マリア地蔵 (幸手市)
マリア地蔵(マリアじぞう)は、埼玉県幸手市大字権現堂に所在する地蔵尊である。
来歴
[編集]このマリア地蔵は今日の権現堂集落農業センター敷地内で発見された。「子胎延命地蔵大菩薩」と彫刻され、右手に赤ん坊を抱いている容姿で、マリア観音に類似している。キリストを抱いたマリアに見立てられ、1820年(文政3年)に作られている。錫杖の上に十字架が刻まれ、キリスト教のシンボルであるヘビや魚が刻まれ、イエスをカモフラージュしたものである「イメス智言」の文字が刻んであることなどから、江戸時代の隠れ切支丹の信仰の拠り所とされたと考えられている。一般にはマリア地蔵と称され、1983年(昭和58年)3月24日に幸手市指定有形民俗文化財となっている。現在地に移転する以前は大字権現堂229に所在していた[1]。
また、このマリア地蔵には「武州葛飾郡幸手領上吉羽村一ツ谷出生俗名鳥海久治良 子胎延命 地蔵大菩薩 文政三庚辰四月吉日 同郡權現堂新田村庵ニ而建之イメス智言」と彫られている[2]。
この他、権現堂集落農業センターの敷地には「石鳥居寄附連名誌」、「庚申塔」、地蔵菩薩2体、「落迦石」、「十九夜供養塔」、如意輪観音、六地蔵(地蔵菩薩6体)などが所在している[3]。
白山大権現
[編集]白山大権現(はくさんだいごんげん)は権現堂集落農業センター敷地内に所在しており、「白山大權現」と彫られた記念碑には「白山大権現 幸手市大字権現堂東砂畑174番地 熊野権現社 若宮権現社と合せ権現堂の地名が起こったという 平成十七年七月吉日 建立 氏子一同」という折が彫刻されている[4]。
また境内には本殿や鳥居、手水鉢、「淺間大神」、「食行身録亻狗(にんべんに狗)」、「稲荷大」、「庚申」、「天満宮」、「御嶽神社」、記念碑などの石碑が所在する[5]。
所在地
[編集]周辺
[編集]アクセス
[編集]脚注
[編集]- ^ 『マリア地蔵(現地所在案内板)』幸手市教育委員会設置
- ^ 『幸手市文化遺産調査報告書第5集 幸手の石造物V‐権現堂川地区・八代地区①‐(181ページ)』幸手市教育委員会生涯学習課編集、幸手市教育委員会発行、平成21年3月25日
- ^ 『幸手市文化遺産調査報告書第5集 幸手の石造物VⅤ‐権現堂川地区・八代地区①‐(178-183ページ)』 幸手市教育委員会生涯学習課 編集 幸手市教育委員会 発行 平成21年3月25日発行
- ^ 『幸手市文化遺産調査報告書第5集 幸手の石造物V‐権現堂川地区・八代地区①‐(183ページ)』幸手市教育委員会生涯学習課編集、幸手市教育委員会発行、平成21年3月25日発行
- ^ 『幸手市文化遺産調査報告書第5集 幸手の石造物V‐権現堂川地区・八代地区①‐(183-186ページ)』幸手市教育委員会生涯学習課編集、幸手市教育委員会発行、平成21年3月25日発行
- ^ 所在地周辺 - Goo地図 ホームページ
- ^ 幸手駅-マリア地蔵周辺 - Goo地図 ホームページ
外部リンク
[編集]- 「幸手の「へび」 」 - 幸手市ホームページ
- 「幸手市の歴史」 - 幸手市ホームページ
- 「幸せロードマップ D 権現堂桜堤コース」 - 幸手市ホームページ
- 幸せロードマップ - 幸手市ホームページ
- 「マリア地蔵」 - 幸手市観光協会ホームページ
- 「マリア地蔵」 - 埼玉県産業労働部観光課 ちょこたび埼玉ホームページ
- 「白山神社(権現堂)」 - 神社ぐだぐだ参拝録ホームページ
- 「マリア地蔵」 - ウェイバックマシン(2009年5月1日アーカイブ分) - (有)フカダソフト(きまぐれ旅写真館)