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フランドレンシス大公国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランドレンシス大公国

Flandrensisの国旗
国旗
of Flandrensis
国章
標語: Flandrensis Domi Nostrae
Location of Flandrensis
首都 Giddis
公用語 オランダ語英語
住民の呼称 Flandriaan, Flandrensian
組織構造 立憲君主制
Niels Vermeersch
設立
• 宣言
2008年9月4日
主張する面積
• 合計
14,890 km2 (5,750 sq mi)
人口
• 国勢調査
423 (2017)[1]
主張する通貨 Flandri[2][3][4]
時間帯 GMT-8

フランドレンシス大公国(フランドレンシスたいこうこく、オランダ語:Groothertogdom Flandrensis)は、南極の一部の領有を主張するミクロネーション。2008年にベルギー人のNiels Vermeerschにより建国された。フランドレンシスはいずれの国や地域[訳語疑問点]からも承認されておらず[2][3][4][5][6][7][8][9][10]、また国家承認されようという意志もない[11]

歴史

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フランドレンシス大公国は2008年9月4日に建国され[12]、中世のフランドル伯領英語版(オランダ語:Pagus Flandrensis)の影響を受けている[2][3][4][5][6]。建国者は趣味のミクロネーションであると認めている一方で、独自の身分証明書や通貨、新聞、憲法、国歌を持っている。APPF(海賊党)、DRP(王党派)、NPF(ナショナリズム)、FDUP(統一党)、FL-AL(連帯)[訳語疑問点]、Lijst Govaert(自由主義)[4]、L&S(共和主義)[13]といった政党があり、年に一度選挙が行われることから、政治のシミュレーションにもなっている[4]ニューカッスル大学のAlastair Bonnett教授は、フランドレンシスについて若年者が意思決定をするようになった市議会に影響を受けたミクロネーションの一例であると評している[14]。また、建国者はフランドレンシスは文化的組織でもあるとしている[2][3][4][8]。2012年には、異なる28の国籍からなる128名の市民により構成されていた[8]。インターネット以外ではフランドレンシスの活動はルーセラーレ周辺地域に限定されている[2][3][5][6] が、大使館は西フランドル地方のLangemark英語版という町にある[4][8][15][15][9]。またオランダ語圏のミクロネーションのみからなるコモンウェルスを持つ。この連合体にはフランドレンシスの他に、Arkel公国、Campinia公国が含まれる[4]。フランドレンシスはKrant van West-Vlaanderen[4][16]やRoeselareテレビ[17]といった地方メディアで取り上げられてきた。Polination 2012 (2012年7月14日、ロンドンにて開催された第2回ミクロネーション国際会議) [18] に参加後、Het Nieuwsblad英語版[5]Het Belang van Limburg英語版[2]Gazet van Antwerpen英語版[3]といったベルギー紙がヨーロッパのミクロネーション報道の一部としてフランドレンシスについての記事を書くと、注目を集めるようになった。フランドレンシスは地元メディアにより選挙報道がなされる数少ないミクロネーションの一つである[13]。2014年には、ベルギーのÉén英語版チャンネルのTVショー『Normale Mensen』に取り上げられた[19]。2015年にはペルージャで開かれた第3回ミクロネーション国際会議にも参加した[11][20][21][22][23]

領土

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建国者によればフランドレンシスは氷融解についての意識向上を目的とした環境保護主義の試みとされる[11][24]。フランドレンシスは領有権を主張する土地へ訪問しようとする意志を持たない[2][3][4][5][6][8][15][9][7]。 フランドレンシスは領有権の主張について国際社会に声明を出しており、その領土内に国民を居住させようとしない世界で唯一の国であると主張している[11]南極条約(1959年)のとある解釈を根拠として、西南極沿岸の5つの島(サイプル島、チェリー島、メイハー島英語版プランケ島英語版カーニー島英語版)の領有を主張している[25]。Niels Vermeerschはこの主張を知らせるために、国際連合欧州連合および南極条約の承認国へ信書を送ったが、全ての国はこの主張を黙殺した。この主張が原因で、2010年には同じくミクロネーションの西アークティカ大公国英語版との外交的対立が勃発し、結果として南極ミクロネーション連合(AMU)を設立することとなった[2][3][4][7]。この外交的対立の収束[26]についてはオランダの雑誌『Columbus[27] 、クロアチアのニュースサイト『Telegram[28] 、フランスの書籍『Les Micronations[29]で述べられている。2010年にはロシアのオンライン新聞のChastny Korrespondent英語版 (: Private Corresepondent)紙は南極のミクロネーションについての記事を発信し、フランドレンシスを南極大陸で最も「印象深い」ミクロネーションの一つであるとした[4][30]

国の象徴

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フランドレンシスの国旗は1830年の初代ベルギー国旗に影響を受けている。初期のベルギー国旗にあった黄色の帯を、新しい始まりを象徴する白色に置き換えている。同様に、フランデレンの獅子を基にして、紋章には2匹のライオンも描かれている[2][3][4][9]

