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マイク・クレイポー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マイク・クレイポー
Mike Crapo
生年月日 (1951-05-20) 1951年5月20日(73歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
アイダホ州の旗 アイダホ州アイダホフォールズ
出身校 ブリガム・ヤング大学 (BA)
ハーバード大学 (JD)
前職 弁護士
所属政党 共和党
配偶者 スーザン・ハスルトン(1974年から)
公式サイト 公式サイト

選挙区 アイダホ州の旗 アイダホ州
当選回数 5回
在任期間 1999年1月3日 -

選挙区 アイダホ州の旗 アイダホ州第2選挙区
在任期間 1993年1月3日 - 1999年1月3日

アイダホ州議会
上院仮議長
在任期間 1988年 - 1992年
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マイケル・ディーン・クレイポー(Michael Dean Crapo, [ˈkrp] KRAY-poh, 1951年5月20日 - )は、アメリカ合衆国政治家弁護士。愛称のマイク・クレイポーとも呼ばれる。

共和党の政治家として連邦上院議員(アイダホ州選出)、連邦下院議員(アイダホ州2区)、第37代アイダホ州上院仮議長などを歴任した。宗教は末日聖徒イエス・キリスト教会であり、アイダホ州で同教徒出身の上院議員が選出されたのはクレイポーが初めてである[1]

経歴

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1951年5月20日、クレイポーはアイダホ州ボンネビル郡アイダホフォールズで生まれた。地元のアイダホフォールズ高校を卒業後、1973年にブリガムヤング大学学士号を、1977年にハーバード大学法務博士を取得した。1977年に弁護士資格を取得してすぐにアメリカ合衆国第9巡回区控訴裁判所の裁判官ジェイムズ・カーター英語版のもとでロークラークとして働き始めた。翌年事務所を退職し、カリフォルニア州サンディエゴで弁護士活動を開始する。1979年に地元アイダホフォールズに戻り、弁護士活動をするかたわら政治活動にも積極的に参加し、ボンネビル郡共和党委員会副委員長(1979-1992)や州下院29区共和党委員会副委員長(1982-1984)などを歴任した[2]。1984年にはアイダホ州上院議員に選出され、1988年から4年間州上院仮議長としての任にあたった。1992年にアイダホ州第2選挙区から連邦下院議員選挙に出馬し、当選。以後、3選を果たす[3]

1998年、クレイポーは民主党のビル・モーク、自然法党のジョージ・マンスフィールドを破って、上院議員に当選[4]。2004年には、99.2%の得票率で再選された[5]。2010年にはクレイポーは得票率71%で3選[6]、2016年には得票率66%で4選を果たした[7]。2016年10月、ドナルド・トランプ大統領候補が女性に対して卑猥な発言をしていたことが発覚すると、クレイポーは共和党上院議員でいち早くトランプへの不支持を表明した[8]。しかし、一ヶ月も経たないうちに、再びトランプ支持を表明した[9]

政策・主張

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クレイポーとカルメロ・ブルジオ准将(カラビニエリ)(2010年:アフガニスタン)

クレイポーは政治的に保守的だと考えられている。保守系政治団体アメリカ保守連合英語版は生涯保守評価を91.30としている[10]。一方、2019年にリベラル系政治団体民主的行動のための米国人英語版は、リベラリズム・スコアで0の評価を与えている[11]

エネルギー

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原子力発電推進派として知られる。アイダホ国立研究所(INL)の原子力研究プロジェクトを支援し[12]、原子力エネルギー革新能力法(NEICA)や原子力エネルギー革新・近代化法(NEIMA)などの原子力関連法案に携わった[13]。前者により、INL内に国立原子炉イノベーションセンターが設置されることになった[12]

銃規制

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2012年、クレイポーは「銃規制を強化してもアメリカ国内の暴力は抑制されない」と発言。銃規制の強化よりも、メンタルヘルスの向上に取り組むべきだとした[14]。2013年には全米ライフル協会(NRA)から「A+」の評価を受けた。前年12月、サンディフック小学校銃乱射事件を受け、同僚議員12人らとともに、民主党による銃規制の強化に対してフィリバスター(議事妨害)を行うことを誓っている[15]。また、国立公園で銃のオープンキャリー(銃を隠さずに持ち歩く行為)を合法化する法案に賛成した[16]

2017年1月、クレイポーは銃の消音器へのアクセスを容易にする「ヒアリング・プロテクション法(the Hearing Protection Act)」を提出し、NRAから高い評価を受けた[17]。10月にラスベガス銃乱射事件が発生すると、クレイポーは「連帯(solidarity)」を呼びかけ、「平和に向けて常に警戒を怠らず、悪との戦いに団結できますように」と述べた[18]。その後、事件の影響もあってヒアリング・プロテクション法案は廃案となった[19]

