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ピンボール (任天堂)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピンボール
ジャンル コンピュータピンボール
対応機種 ファミリーコンピュータ (FC)
開発元 任天堂研究開発2
ハル研究所
発売元 任天堂
プロデューサー 山内溥(エグゼクティブプロデューサー)
上村雅之
ディレクター 三木研次
デザイナー 宮本茂
プログラマー 松岡聡
岩田聡
音楽 兼岡行男
美術 杉山直
人数 1 - 2人用(交互プレイ)
メディア 192キロビットロムカセット[1]
発売日 日本 198402021984年2月2日
アメリカ合衆国 198510181985年10月18日
ヨーロッパ 198609011986年9月1日
対象年齢 日本 CEROA(全年齢対象)
アメリカ合衆国 ESRBE(6歳以上)
ヨーロッパ PEGI3
売上本数 世界 185万本[2]
その他 型式:日本 HVC-PN
アメリカ合衆国 NES-PN-USA
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ピンボール』 (Pinball) は、1984年2月2日ファミリーコンピュータ (FC) 用ゲームとして、任天堂より発売されたピンボールゲームである。アーケード版(任天堂VS.システム)も存在した。FC版は2006年12月よりWiiバーチャルコンソールで、2013年10月よりWii Uのバーチャルコンソールで配信している。

また、本作発売以前にゲーム&ウオッチとしても発売されている(後述)。

2019年8月30日に、Nintendo Switchアーケードアーカイブスとしてアーケード版ピンボールが配信開始。

ゲーム内容

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上下2画面(フリッパーは各画面に1対ずつ)に分割されたシンプルなピンボールゲームで、ボールの位置によって画面は随時切り替わる。ボールの挙動や不可視になるフリッパー(10万点から15万点までの間)など、シミュレーターよりもゲーム性に重点を置いたつくりになっている。また、アップポストやストッパーによる救済措置など、初心者への配慮も見られる。GAME AとGAME Bがあり、後者はボールの動きが多少速い。2 PLAYERの場合は交互プレーになる。

アップポストとストッパー
上画面のフリッパー部分のアップポストはスロットマシン(3、7、ペンギンのいずれか)を揃えると現れるが、短時間で消える。下画面ではトランプが5枚配置されており、すべてめくるとフリッパーの隙間にアップポストが現れる。こちらはミスするまで消えない強力な武器となる。また下画面のフリッパー近くにはボールが通過するたびに無→卵→ヒヨコ→無…と変化するシンボルが3つあり、ヒヨコを3つ同時に出現させると左右のアウトレーンにそれぞれストッパーが現れる。こちらも時間制限は無いが、ボールが1回当たるとそれぞれ消える。なおフリッパーを通らずに上画面と下画面を直接つなぐレーンにはアップポストやストッパーが用意されていない。
ボーナスステージ
下画面の特定の穴にボールが入ると第3の画面であるボーナスステージに移行する。そこではマリオレディ(ポリーン)が登場。(板のような)床を掲げてブロックくずし風にボールを操作、ボールがビンゴランプの上を通過するたびにランプの色が変化、ランプの色の縦一列が揃うたびに上に幽閉されているレディ(ポリーン)の足場が失われていき、最終的には落ちてきたレディ(ポリーン)を受け止めて脱出させ、ボーナス得点となる。逆に受け止められないとミスとなり、ボールを1個失う。一方でボールを受け返せずに落とした場合はミスにはならず、ピンボールの上画面にボールが戻って続行する。
その他
ちなみに、スタートボタンを押しながら電源を入れるといきなりゲームが始まる。ゲームオーバーになると画面がバグるが、特に問題はない。また、ROMカセット版はRAMにコピーして実行するとフリッパーがランダムに動いてプレイできなくなるというコピー保護機構があった。

移植版

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No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 VS.ピンボール 日本 1984081984年8月
アーケード ハル研究所 任天堂レジャーシステム 業務用基板 - - 任天堂VS.システム対応
2 ピンボール 日本 198905301989年5月30日
ディスクシステム ハル研究所 任天堂 ディスクカード片面 FMC-PND - 書き換え専用
3 どうぶつの森 日本 200104142001年4月14日
NINTENDO64 任天堂情報開発部 任天堂 128メガビットロムカセット NUS-NAFJ-JPN 約26万本 FC版がミニゲームとして収録。ゲーム内のアイテム「ファミコン家具」でプレイ可能。
4 Pinball-e アメリカ合衆国 200209162002年9月16日
ゲームボーイアドバンス 任天堂 任天堂 ロムカセット - -
5 ピンボール アメリカ合衆国 200611192006年11月19日
日本 200612022006年12月2日
ヨーロッパ 200612152006年12月15日
Wii ハル研究所 任天堂 ダウンロード
バーチャルコンソール)
- -
6 ピンボール 日本 201310232013年10月23日
アメリカ合衆国 201310242013年10月24日
Wii U ハル研究所 任天堂 ダウンロード
(バーチャルコンソール)
- -
7 ピンボール 日本 2019年8月30日[3]
Nintendo Switch ハル研究所 ハムスター ダウンロード
アーケードアーカイブス
- - アーケード版の移植
8 ファミリーコンピュータ
Nintendo Switch Online
アメリカ合衆国 202205272022年5月27日
日本 2022年5月27日[4][5][6][7]
Nintendo Switch 任天堂 任天堂 ダウンロード - -

