ヘビクビガメ科
ヘビクビガメ科 | ||||||||||||||||||||||||
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マタマタ Chelus fimbriatus
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Chelidae Gray, 1825 | ||||||||||||||||||||||||
属 | ||||||||||||||||||||||||
ヘビクビガメ科(ヘビクビガメか、Chelidae)は、爬虫綱カメ目に含まれる科。
分布
[編集]南アメリカ大陸、インドネシア(ニューギニア島、ロテ島)、オーストラリア、東ティモール、パプアニューギニア(ニューギニア島)[1][2][3][4]
形態
[編集]最大種はコウヒロナガクビガメで最大甲長48センチメートル[3]。最小種はクビカシゲガメで最大甲長14センチメートル[2][4]。多くの種で項甲板がある[3]。胸骨板と腹骨板の間にある骨甲板(中骨板、間腹骨板)がない[3][5] 。腹甲に蝶番がある分類群はいない[5]。
オオナガクビガメ属やナンベイヘビクビガメ属、マタマタ属のように頸部が長い分類群もいるが、カエルガメ属やマゲクビガメ属などのように頸部が短い分類群もいる[4]。方形頬骨はなく、下顎には板状骨がある[3][5]。
分類
[編集]- トゲヘビクビガメ属 Acanthochelys
- Acanthochelys macrocephala オオアタマヘビクビガメ Pantanal side-necked turtle
- Acanthochelys palidipectoris トゲモモヘビクビガメ Chaco side-necked turtle
- Acanthochelys radiolata ブチハラヘビクビガメ
- Acanthochelys spixii クロハラヘビクビガメ Black spiny-necked swamp turtle
- ナガクビガメ属 Chelodina
- Chelodina canni カンナガクビガメ
- Chelodina gunaleni グナレンナガクビガメ
- Chelodina longicollis オーストラリアナガクビガメ Common snakeneck turtle
- Chelodina mccordi マコードナガクビガメ Roti Island long-necked turtle
- Chelodina novaeguineae ニューギニアナガクビガメ
- Chelodina oblonga コウホソナガクビガメ
- Chelodina reimanni ライマンナガクビガメ
- Chelodina pritchardi プリチャードナガクビガメ Pritchard's snake-necked turtle
- Chelodina steindachneri マルナガクビガメ
- Chelodina timorensis チモールナガクビガメ
- マタマタ属 Chelus
- カブトガメ属
- カクレガメ属 Elusor
- Elusor macrurus カクレガメ Mary River turtle
- マゲクビガメ属 Emydura
- Emydura macquarii マックォーリーマゲクビガメ
- Emydura subglobosa ニシキマゲクビガメ Red-bellied short-necked turtle
- Emydura tanybaraga キスジマゲクビガメ
- Emydura victoriae アカミミマゲクビガメ
- ナンベイヘビクビガメ属 Hydromedusa
- Hydromedusa maximiliani ブラジルヘビクビガメ Brazilian snake-necked turtle
- Hydromedusa tectifera ギザミネヘビクビガメ
- オオナガクビガメ属 Macrochelodina(ナガクビガメ属に含める説もあり[1])
- Macrochelodina burrungandjii アーンヘムナガクビガメ
- Macrochelodina expansa コウヒロナガクビガメ
- Macrochelodina kuchlingi クッチリングナガクビガメ
- Macrochelodina parkeri パーカーナガクビガメ Parker's long-necked turtle
- Macrochelodina rugosa チリメンナガクビガメ Northern Australian snake-neck turtle
- Macrochelodina walloyarrina アゴヒゲナガクビガメ
- カエルガメ属 Phrynops
- Phrynops dahli ダールカエルガメ Dahl's toad-headed turtle(Batrachemys属とする説もあり[5])
- Phrynops geoffroanus ジェフロアカエルガメ Geoffroy's toad-headed turtle
- Phrynops gibbus ヒメカエルガメ Gibba toad-headed turtle(Mesoclemmys属とする説もあり[5])
