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一フッ化塩素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フッ化塩素から転送)
一フッ化塩素
識別情報
CAS登録番号 7790-89-8
特性
化学式 ClF
モル質量 54.45 g mol−1
密度 1.62 g mL
(液体、−100 °C
融点

−155.6 °C

沸点

−100.1 °C

構造
双極子モーメント 0.881 D
(2.94×10−30 C m)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −56.5 kJ mol−1
標準モルエントロピー So 217.91 J K−1 mol−1
標準定圧モル比熱, Cpo 33.01 J K−1 mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

一フッ化塩素(いちフッかえんそ、: chlorine monofluoride)は、化学式が ClF で表される塩素原のフッ化物である。常温では無色の気体で、-100℃で淡黄色の液体となる。CAS登録番号は [7790-89-8]。

1928年ドイツの化学者オットー・ルフOtto Ruff)により初めて合成された[1]

塩素とフッ素の中間の特性を持ち[2]、多くの金属、有機化合物、ガラスなどと爆発的に反応して塩素酸化物を生じる。

合成法

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片存在下で、塩素とフッ素の混合気体を250度で加熱すると生じる[1]

三フッ化塩素と塩素を反応させても合成できる。

反応

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汎用性の高いフッ化剤として知られる。

タングステンと反応してフッ化タングステン(VI)セレンと反応して四フッ化セレンを与える。

化合物によっては、塩素とフッ素を同時に化合させることも可能である。一酸化炭素と反応して塩化フッ化カルボニルを与える。

脚注

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  1. ^ a b Arnold F. Holleman, Egon Wiberg, Nils Wiberg: Lehrbuch der anorganischen Chemie, 101. Auflage, Walter de Gruyter, 1995, ISBN 3-11-012641-9; Digitalisat bei Google Books.
  2. ^ Otto Ruff, E. Ascher (1928). “Über ein neues Chlorfluorid-CIF3”. Zeitschrift für anorganische und allgemeine Chemie 176 (1): 258–270. doi:10.1002/zaac.19281760121. 

関連項目

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ハロゲン間化合物
フッ素 塩素 臭素 ヨウ素 アスタチン
フッ素 F2
塩素 ClF ClF3 ClF5 Cl2
臭素 BrF BrF3 BrF5 BrCl BrCl3 Br2
ヨウ素 IF IF3 IF5 IF7 ICl I2Cl6 IBr IBr3 I2
アスタチン AtCl  AtBr  AtI At2?