ピョートル・ヴェリーキイ (ミサイル巡洋艦)
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(ピョートル大帝 (巡洋艦)から転送)
艦歴 | |
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発注 | |
起工 | 1986年 |
進水 | 1996年 |
就役 | 1998年4月18日 |
退役 | |
その後 | |
除籍 | |
性能諸元 | |
排水量 | 基準 24,300トン、満載 26,500トン |
全長 | 252m |
全幅 | 28.5m |
吃水 | 10m |
機関 | KN3加圧水型原子炉2基(140,000馬力) |
最大速 | 32ノット |
乗員 | 727名 |
兵装 | P-700 グラニート長距離艦対艦ミサイル垂直発射機 20基 S-300FM フォールトM広域防空ミサイル垂直発射機 8連装12基 3K95 キンジャール短距離艦対空ミサイル垂直発射機 8連装8基 RBU-12000対潜ロケット発射機 1基 RBU-1000対潜ロケット発射機 2基 533mm長距離魚雷発射管(RPK-6 ヴォドパート対潜ミサイル兼用)2基 コールチクCIWS 6基 AK-130130mm連装砲 1基 |
ピョートル・ヴェリーキイ (ロシア語: Пётр Великий) は、ロシア海軍のミサイル巡洋艦。キーロフ級ミサイル巡洋艦の4番艦で現在、北方艦隊旗艦である。艦名はピョートル大帝をさす。
武装の改良点
[編集]ピョートル・ヴェリーキイの武装はキーロフ級の1~3番艦とは兵装がかなり異なる。ほかの3隻より遅れて完成したため、レーダーや武装が強化されている。
主な改良点は、以下の通りである。
- 対空3次元レーダーを「トップ・スティア」から新型である「トップ・プレート」に換装(3番艦から)。
- 2基あるSA-N-6誘導用レーダー「トップ・ドーム」の内、1基を新型の「トゥーム・ストーン」に換装。
- 艦隊防空ミサイルをS-300Fフォールトから、新型のフォールトMに換装。
- 短距離対空ミサイルを4K33「オサーM」(SA-N-4)に代わり、3K95「キンジャール」(SA-N-9)を新装備。これに伴い、管制レーダーの「ポップ・グループ」を「クロス・ソード」に換装。
- CIWSに新型のコールチク(CADS-N-1)を搭載し、AK-630と管制レーダーの「バス・ティルド」を撤去(3番艦から)。
以上の改良点がみられる。なお、キーロフ級は当初から短距離対空ミサイルとして「キンジャール」を、CIWSとして「コールチク」を予定していたが、開発の遅延により可能になった時点からの実施となった。
艦歴
[編集]ピョートル・ヴェリーキイは、1986年に起工され1998年に就役した。起工時の艦名は「ユーリイ・アンドローポフ(Юрий Андропов)」である。建造中にソ連が崩壊し、極度の財政難に陥り完成は絶望的だと思われていたが、当時のボリス・エリツィン大統領が訪問し特別財政プログラムが発足した。これにより起工から12年の年月を経て、完成した。
2008年後半から2009年前半にかけてアフリカやインドなど二十数カ国を訪問している。途中、インド海軍との合同演習「インドラ2009」に参加し、その後ソマリア沖で海賊(ソマリア沖の海賊)に対する取り締まりをしている。
2013年1月10日にセヴェロモルスクにおいて、プーチン大統領によりナヒーモフ勲章を授与された。
2023年には2024年に現役復帰する予定の同型艦「アドミラル・ナヒモフ」と入れ替わる形で本艦を退役させると報道された[1]。
脚注
[編集]- ^ “「維持する余裕ない!」旗艦務めるロシア唯一の原子力水上戦闘艦 まもなく退役”. 乗りものニュース (2023年7月21日). 2023年7月21日閲覧。