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ピート・ブティジェッジ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピート・ブティジェッジ
Pete Buttigieg
生年月日 (1982-01-19) 1982年1月19日(42歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 インディアナ州サウスベンド
出身校 ハーバード大学 (BA)
オックスフォード大学ペンブルックカレッジ英語版 (BA)
所属政党 民主党
配偶者 チャステン・グリーズマン英語版(2018 - )
サイン
公式サイト Win the Era

在任期間 2021年2月3日 -
大統領 ジョー・バイデン

在任期間 2012年1月1日 - 2020年1月1日
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所属組織  アメリカ海軍
軍歴 2009年 - 2017年
最終階級 大尉
戦闘 アフガニスタン紛争
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ピーター・ポール・モンゴメリー・ブティジェッジ(英語:Peter Paul Montgomery Buttigieg[ˈbtəɛ] BOOT-ə-jej[1][2]1982年1月19日 - )は、アメリカ合衆国政治家。短縮形名は、ピート・ブティジェッジPete Buttigieg)。2021年からジョー・バイデン政権で同国運輸長官を務めている。2012年から2020年までインディアナ州サウスベンド市長を務めた。なお姓のブティジェッジは、ブダジェッジとも表記される[3][4]

経歴

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インディアナ州サウスベンドで誕生した。父のジョゼフ・ブティジェッジ英語版マルタからの移民でノートルダム大学の教授である。

インディアナ州サウスベンドのセント・ヨゼフ高校に進学。2000年にジョン・F・ケネディ大統領図書館の開催する「勇気のエッセイコンテスト(Courage Essay Contest)」で最優秀賞を受賞した[5][6]。論文のタイトルは「Bernie Sanders[5][6]。内容は当時連邦下院議員であったバーニー・サンダースが「自由主義者の立場を取るだけで急進的と見られる国で社会主義者の立場を取ったこと」を主題に、好意的な評価を与えている[5]。ボストンで行われた授賞式では、キャロライン・ケネディなどケネディ一家と面会した[5][6]

ハーバード大学を優等(Magna Cum Laude)の成績で卒業し、学士号を取得した[7]。また、同大学では歴史と文学を専攻した。

ハーバード大学卒業後にローズ奨学金制度を受賞しイギリスオックスフォード大学に留学し、哲学・政治学・経済学において最優等(First-Class Honours)の成績を収め卒業し、同大学でも学士号を取得[8]。同大ではペンブルックカレッジに所属[8]

2007年から2010年までマッキンゼー・アンド・カンパニーにて、コンサルタントとして勤務した[9]

サウスベンド市長

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2012年に29歳でサウスベンド市長に就任した。同市史上では2番目の若さでの就任で、アメリカで10万人以上の人口を有する市の市長として最年少である。

2015年の市長選挙にて80パーセント以上の票を獲得して2期目の再選を果たした。2020年1月1日に任期満了で市長を退任。

軍歴

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この間、ダイレクトコミッション制度を通じて2009年から2017年までアメリカ海軍予備役に登録。2014年には7ヶ月間アフガニスタンへ従軍した。

2020年アメリカ合衆国大統領選挙

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2019年4月14日民主党から2020年アメリカ合衆国大統領選挙への出馬を表明した[10]。自ら同性愛者であると公表しており、大統領選挙への出馬表明の際には2018年に結婚した夫を紹介している[11][12]

2019年7月30日に開催された民主党第2回公開討論会では、壇上に並ぶ政治家らがこれまで解決できなかった問題に取り組むには世代交代が必要であるとアピールした。37歳の若さを強みにする作戦を展開し、そつない戦いぶりと評された[13]

2019年8月に行われたキニピアック大学の支持率調査によれば、ジョー・バイデン(32パーセント)、エリザベス・ウォーレン(19パーセント)、バーニー・サンダース(15パーセント)、カマラ・ハリス(7パーセント)に次ぎ、5位(5パーセント)の支持を得た[14]。さらに2019年11月に行われた同大学の支持率調査では、ジョー・バイデンに次ぐ2位に上昇した[15]

