご提示の第3表も古い上に症例数も少なく、追跡期間も3年と短いです。腎移植黎明期の当時は3年生着すれば上等だったでしょうが、現代では10年単位のフォローが求められます。後年の私が紹介した報告は10年以上追跡しており、万単位の症例数を対象としていますから、より信頼性が高いと思われます。あと、私は単に集計結果を提示しているだけです。筆者が計算したり考察したことを記事にするのは独自研究として禁じられています(Wikipedia:独自研究は載せない)。ちなみに、死体腎移植の成績が生体腎に劣るのは遺伝学的要因だけではありません。生体腎ですと、同じ施設内で腎の摘出と移植が行われ、腎臓の阻血時間が最短で済むのですが、死体腎ですと、多くの場合、ドナーとレシピエントが異なる施設に入院していますから、摘出腎は施設間をクルマなどで阻血のまま搬送される時間が発生します。これがどうしても腎臓にダメージを与えます。ご参考までに。なお、「少々引っかかること」とされた出典からの紹介ですが、異なる文献に書かれてあることをその通り書いたまでで、私は引っかかりを感じませんでしたが、もう少し考えてみます。それと、電流丸様おっしゃる、「分けて考える」ということに関しては繰り返しますが、私が前のコメントで紹介した、でまさに分けて集計した結果が示されています。--Anesth Earth会話2024年7月6日 (土) 15:34 (UTC)[返信]
(追伸)昨晩、お返事をしっかりできていなかった部分について返答します。
「配偶者と非血縁者からの長期生存率は基本的に同じ」とわざわざ数字を挙げて(「同条件だ」という意味ではない)記載
→いとこ婚(欧米は日本などに比べかなり低率だったはず)などをしてない限り、配偶者は血縁上他人で当然では?(というより「生体腎移植の成績が良いのは血縁者移植があるからではない」ということを言いたいなら、なおの事他人枠で合算すべきはず。)
電流丸様
この点についての疑問ですが、配偶者を他人として合算すべきとおっしゃる部分は確かに遺伝学的に首肯できる部分はあります。それに関しては、本文中に出典として用いたこちらの論文が、事実として、生体ドナー候補を持ちながら死体ドナー移植を受けた患者の生存率が、生体ドナー候補を持たずに死体ドナー移植を受けた患者よりも良好であったということから、両者を分けて集計した方がいいだろう、とは言えるでしょう。遺伝学的に他人であるドナー候補の多くは配偶者ですが、レシピエントに配偶者がいる(そしてだいたい同居している)、ということはレシピエントというよりもヒトの寿命と大きな関係があります。およそ10年、未婚者は寿命が短いのです(参考)。これは私が思うに要するに支え合って生きるヒトが居るかどうかで寿命そのものが変わってくるということなのだと思いますが、究極的には寿命の延長を目的として移植が行われるからには、遺伝以外の他の因子も突き止める必要があり、そのために集計を分ける、というのは合理的でありましょう。あと、一卵性双生児間の移植についてなのですが、1960年代は免疫抑制剤で使い物になるのがなかったゆえに、理論的に拒絶反応のない双生児間の移植が選択肢として大きな意味を持ちましたが、出生数で0.3-0.4%しかいませんから、ドナー候補としてレアすぎます。そこで、拒絶反応の問題をクリアするための免疫抑制剤として、タクロリムスバシリキシマブが開発されてきたわけで、これらの薬剤の出現前後(1990年代)でも移植成績は変わってきますから、移植成績のデータというのは基本的には新しい方が良いのです。--Anesth Earth会話) 2024年7月6日 (土) 22:58 (UTC)(誤記修正しました)--Anesth Earth会話2024年7月6日 (土) 23:09 (UTC)[返信]