ハインリヒ・ホフマン (作曲家)
ハインリヒ・ホフマン Heinrich Hofmann | |
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基本情報 | |
生誕 | 1842年1月13日 |
出身地 | プロイセン王国 ベルリン[1] |
死没 |
1902年7月16日(60歳没) ドイツ帝国 ザクセン=コーブルク=ゴータ公国 グロースターバルツ[1] |
ジャンル | クラシック |
職業 | ピアニスト、作曲家 |
ハインリヒ・カール・ヨハン・ホフマン(Heinrich Karl Johann Hofmann, 1842年1月13日 - 1902年7月16日[1])は、ドイツの作曲家、ピアニスト。
生涯
[編集]ハインリヒ・ホフマンはプロイセン王国のベルリンに生まれた。1852年からはテオドール・クラク、エドゥアルト・グレル、ジークフリート・デーン、リヒャルト・ヴュルストらの下で研鑽を積む。彼はまず、ピアニスト、教育者としてキャリアを開始した。作曲家としては広く知られるようになったのは、1873年の「管弦楽のためのハンガリー組曲」であった。翌年に発表したフリチオフのサガ(Friðþjófs saga hins frœkna)に基づく「フリチオフ交響曲 Frithjof Symphony」は、19世紀後半のドイツで最も演奏された管弦楽曲のひとつとなった。彼の作曲様式は古典的で、メンデルスゾーンやシューマンの名残を感じさせるものである。彼は1870年代から1880年代には最も演奏回数の多い作曲家であったが、生前から既に彼の作品はほとんど忘れられていた。今日に至るまで、彼の作品目録には散逸したままのピアノ曲がある[2]。
ホフマンは1869年の「Cartouche」を皮切りにオペラの分野にも進出しており、管弦楽曲と同様に成功を収めた。次なる作品は1877年にドレスデンで初演されハンブルクとベルリンでも上演された「Armin」であり、さらに1878年にハンブルクで初演、1886年にベルリンで上演の叙情オペラ「Ännchen von Tharau」(フェリックス・ダーンの台本)と続く。叙情オペラでは1882年にハンブルクで初演の「Wilhelm von Oranien」、1886年にベルリンで初演の「Donna Diana」も発表している。
さらに、混声合唱とピアニーノのためのワルツ「Das Märchen von der schönen Melusine und Minnespiel 」など、ホフマンの歌曲、合唱曲はアメリカにも進出していた。室内楽曲にも力を入れると同時に4手のためのピアノ曲も好んだ彼は、「Italienische Liebesnovelle」、「Ländler」、「Liebesfrühling」、「新ハンガリー舞曲 Neue ungarische Tänze」、「Am Rhein」などの作品を発表している。
ホフマンは1882年にプロイセン芸術アカデミーの教員となり、1898年には市政府の役員に任用された。彼が当時成功を収めたこと、また今日忘れられていることの原因は、個性を強く出さない堅牢な作曲技法にあると思われる。これが当時の聴衆の期待には沿ったものであったが、後の世の聴衆には革新的な部分がないと捉えられるのである。彼の舞台作品だけは、ドイツ語によるオペラの発展に寄与したといえる[3]。
作品
[編集]ピアノ独奏曲
[編集]- 余韻 第1集 Op. 34
- 余韻 第2集 Op. 37
- スケッチ集 Op. 77
- いたずら者
- エレジー
- レントラー
- 誕生日の行進曲
- メロディ
- 踊りの歌
- スケルツォ
- フモレスケ
- お眠りなさい
- 初めに
- 羊飼いのライゲン
- 湖上にて
- 学生歌
- ガヴォット
- 森の小鳥
- 子守歌
- エルフ
- 狩りへ
- 郷愁
- パレード行進曲
- 情景画集 Op. 88
- ガヴォット
- 夕べに
- ノットゥルノ
- ハンガリー風
- 踊りの歌
- エレジー
- 愛の歌
- 波の戯れ
- バラード
- 即興曲
- 騎手の行進曲
脚注
[編集]出典
- ^ a b c “Hofmann, Heinrich (Karl Johann)”. The MusicSack. 2019年12月13日閲覧。
- ^ Etwa: Martin Frey: Das neue Sonatinenbuch. Schott, Mainz 2000, ISMN M-001-03794-5.
- ^ Rebecca Grotjahn, MGG (s. oben)
参考文献
[編集]- Peter Hollfelder: Die Klaviermusik. Nikol, Hamburg. Neuausgabe 1999, ISBN 3-933203-12-0.
- Rebecca Grotjahn: Heinrich Hofmann. In Ludwig Finscher (Hrsg.): 音楽の歴史と現在 Begründet von Friedrich Blume. 2. Ausgabe. Personenteil, Band 9. Bärenreiter, Kassel / Metzler, Stuttgart 2003, ISBN 3-7618-1110-1 / ISBN 3-476-41009-9.
- Gesamtausgabe: Österreichische Musik- und Theaterzeitung, Jahrgang 1895, S. 13 (Online bei ANNO)
- Břetislav Lvovský: Biographisch-kritische Skizze. In: Österreichische Musik- und Theaterzeitung vom 15. Oktober 1895, S. 1 (Direktlink auf S. 2)
外部リンク
[編集]- ハインリヒ・ホフマンの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
- ホフマン, ハインリヒ - ピティナ・ピアノ曲事典
- Werke von und über - ドイツ国立図書館の蔵書目録(ドイツ語)より。
- Werkeverzeichnis auf „Edition Romana Hamburg“