民主党予備選挙では序盤から善戦し注目を集めたが、2020年2月29日のサウスカロライナ州での予備選挙では8.2パーセントの4位と低迷[16]、翌3月1日には撤退宣言を行った。急進左派であるバーニー・サンダースではドナルド・トランプには勝てないとの考えを示し[17]、翌2日に自身と同じく中道・穏健派に属するジョー・バイデンへの支持を表明した[18]

なお予備選挙を戦っている最中にはBoot-edge-edgeという、発音が容易になる名前表記も使用していた[19]

バイデン政権

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大統領選挙はジョー・バイデンが勝利を収め、2020年12月15日、バイデン政権の運輸長官に指名された[20][21]。2021年2月2日に上院の公聴会において賛成多数で承認され、翌3日に就任宣誓を行い正式に就任した[22]

ブティジェッジは同性愛者と公言している初めての閣僚とされている[22][23][24]一方、代行も含めればドナルド・トランプ政権時代に国家情報長官代行を務めたリチャード・グレネルなど前例がある。代行の就任は上院での承認を要しないため、正確性を期すならば、上院が承認した閣僚の中ではブティジェッジが初となる[25]。グレネル自身はツイッターで「Congratulations to @PeteButtigieg on becoming the second openly gay member of a President’s Cabinet.」(日本語訳:同性愛者と公言している2人目の閣僚となったピート・ブティジェッジに祝意を表します。)とツイートした[26]。また大統領顧問団(内閣)には含まれない高官まで含めれば、オバマ政権時に陸軍長官を務めたエリック・ファニング英語版などの前例がある[25]

