フェリーニューこしき
フェリーニューこしき | |
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長浜港に接岸中のフェリーニューこしき (2007年1月25日) | |
基本情報 | |
船種 | フェリー |
船籍 | 日本 |
所有者 |
鉄道建設・運輸施設整備支援機構 甑島商船 |
運用者 | 甑島商船 |
建造所 | 神田造船所川尻工場 |
信号符字 | JM6742 |
IMO番号 | 8974934 |
MMSI番号 | 431602143 |
経歴 | |
起工 | 2002年 |
進水 | 2002年6月13日 |
竣工 | 2002年9月 |
就航 | 2002年10月 |
要目 | |
総トン数 | 942トン |
長さ | 73.00m |
全幅 | 13.20m |
深さ | 9.40m |
機関方式 | ディーゼル |
主機関 | 2基 |
推進器 |
可変ピッチプロペラ2軸2舵 バウスラスタ |
出力 | 4,706kW |
旅客定員 | 400名 |
車両搭載数 | 8トントラック6台、乗用車19台または乗用車41台 |
その他 | フィンスタビライザー装備 |
フェリーニューこしきは、甑島商船が運航するフェリー。九州本土と甑島列島を結ぶ航路に就航している。
概要
[編集]先代のフェリーこしきの代船として建造され、2002年10月に就航した。
下甑島長浜港から途中上甑島里港を挟んで串木野港へと、1日2往復運航されており、上り2便のみ里港に寄港しないダイヤとなっている。かつては、中甑港(上甑島)、鹿島港、手打港(ともに下甑島)にも寄港していたが、中甑港と手打港への寄港は2012年4月のダイヤ改正で廃止され、2023年4月のダイヤ改正で鹿島港への寄港も廃止された[1]。
- 1便:長浜港→里港→串木野港→里港→長浜港
- 2便:長浜港→串木野港→里港→長浜港
船内は、1F中央にエントランス、案内所、トイレを備え、船首方は2等椅子席、船尾方は2等カーペット席、船尾デッキにベンチ席が配置されている。2Fは2等指定席としてカーペット席、ソファ席が配置されている。バリアフリー対応船として建造されており、車両甲板と船室を連絡するエレベーターが左舷中央に設置されているほか、車椅子スペースを備える。船内には自動販売機が設置されている。
車両甲板は、船首バウバイザー、船尾中央にランプを備える。
事故・インシデント
[編集]可動橋への衝突
[編集]2011年9月28日、14時36分ごろ、下り1便で運航中だった本船が長浜港のフェリー岸壁に着岸する際、通常は防波堤手前0.25海里で減速してからフィンスタビライザーを収納して接近していたが、事故当日はうねりが大きかったため、船体動揺を防止する目的で防波堤通過までフィンスタビライザーを使用した状態で接近したところ、行きあしを制御することができず、船首から可動橋へ衝突した。本船は船首バウバイザーに小破口を伴う凹損、可動橋は桁が曲損し取り付け部も破損した[2]。可動橋が損傷したため、同年12月20日まで長浜港での車両の乗降が中止となり、下り2便については鹿島港に寄港する臨時ダイヤで運航された[3]。
運航阻害
[編集]2014年6月16日、7時50分ごろ、上り1便で運航中だった本船の右舷主機のプレート式潤滑油冷却器のガスケット部分から潤滑油が漏洩した。右舷主機が運転できなくなったため、串木野港入港後、以後の運航を取りやめた。漏洩の原因は、伝熱プレートの端部の変形であった[4]。
脚注
[編集]- ^ “高速船甑島とフェリーニューこしきのダイヤ見直しについて”. 薩摩川内市公式ウェブサイト. 薩摩川内市 経済シティセールス部 経済政策課 企画総務・施設交通グループ (2023年3月27日). 2024年4月22日閲覧。
- ^ 船舶事故調査報告書 (PDF) (Report). 運輸安全委員会. 31 March 2013. 2015年11月15日閲覧。
- ^ 『長浜港可動橋の補修工事について(お詫び)』(プレスリリース)甑島商船株式会社、2011年 。2015年11月15日閲覧。
- ^ 船舶事故等調査報告書 (PDF) (Report). 運輸安全委員会. 28 December 2014. 2015年11月15日閲覧。