アーケード版

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任天堂VS.システムにて『VS.ピンボール』としてリリース。ゲーム中に音楽が流れる等一部変更点がある。

開発

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プログラミングは、後に東工大理研を歴任する科学者となる松岡聡と、後の任天堂社長岩田聡らが担当[8][9]。松岡聡が全体の制御ロジックと物理シミュレーション、岩田聡がグラフィックス関係を担当した。

スタッフ

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評価

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評価
レビュー結果
媒体結果
Computer and Video Games8/10点 (FC)[10]
Eurogamer1/5stars (Wii)[11]
IGN5/10点 (Wii)[11]
NintendoLife6/10stars (Wii)[11]

ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「テーブルゲームソフトの元祖」、「誰でも遊べる反面、BGMがなく、何となく暗いといった感じはするが、初期のゲームの1つなのでそれはしかたがないであろう」と紹介されている[1]

ゲーム&ウオッチ版

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ピンボール
ジャンル コンピュータピンボール
対応機種 ゲーム&ウオッチ
開発元 任天堂
発売元 任天堂
人数 1人
メディア 内蔵ゲーム
発売日 日本 198312051983年12月5日
テンプレートを表示

1983年12月5日1983年12月にゲーム&ウオッチのマルチスクリーンとして、任天堂より発売された。

マルチスクリーンによる、上下2画面に分割されたシンプルなピンボールゲーム。他のゲーム&ウオッチのゲームと異なり、最高得点は99万9900点である。

「GAME A」では、最初から3つのボールでプレーする。「GAME B」では、最初は1つのボールでスタートするが、スコアが1万点になるとボールが1つ増えて(以降、3万点、5万点というように、1万点×奇数になるたびボールが増える)、最大3つのボールを同時に操作することが可能となる。

関連項目

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  • ローラーボール - ハル研究所が1984年に発売した、MSX用ピンボールゲーム。1988年にはファミコン版も発売された。2画面スクロールなどの共通点がある。このピンボールのエンジンを移植するところから開発されたもの。こちらには松岡聡を始めとするハル研のスタッフおよびKimuchi Brothersのクレジットがタイトル画面にある。
  • まわるメイドインワリオ(2004年) - FC版のボーナスステージをモチーフにしたプチゲーム「ピンボール」。

脚注

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  1. ^ a b 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、330頁。 
  2. ^ 2021CESAゲーム白書 (2021 CESA Games White Papers). コンピュータエンターテインメント協会. (2021). ISBN 978-4-902346-43-5 
  3. ^ 『アーケードアーカイブス ピンボール』8月30日配信決定! さまざまな仕掛けを利用し、ボールを落とさずポイントを稼ぎまくれ” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2019年8月28日). 2022年5月27日閲覧。
  4. ^ 【5月27日追加】『ファミリーコンピュータ&スーパーファミコン Nintendo Switch Online』追加タイトルが配信開始。” (日本語). 任天堂 (2022年5月27日). 2022年5月27日閲覧。
  5. ^ 『海腹川背』『ラッシング・ビート』『ピンボール』の3タイトルが、本日(5月27日)から“Nintendo Switch Online”に追加” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2022年5月27日). 2022年5月27日閲覧。
  6. ^ 屋敷悠太 (2022年5月27日). “「海腹川背」他2タイトルが追加! Nintendo Switch Online、ファミコン&スーファミにて” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2022年5月27日閲覧。
  7. ^ tnhr (2022年5月27日). “『ファミコン&スーファミ Nintendo Switch Online』に本日5月27日から『海腹川背』、『ラッシング・ビート』、『ピンボール』の3タイトルが追加” (日本語). 電ファミニコゲーマー. Mare. 2022年5月27日閲覧。
  8. ^ 「富岳」の原点ファミコンにあり 40年前、名作「ピンボール」を開発 理研センター長」『神戸新聞』2021年8月18日。2024年7月29日閲覧。
  9. ^ 「メトロイドプライム ピンボール」開発スタッフインタビュー”. Nintendo Online Magazine (2006年2月). 2012年2月5日閲覧。
  10. ^ Pinball for NES (1984)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年1月6日閲覧。
  11. ^ a b c Pinball for Wii (2006)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年1月6日閲覧。

外部リンク

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