ボブ・ウッドワード
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ボブ・ウッドワード(Bob Woodward, 1943年3月26日 - )は、ワシントンポスト紙編集委員(名誉職)。カール・バーンスタイン記者とともに、ウォーターゲート事件における卓越した調査報道 (Investigative Reporting) で有名。
プロフィール
[編集]イェール大学卒業後、海軍に勤務。そのときホワイトハウスとの連絡係を務め、ディープ・スロートことマーク・フェルトと知り合う。その後、海軍を退役。地方紙への勤務を経て、ワシントンポストに勤務。
単なる侵入事件と見られていたウォーターゲート事件をバーンスタインとともに調査。FBI副長官になっていたフェルトの協力もあり、ウォーターゲート事件におけるニクソン政権の組織的な関与を裏付けた。後に同事件は全国的な注目を浴びることになり、政権からのさまざまな圧力に屈しなかったポスト紙と2人の記者はピューリッツァー賞を受賞した。
その後も、クリントン政権のチャイナゲート事件[1]などワシントンの政界を主な取材対象として積極的な調査報道を行う。ニクソン政権の終焉を描いた『最後の日々』(The Final Days)からブッシュ政権のイラク政策の迷走を描いた『ブッシュのホワイトハウス』(The State of Denial)まで、その著作は常にジャーナリズムの世界で注目を浴び続けている。2018年9月11日には、ドナルド・トランプ政権の内幕を描いた『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』(Fear: Trump in the White House, 翻訳: 伏見威蕃)を出版した。
邦訳著書
[編集]単著
[編集]- 『ヴェール――CIAの極秘戦略1981-1987』(文藝春秋、1988年)
- 『ベルーシ殺人事件――ハリウッドスターたちとドラッグの証言』(集英社、1985年)
- 『ベルーシ最期の事件―ハリウッドスターたちとドラッグの証言』(集英社文庫、1989年)
- 『司令官たち――湾岸戦争突入にいたる"決断"のプロセス』(文藝春秋、1991年)
- 『大統領執務室――裸のクリントン政権』(文藝春秋、1994年)
- 『権力の失墜――大統領たちの危機管理』(全2巻、日本経済新聞社、2000年/日経ビジネス人文庫、2004年)
- 『グリーンスパン――アメリカ経済ブームとFRB議長』(日本経済新聞社、2001年/日経ビジネス人文庫、2004年)
- 『ブッシュの戦争』(日本経済新聞社、2003年)
- 『攻撃計画――ブッシュのイラク戦争』(日本経済新聞社、2004年)
- 『ディープ・スロート――大統領を葬った男』(文藝春秋、2005年)
- 『ブッシュのホワイトハウス』(上・下、日本経済新聞社、2007年)
- 『オバマの戦争』(日本経済新聞出版社、2011年)
- 『政治の代償』(日本経済新聞出版社、2013年)
- 『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』(日本経済新聞出版、2018年)
- 『RAGE 怒り』伏見威蕃訳、日本経済新聞出版、2020年12月)
共著
[編集]- (立風書房、1974年/文藝春秋[文春文庫]、1980年、新装版2005年/ハヤカワ文庫、2018年)
- (カール・バーンスタイン)『続 大統領の陰謀――最後の日々』(常盤新平訳、立風書房、1978年/文春文庫、1980年)
- (スコット・アームストロング)『ブレザレン――アメリカ最高裁の男たち』(中村保男訳、TBSブリタニカ、1981年)
- (ロバート・コスタ)『PERIL 危機』(伏見威蕃訳、日本経済新聞出版、2021年12月)
出典
[編集]- ^ Woodward, Bob and Duffy, Brian, "Chinese Embassy Role In Contributions Probed", Washington Post, February 13, 1997
外部リンク
[編集]- Bob Woodward (@realBobWoodward) - X(旧Twitter)
- Bob Woodward (realBobWoodward) - Facebook
- Bob Woodward (@realBobWoodward) - Instagram