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フッ化パラジウム(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フッ化パラジウム(II)
識別情報
CAS登録番号 13444-96-7 チェック
PubChem 83470
ChemSpider 75308 ×
EC番号 236-598-8
特性
化学式 F2Pd
モル質量 144.42 g mol−1
外観 淡紫色の結晶性固体; 吸湿性[1]
密度 5.76 g cm-3[1]
融点

952 °C, 1225 K, 1746 °F [1]

への溶解度 水と反応
構造
結晶構造 tetragonal
配位構造 octahedral
関連する物質
その他の陰イオン 塩化パラジウム(II)
臭化パラジウム(II)
ヨウ化パラジウム(II)
その他の陽イオン フッ化ニッケル(II)
フッ化白金(II)
フッ化白金(IV)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

フッ化パラジウム(II)(Palladium(II) fluoride)は、パラジウムフッ素からなる無機化合物で、化学式はPdF2である。

合成

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フッ化パラジウム(II,IV)(PdII[PdIVF6])を四フッ化セレン(SeF4)と還流することにより合成される。

Pd[PdF6] + SeF4 → 2PdF2 + SeF6

構造と常磁性

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より軽い同族元素フッ化ニッケル(II)と同様に、フッ化パラジウム(II)は、t62g e2g電子配置を持つ八面体配位のパラジウムを含む、金紅石型の結晶構造[2][3]を持つ。この電子配置のため、パラジウムのeg対称軌道の各々に1つずつ、2つの不対電子が存在し、フッ化パラジウム(II)は常磁性[4]を持つ。

応用

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フッ化パラジウム(II)は、酸素に対する反応性のため酸化パラジウムが適さない場合に赤外線光学センサに用いられる[5]不溶性粉末である。

関連項目

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出典

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  1. ^ a b c CRC Handbook, 89th edition
  2. ^ Bachmann, B.; Muller, B. G. (1993). “Einkristalluntersuchungen an Fluoroperowskiten MPdF3 (M = Rb, K) und PdF2”. Z. Anorg. Allg. Chem. 619 (2): 387-391. doi:10.1002/zaac.19936190225. 
  3. ^ Holleman, A. F.; Wiberg, Egon; Wiberg, Nils (2001) (英語). Inorganic Chemistry. Web: Academic Press. p. 1515. ISBN 9780123526519. https://books.google.com/books?id=Mtth5g59dEIC&pg=PA439 30 May 2020閲覧。 
  4. ^ グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン英語版. pp. 1152–1153. ISBN 978-0-08-037941-8
  5. ^ American_Elements.com”. 2021年7月17日閲覧。