バラク 8 (ミサイル)
種類 | 艦隊防空ミサイル |
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製造国 | イスラエル |
就役 | 2013年[1] |
性能諸元 | |
ミサイル直径 | 0.54 m[1][2] |
ミサイル全長 | 4.5 m[1][2] |
ミサイル翼幅 | 0.94 cm[1][2] |
ミサイル重量 | 275 kg[1][2] |
弾頭 | 60 kg[1][2] |
射程 | 100 km (54 nmi)[3] |
推進方式 | 固体燃料ロケット |
誘導方式 |
中途航程: 指令誘導 終末航程: ARHまたはIIR[2] |
飛翔速度 | マッハ2[2] |
バラク 8(英語: Barak 8)は、イスラエルとインドが共同開発した艦隊防空ミサイル[3][1]。また陸上用にダウンサイジング化したバラク MRも派生したほか、後にはより長射程のミサイルもラインナップに加えて、モジュラー化・スケーラブル化したバラク MXシステムへと発展した[3]。
来歴
[編集]イスラエルでは、2000年にシンガポール海軍のラファイエット級フリゲート派生型(後のフォーミダブル級フリゲート)向けにバラクの長射程型(スーパーバラク)を提案したものの、この時点では採用に至らなかった[4]。しかしその後も、サール5型コルベット改良型向けの次世代防空システムとして、長射程型バラクの開発は継続されているものとみられていた[4]。
その後、2000年代中盤からはインドとの共同開発が模索され、2006年1月27日には両国の合意が成立した[5]。これに基づき開発されたのがバラク 8で[5][注 1]、2009年に航空ショーで公表された[6]。
設計
[編集]ミサイル本体の開発はラファエルが担当しており、同社のダービーと外見的に類似している[6]。ロケットモータは2パルス式で[6]、最大飛翔速度はマッハ2、発射直後の針路調整は推力偏向によって行う[2]。射程は初期モデルは70 kmだったが[1]、後に改良されて100 kmに延伸された[2]。また長射程型のバラク 8ERでは150 kmにまで延伸されている[3]。
ミサイルの誘導方式は、中途航程では指令誘導、終末航程ではアクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)または赤外線画像誘導(IIR)が用いられる[2]。中間指令誘導にはEL/M-2248 MF-STAR多機能レーダーが用いられる[7]。
運用者と搭載艦艇
[編集]- イスラエル海軍
- サール5型コルベット(バラク-Iを換装)
- サール6型コルベット
- インド海軍
- カモルタ級コルベット
- コルカタ級駆逐艦 - 32連装VLS×2基 (64セル) を搭載。
- ニルギリ級フリゲート (2代)
- ヴィシャーカパトナム級駆逐艦
- ヴィクラマーディティヤ
- ヴィクラント
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i 多田 2015, pp. 78–79.
- ^ a b c d e f g h i j 多田 2022, p. 25.
- ^ a b c d Missile Defense Advocacy Alliance 2018.
- ^ a b Hooton 2001.
- ^ a b “Elta Systems begins building MF-STAR model”. International Defence Review. (7 2006).
- ^ a b c “Barak-8 makes show debut”. Jane's Missiles & Rockets. (8 2009).
- ^ 多田 2022, p. 173.
参考文献
[編集]- 多田智彦「世界の艦載兵器」『世界の艦船』第811号、海人社、2015年1月。 NAID 40020297435。
- 多田智彦「現代の艦載兵器」『世界の艦船』第986号、海人社、2022年12月。CRID 1520012777807199616。
- Hooton, E.R. (2001), “Surface-to-air Missiles, Israel”, Jane's Naval Weapon Systems (Issue 35 ed.), Jane's Information Group Ltd, NCID AA11235770
- Missile Defense Advocacy Alliance (2018), Barak 8, Missile Defense Advocacy Alliance 2025年1月1日閲覧。