人物

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脚注

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  1. ^ Stracqualursi, Veronica (January 23, 2019). “How to pronounce Pete Buttigieg” (英語). CNN Politics. Jan 15, 2020閲覧。
  2. ^ Aggeler, Madeleine (March 25, 2019). “Wait, Sorry, How Do You Pronounce Buttigieg?”. The Cut. https://www.thecut.com/2019/03/how-to-pronounce-pete-buttigieg-name.html April 26, 2019閲覧。. 
  3. ^ 【米大統領選】 ブダジェッジ氏、サンダース氏がリード アイオワ党員集会. BBC (2020年2月5日). 2020年2月9日閲覧。
  4. ^ 同性愛者の米大統領誕生も? 今一番勢いある野党の若手. 朝日新聞 (2019年4月29日). 2020年2月9日閲覧。
  5. ^ a b c d 2000 Winning Essay by Peter Buttigieg”. JFK Library. 2020年2月23日閲覧。
  6. ^ a b c An 18-year-old Pete Buttigieg won a JFK Library essay contest. His subject was Bernie Sanders”. Local Boston breaking news,. 2020年2月23日閲覧。
  7. ^ Alfaro, Mariana (January 23, 2019). “Pete Buttigieg, mayor of South Bend, Indiana, launches 2020 presidential bid”. Business Insider. https://www.businessinsider.com/pete-buttigieg-mayor-of-south-bend-for-president-2020-election-2019-1 2020年2月5日閲覧。 
  8. ^ a b Wallace-Wells, Benjamin (February 9, 2019). “Pete Buttigieg's quiet rebellion”. The New Yorker. 2020年2月5日閲覧。
  9. ^ Secretary of State: Elections Division: Election Foundation Wide”. Indiana State Government official website. 2020年2月5日閲覧。
  10. ^ Gabriel, Trip (2019年4月14日). “Pete Buttigieg Announces Official Start to 2020 Campaign” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2019/04/14/us/politics/pete-buttigieg-announcement.html 2019年4月22日閲覧。 
  11. ^ 足立正彦 (2019年4月15日). “注目集まる「ミレニアル世代」の若き異色政治家「ピート市長」”. 時事通信. 2019年8月25日閲覧。
  12. ^ Pete Buttigieg Might Be President Someday.He's Already Got the First Man.” (英語). The New York Times (2018年6月18日). 2019年12月21日閲覧。
  13. ^ 米民主党候補者が2回目の討論会 初日の勝者と敗者は?”. CNN (2019年7月31日). 2019年8月24日閲覧。
  14. ^ 民主党指名レース、バイデン前副大統領がリード キニピアック大調査”. CNN (2019年8月30日). 2019年8月30日閲覧。
  15. ^ 米大統領選、ブーティジェッジ氏が民主党候補支持率で2位躍進”. AFP (2019年11月27日). 2019年11月27日閲覧。
  16. ^ “ブティジェッジ氏、米大統領選から撤退 米メディア”. AFPBB News. フランス通信社. (2020年3月2日). https://www.afpbb.com/articles/-/3271072 2020年3月2日閲覧。 
  17. ^ ブティジェッジ氏、米大統領選撤退を正式発表”. フランス通信社 (2020年3月2日). 2020年3月2日閲覧。
  18. ^ ブティジェッジ氏、バイデン氏への支持表明”. フランス通信社 (2020年3月3日). 2020年3月3日閲覧。
  19. ^ “Pete Buttigieg (It’s ‘Boot-Edge-Edge’) Is Making Waves in the 2020 Race”. ニューヨーク・タイムズ. (2019年3月28日). https://www.nytimes.com/2019/03/28/us/politics/buttigieg-2020-president.html 2024年1月14日閲覧。 
  20. ^ “米運輸長官にブティジェッジ氏を指名 若手ホープ、インフラ投資に辣腕期待”. 産経新聞. (2020年12月16日). https://www.sankei.com/article/20201216-OQNGS2IBC5OONEC57V46RVFODM/ 2020年12月16日閲覧。 
  21. ^ “バイデン氏、運輸長官にブティジェッジ氏を指名へ”. CNN. (2020年12月16日). https://www.cnn.co.jp/usa/35163903.html 2020年12月17日閲覧。 
  22. ^ a b “Buttigieg Is Sworn In as Transportation Secretary”. ニューヨーク・タイムズ. (2021年2月3日). https://www.nytimes.com/video/us/politics/100000007585453/buttigieg-transportation-secretary-confirmation.html 2021年4月閲覧。 
  23. ^ “ヒスパニック初の国土安保長官承認 同性愛公表の運輸長官も―米上院”. 時事通信. (2021年2月3日). https://web.archive.org/web/20210202224615/https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020300302&g=int 2021年2月3日閲覧。 
  24. ^ “米上院、運輸長官を承認 有望株のブティジェッジ氏”. 日本経済新聞. (2021年2月3日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0303P0T00C21A2000000/ 2021年2月3日閲覧。 
  25. ^ a b “Pete Buttigieg makes history as 1st openly gay Cabinet member confirmed by Senate”. ABC News. ABC. (2021年2月3日). https://abcnews.go.com/Politics/pete-buttigieg-makes-history-1st-openly-gay-cabinet/story?id=75633503 2021年2月5日閲覧。 
  26. ^ https://twitter.com/RichardGrenell/status/1356671635101638656
  27. ^ Schwedel, Heather (2019年4月17日). “Pete and Chasten Buttigieg’s Other Potential First: a White House App Marriage” (英語). Slate Magazine. 2022年10月11日閲覧。
  28. ^ 同性愛公表の米運輸長官、2児の親に(写真=ロイター)”. 日本経済新聞 (2021年9月6日). 2022年10月11日閲覧。
  29. ^ ブティジェッジ、あるいはブー・ダジャージュ、ブッダジャージュ、アブー・ダジャージ......に注目する理由”. ニューズウィーク日本版 (2020年2月7日). 2020年2月10日閲覧。

外部リンク

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公職
先代
ラナ・ハードル英語版
代行
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国運輸長官
第19代:2021年2月3日 -
次代
現職
先代
スティーヴ・リュック英語版
サウスベンド市長
2012年1月1日 - 2020年1月1日
次代
ジェームズ・ミュラー英語版