議事堂襲撃事件

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2021年1月6日、クレイポーは大統領選挙の選挙人集計結果を承認する上下両院合同会議に参加していたところ、トランプ支持者の暴徒が議会議事堂を襲撃した。この襲撃について、クレイポーは 「犯人を法の及ぶ最大限の範囲内で起訴する」よう呼びかけた[20]。一方で、合衆国憲法修正第25条によってトランプの大統領権限を停止させる案については、事態の悪化を招くとして反対した[21]。2021年5月28日には、襲撃事件に関する独立調査委員会の設置に反対票を投じた[22]

その他

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不祥事

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2012年12月23日午前12時45分ごろ(東部標準時)、クレイポーはバージニア州アレクサンドリアの道路を運転中、赤信号を無視して走行した。警察によって行われたアルコール検査で、飲酒運転だったことが発覚し逮捕された。州法での血中アルコール濃度基準が0.08%だったのに対し、クレイポーの血中アルコール濃度は0.11%だったという[28][29]。逮捕から数時間後、公式の謝罪声明が発表された[30]。クレイポーは末日聖徒イエス・キリスト教徒であり、戒律上飲酒が禁止されていたこともあって、メディアから批判を呼んだ[31][32]。2013年1月4日の判決で、クレイポーは罰金250ドル、1年間の運転免許停止、アルコールに関する意識教育の受講を命じられた。出廷後、裁判所外で記者会見を開いて、飲酒運転について事実の説明と謝罪を行なった[33]