貴族制

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2015年にベルギー人作家Julien Oeuilletは偽貴族と詐欺を主題とした"Le business des vanités: enquête sur les arnaques à la noblesse"というタイトルの本を出版した。本の中ではハット・リバー公国アラウカニア・パタゴニア王国、フランドレンシスといったいくつかのミクロネーションが言及されていた。著者はミクロネーションであるフランドレンシスについて、爵位を得るためのユーモアのある代替手段であるとしている。しかし、フランドレンシスにおける爵位は、貴族制度を作ろうという野心からではなく、単に中世風の特徴を持っていることにより存在する。ミクロネーション・コミュニティ外では建国者も「国民」もそれらの爵位を用いることはないが、これらはベルギーの爵位ではなく、フランドレンシスの爵位であることから、法に基づく本物の爵位であるとされる。またフランドレンシスでは如何なる爵位も販売していない[12]

メディア掲載写真

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脚注

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  1. ^ Dieter Delmotte, The Flandrensis Times January-February 2017
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n (オランダ語) DAMIAANS, R., DILLEN, R., Uw krant op bezoek bij Europese micronaties Deel 1: Flandrensis, Het Belang van Limburg, 20 July 2012, page 20-21
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n (オランダ語) DAMIAANS, R., DILLEN, R., Dwergstaten Deel 1: Flandrensis, Gazet van Antwerpen, 23 July 2012, page 8-9
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o (オランダ語) GHEERAERT, T., Diplomatieke rel om een deel van Antarctica, Het Wekelijks Nieuws, 05 September 2013, page 10-11
  5. ^ a b c d e f g h i j (オランダ語) VANSTEENKISTE, A., “Hoogledenaar is Groothertog van micronatie Flandrensis, Het Nieuwsblad, 13 September 2012, page 22-22
  6. ^ a b c d e f g h i (オランダ語) VERHAEGHE, H., Middagpost West-Vlaanderen, Radio 2, 13 September 2012 (interview with Niels Vermeersch)
  7. ^ a b c (フランス語) BELENFANT, M., Sa Majesté le Grand-Duc de Flandrensis brise la glace, 'Le Jeu de l'Oie: La Revue Internationale de Sciences – Po Lille', April 2014, page 30-31
  8. ^ a b c d e f g h i (フランス語) PRUDENT, R., Envie d’être chef ? Toi aussi, crée ta micronation en dix leçons , ‘Rue 89', 12 June 2014
  9. ^ a b c d (オランダ語) CORNILLIE, B., “Niels, groothertog van Flandrensis, Het Laatste Nieuws, 29 August 2014, page 20
  10. ^ The Telegraph, Ten bizarre micronations, 14 May 2014
  11. ^ a b c d The Brussels Times, Springtime of micronations spearheaded by Belgian "Grand-Duke" Niels, 8 December 2015
  12. ^ a b (フランス語) Oeuillet, J., Le business des vanités : enquête sur les arnaques à la noblesse", Ed. du Moment, 16 April 2015, pages 207, ISBN 978-2-35417-370-8
  13. ^ a b (オランダ語) GHEERAERT, T., Verkiezingen in Flandrensis, Het Wekelijks Nieuws, 17 October 2014, page 62
  14. ^ (ロシア語) APPARAT, 5 steps to create your own micronations Archived 2015年1月22日, at the Wayback Machine., December 2014
  15. ^ a b c d e (フランス語) MAZARS, P., “Micronations: la tournée du grand-duc, ‘Le Journal du Dimanche英語版', 28 July 2014
  16. ^ (オランダ語) DUBOIS, T,. Reportage plus: Niels Vermeersch staat als groothertog aan het hoofd van zijn eigen micronatie Flandrensis, 15 June 2012, page 10-11
  17. ^ (オランダ語) DEJONCKHEERE, A., Kleurrijk Roeselare: Roeselarenaar Groothertog, video, Roeselare TV, 2011
  18. ^ PoliNation 2012: 2nd International Conference on Micronations
  19. ^ (オランダ語) Alaska TV., "Normale Mensen", video, Één英語版, 23 September 2014
  20. ^ (ドイツ語) MOPO 24, H. von Dirk, Schräg! BRN will Mini-Königreiche nach Dresden holen, Dresden, , 28 July 2015
  21. ^ (ドイツ語) TAZ, J. Hanka, Treffen der Mikronationen in Italien, Dresden, , 23 July 2015
  22. ^ (イタリア語) IL FATTO QUOTIDIANO, Micronazioni, conferenza ad Alcatraz (quella in Umbria) per costituire la “mini Onu, 04 July 2015
  23. ^ (英語) THE TELEGRAPH, T. Coote, , Inside the weird world of the micronation, 14 July 2015
  24. ^ (オランダ語) STROCHLIC, N., Ieder zijn eigen koninkrijk, National Geographic, april 2016, page 8-9
  25. ^ USA Today, E. Lyman, New micronation faces birthing pains, 20 May 2015
  26. ^ (ロシア語) THE VILLAGE, Federalization of the planet: what with the old world?, 24 October 2014
  27. ^ (オランダ語) COLUMBUS MAGAZINE, Het Groothertogdom Westarctica, 22 June 2010
  28. ^ (クロアチア語) TELEGRAM, Države za koje niste čuli i koje nitko ne priznaje (a jedna nam je susjed), 2015
  29. ^ (フランス語) Delafontaine, L., Les Micronations, Montreuil-sur-Brêche, Diaphane, 14 September 2013, pages 160, ISBN 978-2-919077-19-9
  30. ^ (ロシア語)Родезийская война в Антарктиде” [Rhodesian War in Antarctica]. ChasKor (2010年8月28日). 2015年10月5日閲覧。 “Ещё одно из наиболее резонансных микрогосударств в Антарктиде — Великое Княжество Фландренсис.”

関連項目

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外部リンク

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