マイケル・イネス
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マイケル・イネス Michael Innes | |
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誕生 |
John Innes Mackintosh Stewart 1906年9月30日 イギリス エディンバラ |
死没 |
1994年11月12日 (88歳没) ロンドン |
職業 | 作家、文芸評論家、英文学者 |
最終学歴 | オックスフォード大学オリオル・カレッジ |
活動期間 | 1936年 - 1987年 |
ジャンル | ミステリー |
代表作 | 『ある詩人への挽歌』 |
デビュー作 | 『学長の死』 |
ウィキポータル 文学 |
マイケル・イネス(Michael Innes, 1906年 - 1994年11月12日)はイギリス出身の作家。
生涯
[編集]イギリス(スコットランド)のエディンバラ郊外に生まれ、英国各地の大学教授を歴任し、シェイクスピアなどの文学研究に従事、多くの著書を出版する[注釈 1]。
1937年、オーストラリアへの航海の途上で、処女作『学長の死』を書き上げミステリ作家としてデビュー。
江戸川乱歩により、マージェリー・アリンガム、ニコラス・ブレイクらと「イギリス新本格派」のミステリー作家と総称された。
それからは、毎年一冊のペースで作品を発表し続けたが、その殆どにジョン・アプルビイ警部が登場。1994年に亡くなるまで45の長編と3つの短編集、普通小説も26冊発表した[3]。
主な著作
[編集]アプルビイ警部もの長編
[編集]- Death at the President's Lodging, 1937. 処女長編
- Hamlet Revenge!, 1937. 第2長編
- 『ハムレット復讐せよ』成田成寿訳、早川書房「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」、1957年
- 『ハムレット復讐せよ』滝口達也訳、国書刊行会「世界探偵小説全集」、1997年 - マイクル・イネス表記
- Lament for a Maker, 1938. 第3長編
- Stop Press, 1939.
- 『ストップ・プレス』富塚由美訳、国書刊行会「世界探偵小説全集」、2005年 - マイクル・イネス表記
- The Secret Vanguard, 1940.
- There Came Both Mist and Snow, 1940.
- Appleby on Ararat, 1941.
- 『アララテのアプルビイ』今本渉訳、河出書房新社「河出ミステリ」、2006年 - マイクル・イネス表記
- The Daffodil Affair, 1942.
- 『陰謀の島』福森典子訳、論創社「論創海外ミステリ」、2019年
- The Weight of The Evidence, 1943.
- 『証拠は語る』今井直子訳、長崎出版「海外ミステリ」、2006年
- Appleby's End, 1945.
- 『アプルビイズ・エンド』鬼頭玲子訳、論創社「論創海外ミステリ」、2005年
- A Night of Errors, 1947.
- Appleby at Allington, 1968.
- 『アリントン邸の怪事件』井伊順彦訳、長崎出版「海外ミステリ」、2007年
- 『アリントン邸の怪事件』論創社「論創海外ミステリ」、2018年 - 新版
- 『アリントン邸の怪事件』井伊順彦訳、長崎出版「海外ミステリ」、2007年
- アプルビイ警部もの短編集
- Appleby Talk, 1954. -『アプルビイ語る』日本語版は、各・オリジナル編集
- Appleby Talks Again, 1956.
- 『アップルビィ警部の事件簿』森一訳、勉誠社「推理探偵小説文学館」、1996年
ヒルデバート・ブロンコフもの長編
[編集]- A Private View, 1952. - アプルビイ警部との共演。原題『招待展示内覧』
- 『盗まれたフェルメール』福森典子訳、論創社「論創海外ミステリ」、2018年
- Money from Holme, 1964.
- A Family Affair, 1969. - 同じくアプルビイ警部との共演。
セクストン・ブレイクもの
[編集]- The House on The Cliff, 1946. 短編
- 『崖の上の家』[5]
ノンシリーズ
[編集]- The Man from the Sea, 1955. 冒険スリラー
- The New Sonia Wayward, 1989.
- 『ソニア・ウェイワードの帰還』福森典子訳、論創社「論創海外ミステリ」、2017年
注釈
[編集]- ^ 実名のジョン・イネス・マキントッシュ・スチュワート (John Innes Mackintosh Stewart) 名義で出版した著作には、英文学に関するノンフィクションほか、A Staircase in Surrey 5部作を含むフィクション20作に加えてショートストーリー集6編がある。自ら、実名と筆名の著作活動を題材に回顧録『Myself and Michael Innes: A Memoir』 (1987年)[1]を著した。ウィリアム・メイクピース・サッカレーの『虚栄の市』(ペンギン) [2]の編者でもある。
脚注
[編集]- ^ Stewart, J. Michael Innes (1987). Myself and Michael Innes : a memoir (reprint ed.). New York: W. W. Norton
- ^ Thackeray, William Makepeace (著); Stewart, J. I. M. (編集・序文) (1968) (英語). Vanity Fair. Penguin English library. Penguin. ISBN 0140430350. NCID BA10659292
- ^ 創元推理文庫182-1「アプルビイの事件簿」解説
- ^ 巻末にイネスの経歴、ミステリ著作リストあり、マイクル・イネス表記
- ^ 「アップルビィ警部の事件簿」に収録。勉誠社, 1996