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ピンク・フロイド・ライヴ・アット・ポンペイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピンク・フロイド
ライヴ・アット・ポンペイ
Pink Floyd: Live at Pompeii
監督 エイドリアン・メイベン
製作 スティーヴ・オルーク
ミッシェル・アーナウド
レイナー・モリツ
出演者 ロジャー・ウォーターズ
デヴィッド・ギルモア
ニック・メイスン
リック・ライト
音楽 ピンク・フロイド
撮影 ウィリー・クーラント
ガーバー・ポガニー
編集 ホセ・ピンヘイロ
配給 Universal Home Video
公開 1972年9月
上映時間 60分(オリジナル版)
90分(1974年公開時)
92分(ディレクターズ・カット)
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
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ピンク・フロイド ライブ・アット・ポンペイ』(Pink Floyd Live at Pompei)は、イングランドプログレッシブ・ロックバンドであるピンク・フロイドの「コンサート」を収録した、映像ドキュメンタリーである。監督はエイドリアン・メイベン

概要

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イタリアのポンペイの遺跡で観客がいない円形劇場を舞台にコンサートを行なう、という設定で撮影された作品である。監督のメイベンは、ウッドストック・フェスティバルのような大観衆のいる大規模なコンサートとは全く逆の状態のコンサートを具現化したかったと述べている。

このライブでは、当時の最新アルバム『おせっかい』の収録曲で日中に撮影された「エコーズ」が大きな役割を果たしている。彼等は同曲を前半部「エコーズ、パート1」と後半部「エコーズ、パート2」に分けて、オープニングに前者を選び最後を後者で締めくくった。両者の間には日没後に撮影された「ユージン、斧に気をつけろ」、「神秘」(日中)、「吹けよ風、呼べよ嵐」(日中)、「マドモアゼル・ノブルス」(日没後)、「太陽讃歌」(日没後)が挿入された。

「吹けよ風、呼べよ嵐」では、ドラマーのニック・メイスンドラムを激しく叩くあまり、手からスティックがすっぽ抜けてしまう場面がある[注釈 1]

本作は1972年9月の「エジンバラ・アート・フェスティバル」にて上映され賞賛を受けたが[1]、同年11月25日にロンドンのレインボー・シアターで予定されていた上映は、シアターの運営会社が当日になってキャンセルしたため混乱が生じた[2]。一般公開は法律上の複雑な事情からさらに遅れ[1]、2年後の1974年夏にEMIによって公開された[2]。日本では1973年3月17日にNHK総合テレビジョンの音楽番組『ヤング・ミュージック・ショ―』で放映された[注釈 2][3]

その後LDVHSDVDも発売された。LDとVHSには、1972年後半に撮影されたアルバム『狂気』の収録風景やメンバー[注釈 3]のインタビューが挿入された。DVDは「ディレクターズ・カット」と称して大幅な編集が施されているが、1972年のオリジナルも収録されている[注釈 4]

脚注

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注釈

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  1. ^ メイスンは少しも慌てず、すかさず予備のスティックを取り出して、何事もなかったかのように熱演を続けた。
  2. ^ 同年10月13日に再放送。
  3. ^ リック・ライトを除く。
  4. ^ オリジナルが初めて映像作品として鑑賞出来るようになった。

出典

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  1. ^ a b ニコラス・シャフナー (1991), p. 173.
  2. ^ a b 立川直樹 (1992), p. 129.
  3. ^ 城山隆『僕らの「ヤング・ミュージック・ショー」』情報センター出版局、2005年、291-296頁。ISBN 978-4795843622 

引用文献

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  • ニコラス・シャフナー (1991). ピンク・フロイド「神秘」 (宝島COLLECTION). 今井幹晴(訳). 宝島社. ISBN 978-4796607179 
  • 立川直樹 (1992). ピンク・フロイド One Of These Days. シンコー・ミュージック. ISBN 978-4401614103