コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ビコーズ (デイヴ・クラーク・ファイヴの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「ビコーズ」
デイヴ・クラーク・ファイヴシングル
初出アルバム『American Tour
A面 イギリスの旗 Can't You See That She's Mine
B面 アメリカ合衆国の旗 Theme Without A Name
日本の旗 日本 カッコいい二人
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 1964年
ジャンル ポップ・ロック
時間
レーベル イギリスの旗 コロムビア・グラモフォン英語版
アメリカ合衆国の旗 エピック
作詞・作曲 デイヴ・クラーク
マイク・スミス
(Ron Ryan (権利を主張)
デイヴ・クラーク・ファイヴ シングル 年表
Can't You See That She's Mine
(1964年)
Because
(1964年)
Everybody Knows (I Still Love You)
(1964年)
ミュージックビデオ
「Because (Stereo)」 - YouTube
テンプレートを表示

ビコーズ」(Because) は、イングランドロックバンドデイヴ・クラーク・ファイヴによる、3枚目のスタジオ・アルバム『アメリカン・ツアー (American Tour)』に収録された曲。バンドのドラム兼リーダーのデイヴ・クラーク英語版と、リードボーカルのマイク・スミス英語版が書き、エイドリアン・クラーク (Adrian Clark)がプロデュースしたこの曲は、当初イギリスでは、シングルカッコいい二人 (Can't You See That She's Mine)」のB面に収められていた。

アメリカ合衆国では、「ビコーズ」はシングル曲としてリリースされ、『ビルボード』誌のBillboard Hot 100 チャートで3位まで上昇した。また、カナダニュージーランドのチャートでも、3位まで上昇した。

後にジュリアン・レノンカバーしたバージョンは、1985年全英シングル・チャートで40位に達した。

背景とリリース

[編集]

「ビコーズ」は、デイヴ・クラーク・ファイヴアメリカ合衆国における5枚目のシングルとすることを意図して書かれたが、バンドが所属していたエピック・レコードは、バラード曲はそれまでこのバンドがヒットさせてきたアップビートなシングルというヒットの公式から外れるとして、当初はこれに抵抗していた[2]

1964年5月、この曲はイギリスで「Can't You See That She's Mine」のB面に収められた。クラークは、「ビコーズ」を合衆国でA面としてリリースすることを主張し、最終的にエピックもそれに合意した[3]

このシングルは8月に、60位で Billboard Hot 100 チャートでに入り、最高3位に達して6週間その位置にとどまった[4][5]

合衆国におけるバンドの5枚目のシングルとなった「ビコーズ」は、百万枚以上を売り上げた[6]

カナダでは、『RPM』誌のシングル・チャートで3位まで上昇した[7]

レコードに記されたクレジットは、デイヴ・クラークマイク・スミスとなっているが、「ビコーズ」は、クラークではなくロン・ライアン (Ron Ryan) が共作者であったと主張されているデイヴ・クラーク・ファイヴの楽曲のひとつである[8]

評価

[編集]
  • ビルボード』誌は、リリース当時のシングルのレビューで、「ビコーズ」を「温かくロマンティックなバラード ... (デイヴ・クラーク・ファイヴを)チャートにとどまらせることになるだろう (warmly romantic ballad ... that should keep [The Dave Clark Five] on the chart)」と記した[9]
  • オールミュージック (AllMusic) のリッチー・アンターバーガー英語版はこの曲について、「旋律の水準は、初期のビートルズの最も出来の良い作品に匹敵していた (... was on about the same melodic level as all but the best of the early Beatles' compositions)」と述べている。彼は、この曲が、「彼らが得意とした足踏みしたくなるようなヒット曲 (stomping hits that were their main diet)」とは対称的な、このバンドの微妙な一面を見せるものだとした。アンターバーガーはさらに、この曲のハーモニーをとっているボーカルについても賞賛し、「美しく、普通のものとは異なる、魅力的なコード展開 (beautiful, unusual, and irresistible chord changes)」や「優しく、ロマンティックな歌詞 (tender, romantic lyrics)」にも言及している[3]

カバー

[編集]

トラックリスト

[編集]
7" シングル(US、カナダ)[14]
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「Because」Dave ClarkDave Clark
2.「Theme Without a Name」DavidsonDavidson
7" シングル(日本)[1][15]
#タイトル作詞作曲・編曲
1.「ビコーズ / Because」ClarkClark
2.カッコいい二人 / Can't You See That She's MineClark, SmithClark, Smith

チャート

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b トップ・ギアー!! デイヴ・クラーク・ファイヴ ディスコグラフィー”. ミック博士. 2020年9月4日閲覧。
  2. ^ Ryan, Thomas (1995). American Hit Radio: A History of Popular Singles from 1955 to the Present. Rocklin, Calif.: Prima Publishing. p. 139. ISBN 978-0-7615-0230-2 
  3. ^ a b Unterberger, Richie. “'Because' - Song Review”. Allmusic (Rovi Corporation). 2011年6月7日閲覧。
  4. ^ “'Billboard' Hot 100”. Billboard (Nielsen Business Media, Inc.) 76 (31): 22. (1964-08-01). ISSN 0006-2510. 
  5. ^ “'Billboard' Hot 100”. Billboard (Nielsen Business Media, Inc.) 76 (37): 22. (1964-09-12). ISSN 0006-2510. 
  6. ^ Murrells, Joseph (1984). Million Selling Records (1st ed.). London: Batsford. p. 190. ISBN 978-0-7134-3843-7 
  7. ^ a b “RPM 100”. RPM (RPM Music Publications Ltd.) 2 (3). (1964-09-14). ISSN 0315-5994. http://www.bac-lac.gc.ca/eng/discover/films-videos-sound-recordings/rpm/Pages/item.aspx?IdNumber=9282& 2019年2月22日閲覧。. 
  8. ^ Richie Unterberger, "The Dave Clark Five PBS Special... and Beyond", Folkrocks, April 16, 2014. Retrieved 22 August 2020
  9. ^ “Singles Reviews”. Billboard (Nielsen Business Media, Inc.) 76 (30): 14. (1964-07-25). ISSN 0006-2510. 
  10. ^ Strong, Martin C. (2002). The Great Rock Discography (6th ed.). Edinburgh: Canongate Books. p. 1040. ISBN 978-1-84195-312-0 
  11. ^ The Ray Conniff Environment – Because - Discogs (発売一覧)
  12. ^ Julian Lennon - 'Because'”. Official Charts Company. 2011年6月7日閲覧。
  13. ^ Steffen Hung. “Julian Lennon - Because”. Australian-charts.com. 2016年9月27日閲覧。
  14. ^ The Dave Clark Five - Because (Song)”. Hung Medien. 2019年4月17日閲覧。
  15. ^ The Dave Clark Five – Because - Discogs
  16. ^ Flavour of New Zealand, 17 September 1964
  17. ^ “Hot 100 - Billboard”, Billboard, (1964-09-12), https://www.billboard.com/music/the-dave-clark-five 2018年9月17日閲覧。 
  18. ^ Cash Box Top 100 08/29/64”. Cashbox Magazine, Inc.. 2012年4月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月7日閲覧。
  19. ^ “Top Records of 1964”. Billboard (Nielsen Business Media, Inc.) 77 (1): 6. (1965-01-02). ISSN 0006-2510. 

外部リンク

[編集]