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パイエンネ湖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パイエンネ湖
Päijänne
パイヤンネ湖
シュスマより望むパイエンネ湖の夕暮れ。右側にパイヤツァロ島が写っている。
パイエンネ湖の位置
位置  フィンランド
* 中央スオミ県
* パイヤト=ハメ県
座標 北緯61度35分 東経025度30分 / 北緯61.583度 東経25.500度 / 61.583; 25.500座標: 北緯61度35分 東経025度30分 / 北緯61.583度 東経25.500度 / 61.583; 25.500
主な流出 キュミ川英語版
 フィンランド
延長 120 km (75 mi)
面積 1,070–1,082.89 km2 (413.13–418.11 sq mi)[1][2]
平均水深 16.2–18 m (53–59 ft)[1]
最大水深 95.3 m (313 ft)[1]
水量 18.1 km3 (4.3 cu mi)[1]
滞留時間 2.5年
塩分濃度 淡水
水面標高 78.3 m (257 ft)[2]
1886 (ヴィルマイランサーリ島サロンサーリ島ユディンサロ島オンキサロ島パーツァロ島ムーラツァロ島ハウッカサロ島ヴオリツァロ島ムスタッサロ島エデッサロ島タイヴァッサロ島)
主な沿岸自治体 アシッカラユヴァスキュラコルピラハティクフモイネンルハンカムーラメパダスヨキシュスマ
脚注 [1][2]
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パイエンネ湖またはパイヤンネ湖フィンランド語: Päijänne フィンランド語発音: [ˈpæi(j)ænːe])はフィンランド中南部に位置する中央スオミ県パイヤト=ハメ県に跨る。湖の面積は約1,080km2であり、フィンランドで二番目に大きい湖である。最大水深は95.3mであり、この水深は、フィンランドの湖の中で最も深いものである。湖水はキュミ川英語版を通ってフィンランド湾に流れる。湖中には多数の島があるが、比較的面積の大きなものは北からヴオリツァロ島フィンランド語: Vuoritsalo)、ムーラツァロ島英語版フィンランド語: Muuratsalo)、オンキサロ島フィンランド語: Onkisalo)、ユディンサロ島フィンランド語: Judinsalo)、エデッサロ島フィンランド語: Edessalo)、タイヴァッサロ島フィンランド語: Taivassalo)、ハウッカサロ島英語版フィンランド語: Haukkasalo)、ヴェヘカサロ島フィンランド語: Vehkasalo)、ムスタッサロ島フィンランド語: Mustassalo)、ヴィルマイランサーリ島フィンランド語: Virmailansaari)、サロンサーリ島フィンランド語: Salonsaari)がある。この内、最も大きなものはヴィルマイランサーリ島であり、パイヤト=ハメ県パダスヨキに属する。

パイエンネ湖岸の町として最も大きいのは、湖の北部に位置し、中央スオミ県の県庁所在地でもあるユヴァスキュラである。パイヤト=ハメ県の県庁所在地ラハティの街とはヴェシ湖英語版フィンランド語: Vesijärvi)及びヴァークシュ運河で繋がっている。

パイエンネ湖から伸びる、パイエンネ地下水道英語版ウーシマー県ヴァンター迄接続されており、ヘルシンキ首都圏に水を供給している。また、この湖水は「ノードウォーター」のブランドで日本にも輸入されたことがある。

水運

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パイエンネ湖は、船遊び、カヌースポーツセーリングで非常に有名な場所である。最長部で119キロメートル (74 mi)の長さのある湖は、運河でケイテレ湖英語版フィンランド語: Keitele)やヴェシ湖英語版フィンランド語: Vesijärvi)、ルオツァライネン湖フィンランド語: Ruotsalainen)と接続されている。そのため、これらを合わせると、船が航行可能な距離は380キロメートル (240 mi)にも達する。バルト海まで接続する運河を建設することが数十年もの間議論されているが、実現はしていない。

1940年代迄は、パイエンネ湖はフィンランド中部の重要な運送路であった。数多の船がパイエンネ湖を行き来し、湖岸の都市や村から人々や物資を運んでいた。今日では、パイエンネ湖の水運業は、物資や人々の最も速い輸送というよりも、湖の国を楽しむ旅行客を対象とした航海を目的に行われている。最も一般的な航海ルートは、ラハティからユヴァスキュラまでの航海を行うものである。

