コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ブルー・マーダー (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ブルー・マーダー』
ブルー・マーダースタジオ・アルバム
リリース
録音 1988年 - 1989年 ブリティッシュコロンビア州バンクーバー リトル・マウンテン・サウンド・スタジオ英語版[1]
ジャンル ハードロックヘヴィメタル
時間
レーベル ゲフィン・レコード
プロデュース ボブ・ロック
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 21位(日本[3]
  • 45位(イギリス[4]
  • 69位(アメリカ[5]
  • ブルー・マーダー アルバム 年表
    ブルー・マーダー
    (1989年)
    ナッシング・バット・トラブル
    (1993年)
    テンプレートを表示

    ブルー・マーダー』(Blue Murder)は、ジョン・サイクス率いるハードロックバンドブルー・マーダー1989年に発表した初のスタジオ・アルバム

    背景

    [編集]

    サイクスはトニー・フランクリンおよびコージー・パウエルと共にデモ録音を開始し、フランクリンによれば、本作収録曲のうち「ライオット」、「アウト・オブ・ラヴ」、「トレミー」、そして(恐らく)「ブルー・マーダー」は、パウエル在籍時にデモ録音が行われていたという[6]。その後、元ブラック・サバスレイ・ギランを専任ボーカリストとして迎えるが、ギランは3か月ほどで脱退し、フランクリンは後年「レイのソングライティングはジョンのヴィジョンと合わなかった」と証言している[6]。そしてパウエルの脱退を経て、ブラック・サバスのトニー・マーティンがギランの後任ボーカリストに打診されるが、本作収録曲「ヴァリー・オブ・ザ・キングス」のソングライティングに貢献したものの、マーティンも脱退し、サイクス自身がボーカルも担当することとなった[7]。最終的にはパウエルの後任ドラマーとしてカーマイン・アピスが加入し、ラインナップが固まる。

    本作は、サイクスが以前に在籍していたホワイトスネイクの所属レーベル、ゲフィン・レコードから発売された[2]

    反響・評価

    [編集]

    全英アルバムチャートでは3週トップ100入りし、最高45位を記録した[4]。アメリカでは本作がBillboard 200で69位に達し、本作からのシングル「ジェリー・ロール」は『ビルボード』のメインストリーム・ロック・チャートで15位を記録した[5]

    Eduardo Rivadaviaはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け、ボブ・ロックの音作りに関して「爆発的だが聴きやすい1980年代メタルを代表する黄金の耳(比肩しうるのはロバート・ジョン・マット・ランジぐらい)による、仰々しくも完成度の高い音」、全体像に関して「ソングライティングは比較的一貫性があり、演奏に関しても全編を通じて批判の余地がなく、当時の似たようなスタイルのメタル・アルバムよりもずっと聴くに堪える」と評している[2]。日本のヘヴィメタル専門誌『BURRN!』1989年5月号には、4人の評者によるクロス・レヴューが掲載され、さこたはつみは89点、伊藤政則は90点、ジョージ吾妻増田勇一は92点を付け、4人ともサイクスのボーカルに関して好意的に評価している[8]

    収録曲

    [編集]

    特記なき楽曲はジョン・サイクス作。

    1. ライオット - "Riot" - 6:22
    2. セックス・チャイルド - "Sex Child" - 5:58
    3. ヴァリー・オブ・ザ・キングス - "Valley of the Kings" (John Sykes, Tony Martin) - 7:51
    4. ジェリー・ロール - "Jelly Roll" - 4:44
    5. ブルー・マーダー - "Blue Murder" (J. Sykes, Tony Franklin, Carmine Appice) - 4:55
    6. アウト・オブ・ラヴ - "Out of Love" - 6:44
    7. ビリー - "Billy" - 4:11
    8. トレミー - "Ptolemy" - 6:29
    9. ブラック・ハーテッド・ウーマン - "Black-Hearted Woman" (J. Sykes, T. Franklin, C. Appice) - 4:50

    参加ミュージシャン

    [編集]

    アディショナル・ミュージシャン

    • ニック・グリーン - キーボード
    • ジョン・ウェブスター - アディショナル・キーボード・プログラミング
    • マーク・ラフランス、デヴィッド・スティール - アディショナル・バックグラウンド・ボーカル

    脚注

    [編集]
    1. ^ CD英文ブックレット内クレジット
    2. ^ a b c Rivadavia, Eduardo. “Blue Murder - Blue Murder - Album”. AllMusic. 2024年3月7日閲覧。
    3. ^ ブルー・マーダーのアルバム売上TOP3作品”. オリコン. 2024年3月7日閲覧。
    4. ^ a b BLUE MURDER songs and albums | full Official Chart History
    5. ^ a b Blue Murder - Awards”. AllMusic. 2014年8月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月7日閲覧。
    6. ^ a b Blue Murder Bassist Talks John Sykes, Ray Gillen, Cozy Powell, Glenn Hughes - Transcribed Interview Excerpt”. full in bloom. 2024年3月7日閲覧。
    7. ^ Syrjala, Marko (2022年3月9日). “TONY MARTIN -Former Black Sabbath vocalist Tony Martin discusses his new album THORNS, and past work with Black Sabbath”. metal-rules.com. 2024年3月7日閲覧。
    8. ^ 『BURRNIN' VINYL VOL.3』バーン・コーポレーション、1991年9月25日、113頁。ISBN 4-401-61348-1 

    外部リンク

    [編集]