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ハティ (衛星)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハティ
Hati
仮符号・別名 Saturn XLIII
S/2004 S 14
分類 土星の衛星
軌道の種類 北欧群
発見
発見日 2004年12月12日[1]
発見者 D・C・ジューイット
S・S・シェパード[1]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 19,868,000 km[2]
離心率 (e) 0.3710[2]
公転周期 (P) 1040.18 日 (2.848 年)[2]
軌道傾斜角 (i) 165.808°[2]
近点引数 (ω) 21.286°[2]
昇交点黄経 (Ω) 324.380°[2]
平均近点角 (M) 163.640°[2]
土星の衛星
物理的性質
直径 6 km[3][4]
平均密度 2.3 g/cm3[3] (仮定値)
自転周期 5.5 時間[5]
アルベド(反射能) 0.04[3] (仮定値)
Template (ノート 解説) ■Project

ハティ[6]またはハチ[7] (Saturn XLIII Hati) は、土星の第43衛星である。逆行軌道で土星を公転する不規則衛星で、北欧群に属する[4]

デビッド・C・ジューイットスコット・S・シェパードブライアン・マースデンジャン・クレイナらの観測チームにより、2004年12月12日~2005年3月11日の間に行われた一連の観測によって発見された。最初に確認されたのは12月12日の観測である。観測にはすばる望遠鏡が用いられた[8][9]。2005年5月3日に小惑星センターのサーキュラーで他の11個の土星の新衛星の発見と合わせて報告され、S/2004 S 14 という仮符号が与えられた[10][8][9]

2007年4月5日に北欧神話に登場するフェンリルの子で月を追いかける魔の狼ハティに因んで命名され、Saturn XLIII という確定番号が与えられた[11]

土星からの平均距離は約 19,868,000 kmで、推定直径が約 6 km の小さい天体である。

2013年3月に土星探査機カッシーニによって自転周期が測定され、5.5時間であることが判明している。これは自転周期が判明している土星の衛星の中では最も速い[5]

出典

[編集]
  1. ^ a b NASA (2017年12月5日). “In Depth | Hati – Solar System Exploration: NASA Science”. アメリカ航空宇宙局. 2018年12月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Jet Propulsion Laboratory (2013年8月23日). “Planetary Satellite Mean Orbital Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年12月25日閲覧。
  3. ^ a b c Jet Propulsion Laboratory (2015年2月19日). “Planetary Satellite Physical Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年12月25日閲覧。
  4. ^ a b Scott S. Sheppard. “Saturn Moons”. Carnegie Science. 2019年11月2日閲覧。
  5. ^ a b Irregular Saturnian Moon Lightcurves from Cassini-ISS Observations: Update”. DPS meeting #45. アメリカ天文学会 (2013年10月). 2018年12月25日閲覧。
  6. ^ 衛星日本語表記索引”. 日本惑星協会. 2019年3月9日閲覧。
  7. ^ 太陽系内の衛星表”. 国立科学博物館. 2019年3月9日閲覧。
  8. ^ a b Brian G. Marsden (2005年5月3日). “MPEC 2005-J13 : TWELVE NEW SATELLITES OF SATURN”. 小惑星センター. 2018年12月17日閲覧。
  9. ^ a b No.104: すばる望遠鏡、土星の新衛星を12個発見 | 国立天文台(NAOJ)”. アストロ・トピックス. 国立天文台 (2005年5月19日). 2018年12月18日閲覧。
  10. ^ Daniel W. E. Green (2005年5月4日). “IAUC 8523: NEW Sats OF SATURN; 2005by; V5115 Sgr”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年12月17日閲覧。
  11. ^ Daniel W. E. Green (2007年4月5日). “IAUC 8826: Sats OF JUPITER, SATURN; RING OF URANUS; 2006 VV_2”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年12月17日閲覧。