- Phrynops heliostemma カンムリカエルガメ Wreathed toad-headed turtle(Batrachemys属とする説もあり[5])
- Phrynops hilarii ヒラリーカエルガメ Hilaire's toad-headed turtle
- Phrynops hogei オヘカエルガメ Hoge's toad-headed turtle(Ranacephala属とする説もあり[5])
- Phrynops nasutus ギアナカエルガメ Common toad-headed turtle(Batrachemys属とする説もあり[5])
- Phrynops raniceps アマゾンカエルガメ Amazon toad-headed turtle(Batrachemys属とする説もあり[5])
- Phrynops rufipes アカアシカエルガメ Red toad-headed turtle(Rhinemys属とする説もあり[5])
- Phrynops tuberculatus コシヒロカエルガメ Tuberculate toad-headed turtle(Batrachemys属とする説もあり[5])
- Phrynops vanderhaegei ヴァンデルヘーゲカエルガメ Vanderhaege's toad-headed turtle(Bufocephala属とする説もあり[5])
- Phrynops williamsi ウィリアムズカエルガメ Williams's toad-headed turtle
- Phrynops zuliae マラカイボカエルガメ Zulia toad-headed turtle(Batrachemys属とする説もあり[5])
- ヒラタヘビクビガメ属 Platemys
- Platemys platycephala ヒラタヘビクビガメ Twist-neck turtle
- クビカシゲガメ属 Pseudemydura
- Pseudemydura umbrina クビカシゲガメ Western swamp turtle
- ハヤセガメ属 Rheodytes
- Rheodytes leukops ハヤセガメ Fitzroy River turtle
- Wollumbina(Wollumbinaを裸名としてMyuchelys属とする説もあり[2])
- Wollumbina belli ナモイカブトガメ Namoi River snapping turtle
- Wollumbina georgesi ベリンジャーカブトガメ
- Wollumbina latisternum ノコヘリカブトガメ
- Wollumbina purvisi マニングカブトガメ
生態
[編集]一部は汽水域にも生息する種もいるが、主に淡水域に生息する[4]。少なくとも現生種には陸棲種は存在せず、半水棲や完全水棲[4]。完全水棲種の中でも急流に生息するハヤセガメは総排泄口にある粘膜嚢を使ってガス交換を行い、空気呼吸を行うことがないため産卵を除いて呼吸のために水面に上ることもまれ[4]。主に恒常的な水場に生息するが、クビカシゲガメやマルナガクビガメなどは乾季になって水場が干上がると休眠する[1][4]。
食性は動物食もしくは雑食[3]。頸部の長い種は動物食で、通りかかった獲物を頸部を素早く伸ばして捕食する傾向がある[4]。頸部の短い種では例として属のように幼体は雑食だが成体は植物食のような種もいる[2]。
繁殖形態は卵生。主に陸上に卵を産むが、チリメンナガクビガメの少なくとも一部個体群は浅い水中でも卵を産む[1]。
人間との関係
[編集]開発による生息地の破壊、人為的に移入された動物による捕食、ペット用の乱獲などにより生息数が減少している種もいる。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。
画像
[編集]-
クロハラヘビクビガメ
A. spixii -
オーストラリアナガクビガメ
C. longicollis -
マックォーリーマゲクビガメ
E. macquarii -
ジェフロアカエルガメ
P. geoffroanus -
ヒラタヘビクビガメ
P. platycephala
参考文献
[編集]- ^ a b c d 柴田弘紀 「ナガクビガメ総覧」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社、2006年、6-52頁。
- ^ a b c d 柴田弘紀 「カブトガメ総覧 前編(Wollumbina属編)」『エクストラ・クリーパー』No.3、誠文堂新光社、2008年、82-97頁。
- ^ a b c d e f 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、97頁。
- ^ a b c d e f g h 安川雄一郎 「曲頸類総覧 (前編)」『クリーパー』第20号、クリーパー社、2003年、18-23頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 安川雄一郎 「曲頸類総覧 (後編)」『クリーパー』第26号、クリーパー社、2005年、18-39頁。