パンサー・ウェストウインズ
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パンサー・ウェストウインズ[1](Panther Westwinds )は、1970-1980年代に存在したイギリスの小規模自動車メーカーである。本拠はイギリスのサリー州にあった。創業は1972年、創業者は ロバート・ジャンケル(1938–2005年)であった。1930年代のスタイルを模したスポーツカー・J72・リマなどの生産で成功を収めた他、小型高級車や6輪スポーツカーなどの生産化も試み、注目を集めた。
しかし第二次石油危機の影響や拡大戦略の無理によって1979年に倒産、韓国人実業家であったヤング・キムに買収された。キムはエセックス州ハーローに新工場を建設、車体を韓国製に改め、従来の主力車種リマの改良型・カリスタを生産した。1989年には現代的デザインのスポーツカー・ソロを開発したが資金難に陥り再び経営破綻し、同年韓国の雙龍自動車に吸収合併された。
生産車種
[編集]- J72(1972年発売) - ジャガー・SS100がモデル。1981年まで生産された。
- FF(1974年発売) - 1950年代のフェラーリがモデル。1975年まで生産された。
- レーザー(1974年発売) - 1台のみ特注で作られたジャガー・XJ12のエンジンを持つスポーツカー。1975年まで生産された。
- デ・ビル(1974年発売) - 往年の超高級車・ブガッティ・ロワイヤルを模した、ジャガー製エンジンの4ドア/2ドアコンバーチブル。1985年まで生産された。
- リオ(1975年発売) - トライアンフ・ドロマイトをベースにした小型高級車。当時の英国内価格は9445ポンドで、ジャガー・XJ5.3の7496ポンドより高価であったため38台しか売れなかった。1977年まで生産された。
- 6(1977年発売) - 6輪F1カー・ティレル・P34に触発された6輪の高級スポーツカー。2台が造られた。
- リマ(1976年発売) - ボクスホール製エンジンとFRPボディを持つ一般向けのネオクラシック・スポーツカー。パンサー車では最多の897台が生産された。1982年まで生産された。
- カリスタ(1982年発売) - 新オーナーの元、リマのエンジンをイギリス・フォード製に、車体を韓国製アルミニウムとした改良型。2900ccエンジン版は0-60マイル加速8秒以下と高性能であった。雙龍自動車に吸収合併後、「雙龍・カリスタ」として73台が追加生産された。
- ソロ(1989年発売) - 現代的なデザインのミッドシップ2+2スポーツカー。20台前後[2]生産したところでパンサー・ウェストウインズが経営破綻した。
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J72
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ド・ヴィル
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リマ・ターボ
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カリスタ
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ソロ
脚注
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