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フォーカス・アット・ザ・レインボー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『フォーカス・アット・ザ・レインボー』
フォーカスライブ・アルバム
リリース
録音 1973年5月5日
イングランドの旗 ロンドン レインボー・シアター英語版[1]
ジャンル プログレッシブ・ロックジャズ・フュージョンハードロックインストゥルメンタル・ロック英語版
時間
レーベル オランダの旗インペリアル・レコード
欧州連合の旗ポリドール・レコード
アメリカ合衆国の旗サイアー・レコード
プロデュース マイク・ヴァーノン英語版
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 9位(オランダ[2]
  • 22位(ノルウェー[3]
  • 23位(イギリス[4]
  • 87位(日本[5]
  • 132位(アメリカ[6]
  • フォーカス アルバム 年表
    フォーカスIII
    (1972年)
    フォーカス・アット・ザ・レインボー
    (1973年)
    ハンバーガー・コンチェルト
    (1974年)
    テンプレートを表示

    フォーカス・アット・ザ・レインボー[注釈 1]』(Focus at the Rainbow)は、オランダプログレッシブ・ロックバンドフォーカス1973年に発表した初のライブ・アルバム。1973年5月5日のロンドン公演の模様が収録されている[1]

    解説

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    フォーカスは1973年3月から4月にかけて大規模なアメリカ・ツアーを行い[7]、続いて5月4日にイギリス・ツアーを開始した[8]。5月4日と5日にはロンドンのレインボー・シアター英語版で2日連続公演が行われ[8]、5日の演奏が本作に収録された。コンサートの模様は同年7月にBBC2で放映された[9]

    サイアー・レコードから発売されたアメリカ盤LP (SAS-7408)は、タイトルがFocus Live at the Rainbowに変更され、ジャケットもメンバーの写真を載せた独自のデザインとなった[10][11]

    「悪魔の呪文(くり返し)」の冒頭部分は、1972年にベルト・ライテルを新しいベーシストに迎えて録音された'Hocus Pocus II'[12]である。

    反響・評価

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    母国オランダでは1973年10月27日付のアルバム・チャートで初登場10位となり、翌週に最高9位を記録した[2]。ノルウェーでは1973年第47週のアルバム・チャートで22位を記録[3]全英アルバムチャートでは5週チャート圏内に入り、最高23位となった[4]

    ベン・デイヴィーズはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け、アルバム全体に関しては「パフォーマンスはとにかく驚くしかない」、「悪魔の呪文」に関しては「スタジオ版の何倍も速く、スタジオ版しか知らない人々は、間違いなく衝撃を受けるだろう」と評している[13]

    収録曲

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    サイド1

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    1. フォーカスIII - "Focus III" (Thijs van Leer) - 3:54
    2. アンサーズ? クエッションズ! クエッションズ? アンサーズ! - "Answers? Questions! Questions? Answers!" (Jan Akkerman, Bert Ruiter) - 11:28
    3. フォーカスII "Focus II" (T. van Leer) - 4:36

    サイド2

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    1. イラプション(抜粋) - "Eruption (Excerpt):" (Tom Barlage, T. van Leer) - 8:28
      • オルフェス - "Orfeus"
      • アンサー - "Answer"
      • オルフェス - "Orfeus"
      • アンサー - "Answer"
      • パピラ - "Pupilla"
      • トミー - "Tommy"
      • パピラ - "Pupilla"
    2. 悪魔の呪文 - "Hocus Pocus" (J. Akkerman, T. van Leer) - 8:30
    3. シルヴィア "Sylvia" (T. van Leer) - 2:47
    4. 悪魔の呪文(くり返し) - "Hocus Pocus (Reprise)" (J. Akkerman, T. van Leer) - 2:50

    パーソネル

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    DVD

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    2020年に発売されたFocus 50 Years: Anthology 1970-1976[注釈 2] に、Focus at the Rainbow (May 1973)と題された本作のDVD映像が収録された。本作の収録曲全ての演奏映像[注釈 3]に加えて、当日のステージから、1971年1月にシングルで発表されてヨーロッパでヒットした「ハウス・オブ・ザ・キング(英語版)」と、アッカーマンのリュート独奏によるジョン・ダウランド[注釈 4]作曲の'Britannia'[注釈 5]の映像が収録され、合計時間は47分28秒である。

    脚注

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    注釈

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    1. ^ 日本初回盤LP (MP 2348)、1989年再発CD (CP28-1049)、2008年再発CD (VICP-64246)等の表記に準拠。2001年再発CD (VICP-61533)での表記は『アット・ザ・レインボー』。
    2. ^ Red Bullet (RB 66.317)。CD9枚とDVD2枚を含む。
    3. ^ 「アンサーズ? クエッションズ! クエッションズ? アンサーズ!」で、ファン・レールのフルート・ソロが始まる少し前に、アッカーマンのレス・ポール・ギターの1絃が切れてしまい、彼はフルート・ソロの間、ステージで弦を張り直している。
    4. ^ イングランドエリザベス朝後期とそれに続く時代に活動した作曲家リュート奏者。1563年に生まれて1626年に死去。
    5. ^ アッカーマンは、1973年に発表したソロアルバム『流浪の神殿』(Tabernakel) で、オーケストラとリズム・セクションの共演してこの曲を披露した。

    出典

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    1. ^ a b Focus (2) - At The Rainbow (Vinyl, LP, Album) at Discogs - オランダ盤LPの情報
    2. ^ a b Focus - Live At The Rainbow - dutchcharts.nl
    3. ^ a b norwegiancharts.com - Focus - Live At The Rainbow
    4. ^ a b FOCUS | full Official Chart History | Official Charts Company - 「Albums」をクリックすれば表示される
    5. ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.255
    6. ^ Focus - Awards”. AllMusic. 2016年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月21日閲覧。
    7. ^ Johnson (2015), pp. 94–95.
    8. ^ a b FOCUS - HISTORICAL GIGLIST FROM 1970 TILL DATE”. Official Focus Homepage. 2015年12月25日閲覧。 - 「Livedates」の「History」をクリックすれば表示される
    9. ^ Johnson (2015), pp. 97, 101.
    10. ^ Focus (2) – Live At The Rainbow (Vinyl, LP, Album) at Discogs - アメリカ盤LPの情報
    11. ^ Johnson (2015), p. 102.
    12. ^ Johnson (2015), p. 97.
    13. ^ Davies, Ben. “Focus at the Rainbow - Focus”. AllMusic. 2015年12月25日閲覧。

    引用文献

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    • Johnson, Peet (2015), Hocus Pocus: The Strife and Times of Rock's Dutch Masters, Tweed Press, ISBN 978-0-646-59727-0 

    外部リンク

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