エピソード

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親族

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関連項目

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参考文献

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  1. ^ “Mormon Has Good Chance At Senate Seat Republican Rep. Crapo Would Be First Lds Member From Idaho To Win” (英語). Spokesman.com. http://www.spokesman.com/stories/1997/nov/17/mormon-has-good-chance-at-senate-seat-republican/ 2017年4月18日閲覧。 
  2. ^ CRAPO, Michael Dean: 1951 –”. Bioguide Search. 2022年1月11日閲覧。
  3. ^ About Mike” (英語). U.S. Senator Mike Crapo of Idaho. 2022年1月11日閲覧。
  4. ^ ID US Senate Race - Nov 03, 1998”. Our Campaigns. 2022年1月10日閲覧。
  5. ^ ID US Senate Race - Nov 02, 2004”. Our Campaigns. 2022年1月10日閲覧。
  6. ^ ID US Senate Race - Nov 02, 2010”. Our Campaigns. 2022年1月10日閲覧。
  7. ^ ID US Senate Race - Nov 08, 2016”. Our Campaigns. 2022年1月10日閲覧。
  8. ^ Scott, Eugene (October 8, 2016). “Crapo, Ayotte pull support for Trump”. CNN. https://edition.cnn.com/2016/10/08/politics/donald-trump-video-women-remarks-republicans/ 8 October 2016閲覧。 
  9. ^ KIM, SEUNG MIN (October 24, 2016). “Crapo ditches Trump un-endorsement”. Politico. https://www.politico.com/story/2016/10/mike-crapo-endorses-trump-again-230248 4 September 2018閲覧。 
  10. ^ Sen. Mike Crapo”. American Conservative Union Foundation. May 5, 2021閲覧。
  11. ^ ADA Voting Records | Americans for Democratic Action” (英語). 2021年5月5日閲覧。
  12. ^ a b Brown, Nathan (December 5, 2019). “Crapo talks INL, nuclear power on 'Titans of Nuclear' podcast”. Post Register. https://www.postregister.com/blogs/capitol_letters/crapo-talks-inl-nuclear-power-on-titans-of-nuclear-podcast/article_33b3e9c0-17a2-11ea-bcb2-0b4a67ec5260.html September 21, 2021閲覧。 
  13. ^ Kugelmass, Bret (December 2, 2019). “Mike Crapo”. Titans of Nuclear. https://www.titansofnuclear.com/experts/MikeCrapo September 21, 2021閲覧。 
  14. ^ Idaho Senator Says Gun Control Won't Resolve Culture Of Violence” (英語). Boise State Public Radio. 4 October 2017閲覧。
  15. ^ Meet the 13 Republican senators vowing to block a gun control law”. The Guardian (9 April 2013). 4 October 2017閲覧。
  16. ^ Showdown over packing heat in national parks” (英語). MSNBC (24 July 2008). 4 October 2017閲覧。
  17. ^ NRA Applauds Senator Crapo on Introduction of Hearing Protection Act” (英語). NRA-ILA. 4 October 2017閲覧。
  18. ^ Idaho lawmakers release statements on Las Vegas shooting | East Idaho News”. East Idaho News (2 October 2017). 4 October 2017閲覧。
  19. ^ Debate over gun control reignites”. KTVB. 4 October 2017閲覧。
  20. ^ Brasil, Jake (8 January 2021). “Long-time historian weighs in on future of Republican Party” (英語). KMVT. https://www.kmvt.com/2021/01/09/long-time-historian-weighs-in-on-future-of-republican-party/ 9 January 2021閲覧。 
  21. ^ Northrup, Craig (8 January 2021). “Crapo wont support any process to remove Trump” (英語). Bonners Ferry Herald. https://bonnersferryherald.com/news/2021/jan/08/crapo-wont-support-any-process-remove-trump/ 9 January 2021閲覧。 
  22. ^ “Which senators supported a Jan. 6 Capitol riot commission”. Washington Post. (May 28, 2021). https://www.washingtonpost.com/politics/interactive/2021/january6-commission-senators-vote/ 
  23. ^ Craig, Crapo back abortion travel ban; Measure would penalize those who take minors out of state for procedure” (英語). The Lewiston Tribune. 4 October 2017閲覧。
  24. ^ Michael Crapo on Abortion”. On The Issues. 2019年3月20日閲覧。
  25. ^ U.S. Senate: U.S. Senate Roll Call Votes 111th Congress - 1st Session”. Senate.gov. 2010年8月29日閲覧。
  26. ^ U.S. Senate: Legislation & Records”. Senate.gov. 2010年8月29日閲覧。
  27. ^ Senator”. 7 June 2017閲覧。
  28. ^ “DUI charge: Jan. 4 court date for Idaho Sen. Crapo”. Seattle PI. http://www.seattlepi.com/news/crime/article/Police-US-Sen-Crapo-arrested-charged-with-DUI-4142485.php 24 December 2012閲覧。 
  29. ^ “Sen. Michael Crapo arrested on DUI in Virginia”. Political Eye (CBS News). http://www.cbsnews.com/8301-34222_162-57560668-10391739/sen-michael-crapo-arrested-on-dui-in-virginia/ 24 December 2012閲覧。 
  30. ^ Kim, Seung Min (December 23, 2012). “Crapo apologizes after DUI arrest”. Politico. September 16, 2020閲覧。
  31. ^ U.S. senator Mike Crapo pleads guilty to DWI charge”. klewtv.com. 4 January 2013閲覧。
  32. ^ “Sen. Crapo's DUI bust is latest Idaho politician scandal”. Seattle Post-Intelligencer. http://blog.seattlepi.com/seattlepolitics/2012/12/26/sen-crapos-dui-bust-is-tatest-idaho-politician-scandal/ 
  33. ^ Flaherty, Mary Pat (January 4, 2013). “Sen. Michael Crapo sentenced on DWI charge, apologizes”. The Washington Post. https://www.washingtonpost.com/local/crime/sen-michael-crapo-sentenced-on-dwi-charge/2013/01/04/7cb5df12-567e-11e2-bf3e-76c0a789346f_story.html 2020年9月16日閲覧。 
  34. ^ Lewiston Morning Tribune - Google News Archive Search”. news.google.com. 2022年1月11日閲覧。
  35. ^ Mike Crapo Bio”. obamatwits.com. 31 December 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。24 December 2012閲覧。
  36. ^ “Sen. Mike Crapo”. National Journal Almanac. http://www.nationaljournal.com/almanac/member/121 15 August 2014閲覧。 
  37. ^ Terry L. Crapo” (英語). Brigham Young University J. Reuben Clark Law School. 2022年1月11日閲覧。
  38. ^ Peter Crapo (1743-1822) | WikiTree FREE Family Tree” (英語). Wiki Tree. 2022年1月11日閲覧。
  39. ^ William Crapo Durant (1861-1947) | WikiTree FREE Family Tree”. Wiki Tree. 2022年1月11日閲覧。

外部リンク

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アメリカ合衆国下院
先代
リチャード・ストーリングス
アイダホ州選出下院議員
アイダホ州2区

第12代: 1993年1月3日– 1999年1月3日
次代
マイク・シンプソン
アメリカ合衆国上院
先代
ダーク・ケンプソーン英語版}
アメリカ合衆国の旗 アイダホ州選出上院議員(第3部)
1999年1月3日 - 現在
同職:ラリー・クレイグ, ジム・リッシュ
次代
現職
先代
リチャード・シェルビー英語版
アメリカ合衆国上院銀行・住宅及び都市問題委員会英語版委員長
2017年 – 2021年
次代
シェロッド・ブラウン
アメリカ合衆国の儀礼席次英語版
先代
チャック・シューマー
上院議員の儀礼順位
9位
次代
トム・カーパー英語版