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フォルクスワーゲン・ID.Buzz

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ID.Buzzとはフォルクスワーゲン(VW)が販売する電動ミニバン、または貨物用電動ライトバンである。

日本への導入は2024年以降を予定している。 [1]

フォルクスワーゲン・ID.Buzz
ID.Buzz (前)
ID.Buzz (後)
ID.Buzzカーゴ
概要
製造国 ドイツの旗 ドイツ
販売期間 2022年-
デザイン クラウス・ジシオラ
ボディ
乗車定員 最大5名
最大7名 (LWB)
最大3名 (カーゴ)
ボディタイプ 5ドアミニバン
貨物用ライトバン
駆動方式 RWD
プラットフォーム MEBプラットフォーム
パワートレイン
モーター 永久磁石交流同期モータ
前:ストラット式/後:マルチリンク式
前:ストラット式/後:マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース 2,989 mm
3,239 mm (LWB)
全長 4,712 mm
4,962mm (LWB)
全幅 1,985 mm
全高 1,927~1,951 mm
車両重量 2,471 kg
2,353 kg (カーゴSWB)
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概要

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発表から量産まで

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2017年の北米国際オートショーにおいて「I.D. BUZZコンセプト」が初公開され、さらに翌年ハノーファーで開催されたIAAトランスポーテーションにおいて商用バーションの「I.D. BUZZ CARGOコンセプト」が初公開された。 [2] [3]

ID.BuzzおよびID.Buzzカーゴの量産モデルは2022年3月にハンブルクにおいて発表され、同年5月から欧州で予約販売が開始された。量産は同年6月からハノーファ工場にて開始された。 [4] [5] [6]

設計

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ID.BuzzはID.3などと同じくEV専用プラットフォームを採用する電動ミニバンで、乗用車タイプと商用バンタイプ(カーゴ)の2仕様がラインナップされる。

1950年代のVWの象徴であったT1バンがモチーフになっており、T1をイメージしたショートオーバーハングのスタイルと、V字型のフロントパネルがデザインの特徴である。ホイールベースはT6トランスポーターとほぼ同等であり、これにより充分な車内スペースを確保した。 [4]

ID.Buzzのインテリアはラウンジのように親しみやすい雰囲気のデザインとなっている。ラゲッジスペースの容量は1,121Lで、2列目を折りたたむと最大2,205リットルまで増加する。インテリア素材には動物由来の材料を使用せず、革と同等の質感をもつポリウレタン生地や、ペットボトルから再生した繊維などが使われている。 [4] [7]

先進運転機能

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ID.Buzzには、先進運転支援システムとして、他の車両の信号などからリアルタイムに危険を察知するローカル警報システム「Car2X」と、衝突被害軽減ブレーキ、乗用モデルにはレーンキープアシストが標準装備される。また、オプションとして「トラベルアシスト」と「パークアシストプラス」が用意される。 [8]

トラベルアシストはアダプティブ・クルーズ・コントロールやコーナリングアシストなどが統合された機能で、さらに他の車両から提供された匿名データ群を活用することで、標識や地図情報に従って速度や車線を維持したり、車線変更をアシストしたりすることが可能となる。パークアシストプラスはドライバーの駐車操作を記憶し、2回目以降は車両が駐車スペースへ自動駐車する機能である。 [9]

ID.Buzzカーゴ

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ID.Buzzの商用バン仕様。後席と後部窓が取り外され、フロントシート後部がパーティションで仕切られたことで、フロントシート後部が完全に荷室となった。ラゲッジ容量は3,900L。フロントシートはダブルベンチ式の3人掛けシートか、2人掛けの独立シートから選択できる。 [10]

標準装備として、助手席側にリヤスライドドアが搭載される。また、オプションで運転席側にスライドドアを設置したり、リヤトランクハッチを観音開き式に変更することも可能。 [10]

ロングホイールベース仕様

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2023年6月にカリフォルニア州ハンティントンビーチにおいて、ID.Buzzのロングホイールベース仕様(LWB)が初公開された。ロングホイールベース仕様は2024年に北米と欧州で発売が予定されている。 [11]

全長が4,962mm、ホイールベースが3,239 mmに延長されたことで、3列目のシートが追加され、乗車定員が最大7人となった。バッテリースペースが増加したことでリチウムイオンバッテリーの容量が85 kWhに増加し、またモータ出力も150 kWから210 kWに強化された。 [11]

動力

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動力のラインナップは以下の通り。ID.Buzzにはリヤに1基の同期モーターが搭載され、後輪を駆動する。標準モデルのリチウムイオンバッテリーの総容量は82 kWhで、LWB仕様は85 kWh。

モデル 駆動方式 最高出力 最大トルク バッテリー容量 WTLP航続距離
標準モデル RWD 150 kW(204 PS) 310 Nm 82 kWh 398~422 km
カーゴ 387~427 km
LWB 210 kW(286 PS) 550 Nm 85 kWh Max 474 km

脚注

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  1. ^ VW70周年、EVミニバン『ID.Buzz』の日本導入決定…2024年末以降”. Response.. 2023年9月3日閲覧。
  2. ^ ID. BUZZ – world premiere” (英語). Volkswagen Newsroom. 2023年9月3日閲覧。
  3. ^ I.D. BUZZ CARGO shows the way ahead for a new era of light commercial vehicles based on the MEB Electric Toolkit” (英語). VW US Media Side. 2023年9月3日閲覧。
  4. ^ a b c A Bulli for the all-electric future: World premiere of the new ID. Buzz” (英語). Volkswagen Newsroom. 2023年9月3日閲覧。
  5. ^ The wait is finally over! – Start of ID. Buzz pre-sales” (英語). Volkswagen Newsroom. 2023年9月3日閲覧。
  6. ^ Hannover elektrisiert: Produktionsstart des ID. Buzz im Bulli-Werk” (ドイツ語). Volkswagen Nutzfahrzeuge. 2023年9月3日閲覧。
  7. ^ Volkswagen ID. Buzz: sustainable, with plenty of attention to detail” (英語). Volkswagen Newsroom. 2023年9月3日閲覧。
  8. ^ フォルクスワーゲン、新型バッテリEV「ID.Buzz」「ID.Buzz Cargo」を世界初公開 ワーゲンバスのDNAを継承したデザインを採用”. Car Watch. 2023年9月3日閲覧。
  9. ^ Unique in its class: the new ID. Buzz impresses with innovative driver assistance systems” (英語). Volkswagen Newsroom. 2023年9月3日閲覧。
  10. ^ a b フォルクスワーゲン、新型バッテリEV「ID.Buzz」「ID.Buzz Cargo」を世界初公開 ワーゲンバスのDNAを継承したデザインを採用”. GENROQ Web. 2023年9月3日閲覧。
  11. ^ a b Electric VW bus for North America and Europe: world premiere of the ID. Buzz with long wheelbase” (英語). Volkswagen Newsroom. 2023年9月3日閲覧。

外部リンク

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