マーコール
マーコール | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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マーコール Capra falconeri
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保全状況評価[a 1][a 2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ワシントン条約附属書I
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Capra falconeri (Wagner, 1839) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
マーコール | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Markhor |
マーコール(Capra falconeri)は、ウシ科ヤギ属に分類される偶蹄類。ペルシャ語で マール mâr (مار, '蛇') ホル khor (خور, '捕食者') という意味を持つ。「野生のヤギの王様」という意味を持つ[1] ともあるが、間違いである。
分布
[編集]アフガニスタン、イラン東部、インド北西部、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、パキスタン[2][3][4]
- C. f. cashmirensis ヒンズークシマーコール
- C. f. falconeri カシミールマーコール
カシミール東部[3]。
- C. f. jerdoni スライマンマーコール
- C. f. megaceros カイバーマーコール
形態
[編集]体長130-180センチメートル[4]。尾長8-14センチメートル[4]。肩高65-105センチメートル[4]。体重オス80-110キログラム、メス32-50キログラム[2][4]。前肢の手首から先の前面、後肢の踵から先の前面は暗色の体毛で被われる[3]。
アルファベットの「V」字状の角がある[3]。角長オス75-160センチメートル、メス25センチメートル[4]。角の表面には稜がある[3]。
夏季は短い体毛で被われ、毛衣は赤褐色[3][4]。冬季は長い体毛で被われ、毛衣は灰褐色[3][4]。
- C. f. cashmirensis ヒンズークシマーコール
- 角は螺旋状で2回ねじれ、角の先端の間の長さ(例:53センチメートル)と角の直線距離よりも短い[3]。
- C. f. falconeri カシミールマーコール
- 角は螺旋状で1回半ねじれ、角の先端の間の長さ(例:110センチメートル)は角の直線距離よりも長い[3]。
- C. f. jerdoni スライマンマーコール
- 角は直線的で角の周囲を稜が3周する[3]。
- C. f. megaceros カイバーマーコール
- 角はほぼ直線的で角の周囲を稜が2周する[3]。
分類
[編集]亜種チアルタンマーコールはパサンとの種間雑種とする説もある[3]。
- Capra falconeri cashmirensis Lydekker, 1898 ヒンズークシマーコール
- Capra falconeri chialtanensis Lydekker, 1913 チアルタンマーコール
- Capra falconeri falconeri (Wagner, 1839) カシミールマーコール
- Capra falconeri jerdoni Hume, 1875 スライマンマーコール
- Capra falconeri megaceros Hutton, 1842 カイバーマーコール
生態
[編集]標高700-4,000メートルにある森林の間にある岩場や草原などに生息する[3][4]。冬季になると標高の低い場所へ移動する[3][4]。メスと幼獣から群れを形成し生活し[4]、群れは夏季4-5頭、冬季20-30頭に達する[3]。
食性は植物食で、木の枝や葉、草などを食べる[4]。春季から夏季は草を、晩夏から秋季は木の枝や葉を食べる[4]。
繁殖形態は胎生。繁殖期にはオス同士で疾走して角を打ちつけ合い争う[4]。冬季に交尾を行い、妊娠期間は135-170日[4]。4-6月に1回に1-2頭の幼獣を産む[4]。生後2年半で性成熟する[4]。
人間との関係
[編集]食用とされたり、角が薬用になると信じられている[4]。
放牧による生息地の破壊、角目的の乱獲、家畜との競合などにより生息数は減少している[4]。紛争による生息数の減少も懸念されている[4]。1980年代におけるウズベキスタンでの生息数は180頭、タジキスタンでの生息数は500頭、トルクメニスタンでの生息数は20頭と推定されている[4]。
日本では秋田市大森山動物園や智光山公園こども動物園、夢見ヶ崎動物公園などがマーコールを飼育している[1]。
脚注
[編集]- ^ a b 「『野生のヤギの王様』マーコールに名前を」東京新聞、2016年5月23日
- ^ a b 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科4 大型草食獣』、平凡社、1986年、149頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』、東京動物園協会、1988年、108-109頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、36、159頁。
- ^ CITES homepage
- ^
The IUCN Red List of Threatened Species
- Michel, S. & Rosen Michel, T. 2015. Capra falconeri. (errata version published in 2016) The IUCN Red List of Threatened Species 2015: e.T3787A97218336. Downloaded on 23 December 2016.