パイヤンネ湖で航行している船舶
名前 建造年 定員 全長 全幅 最高速度 母港 備考
M/S アイノ(M/S Aino) 1922年 90 17.20m 4.10m 11ノット ラハティ[3]
M/S エルバタル(M/S Elbatar) 1984年 90 16.08m 4.78m 11ノット パダスヨキ[4]
M/S シャルロッテ(M/S Charlotte) パダスヨキ
M/S ハッピー・デイズ(M/S Happy Days) ラハティ
M/S ヒルヤ (M/S Hilja) 1902年 60 ユヴァスキュラ チャーター・フェリー[5]
M/S イェンニ=マリアⅡ(M/S Jenni-Maria II) 1970年 30 15.30m 3.80m 15ノット シュスマ
M/S カトリッリ(M/S Katrilli) 80 ユヴァスキュラ チャーター・フェリー[6]
M/S キュンッピ(M/S Kymppi) 77 ユヴァスキュラ チャーター・フェリー[6]
S/S ライティアラ(S/S Laitiala) 1903年 130 26.7m 6.64m ラハティ チャーター・フェリー[3]
M/S メイニンキ(M/S Meininki) 1970年 30 ユヴァスキュラ チャーター・フェリー[7]
M/S ミンニ(M/S Minni) ユヴァスキュラ
M/S パイエンネ(M/S Päijänne) 50 20m 5m ユヴァスキュラ チャーター・フェリー[8]
M/S ルヘア(M/S Rhea) 43m 18.2m ユヴァスキュラ[9]
M/S ロゼッタ(M/S Rosetta) ラハティ チャーター・フェリー[10]
M/S ルオツァライネン(M/S Ruotsalainen) 22.10m 5.32m アシッカラ
M/S サロメ(M/S Salome) 18.90m 4.35m ラハティ チャーター・フェリー
M/S スオメタル(M/S Suometar) 199 ユヴァスキュラ[6]
M/S スオメン・ネイト(M/S Suomen Neito) 199 ユヴァスキュラ[6]
M/S スオメン・スヴィ(M/S Suomen Suvi) 1993年 199 ユヴァスキュラ[6]
S/S スオミ(S/S Suomi) 1906年 199 31.60m 2.13m ユヴァスキュラ[6][11]
M/S テルヒ(M/S Terhi) 199 ヘイノラ
M/S トゥーリッキⅡ(M/S Tuulikki II) 170 ヤムサ[12]
M/S トゥーリッキⅢ(M/S Tuulikki III) 80 ヤムサ[12]
M/S ウェルラモ(M/S Wellamo) 1990年 190 ラハティ[3]

観光

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パイエンネ湖の湖岸には、約16,000棟の別荘が建設されている。別荘の多くが個人の所有であり、サウナ室が別棟として付随している[13]

別荘に加えて、パイエンネ湖では魚釣りセーリングカヌースポーツ、ボート漕ぎ、パドリングトレッキングアイススケートスノーモービルネイチャーツーリズムが行われている。パイヤンネ国立公園英語版レイボンマキ国立公園英語版のみで、1年間で数万人の観光客が訪れている。

ユオタヴァン・ヒュヴァ・エテラ=パイエンネ協会(フィンランド語: Juotavan Hyvä Etelä-Päijänne ry、透き通り飲用可能な南パイエンネ湖協会)は、1995年欧州連合から観光及び環境に関する賞を受賞している[14]

国立公園

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パイヤンネ国立公園英語版フィンランド語: Päijänteen kansallispuisto)は、パイエンネ湖南部に設けられた国立公園である。この国立公園には、50の未開発の島や無人島の一部が含まれている。この国立公園は、1993年に設立され、面積は14平方キロメートル (5.4 sq mi)になる[15]

レイボンマキ国立公園英語版フィンランド語: Leivonmäen kansallispuisto)は、パイエンネ湖北部から北東に数キロメートルの位置に設けられた国立公園である。この国立公園は、フィンランドの中でも最も新しい国立公園のうちの一つである。

パイエンネ湖周辺の町

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北から南

ギャラリー

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ユヴァスキュラ・パイヤスパー地区から望むパイエンネ湖のパノラマ。パイエンネ湖を構成する小湖沼のハウホンセルカ湖が写っている

脚注

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  1. ^ a b c d e Seppälä, Matti (2005), The Physical Geography of Fennoscandia, Oxford University Press, p. 145, ISBN 978-0-19-924590-1, https://books.google.com/books?id=q33WekTp7tgC&pg=PA145 
  2. ^ a b c Päijänne. Järviwiki Web Service. Finnish Environment Institute. Retrieved 2014-03-07. (英語)
  3. ^ a b c TIETOA LAIVOISTA::Lahden Järvimatkailu Oy”. Lahdenjarvimatkailu.fi. 28 December 2017閲覧。
  4. ^ Archived copy”. 2009年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年9月27日閲覧。
  5. ^ Archived copy”. 2007年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年9月27日閲覧。
  6. ^ a b c d e f Archived copy”. 2011年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年9月27日閲覧。
  7. ^ Merimeininki”. Merimeininki.fi. 28 December 2017閲覧。
  8. ^ M/S Päijänne”. Mspaijanne.fi. 28 December 2017閲覧。
  9. ^ Päijänneristeilyt Jyväskylässä - Risteilyt Jyväskylästä”. Matkarhea.fi. 28 December 2017閲覧。
  10. ^ [1]
  11. ^ [2]
  12. ^ a b Päijännematkat Koskinen, Jämsä”. Paijannematkat.com. 28 December 2017閲覧。
  13. ^ Koskinen, Petri. “Täyttä mökkielämää”. Talouselämä. 28 December 2017閲覧。
  14. ^ Etelä-Päijänne, Juotavan Hyvä. “Etelä-Päijänne - majoitus, ohjelmapalvelut ja ravintolat Järvi-Suomessa”. Loma-paijanne.fi. 13 February 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。28 December 2017閲覧。
  15. ^ PÄIJÄNTEEN KANSALLISPUISTO” (Finnish). visitpaijanne.fi. 7 April 2020閲覧。

関連項目

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外部リンク

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