ミスター・ビッグ (イギリスのバンド)
ミスター・ビッグ | |
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別名 | バーント・オーク |
出身地 | イングランド |
ジャンル | ポップ・ロック |
活動期間 | |
旧メンバー |
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ミスター・ビッグ(英語: Mr Big)は、イギリスのロックバンド。ディッケンことジェフ・ペインによって結成され、1977年にヒットした「恋するロミオ(Romeo)」が最もよく知られている[1]。バンドとしての活動期は、1972年から1978年にかけての第1期と、1990年から1998年にかけての第2期、2005年から現在の第3期に分けられる。
略歴
[編集]ミスター・ビッグのメンバーは元々、バーント・オーク(Burnt Oak)という名前で1960年代後期から一緒にプレイしていた。ミスター・ビッグというバンド名での最初の演奏は、1972年、ロンドン、オックスフォード・ストリートのマーキー・クラブ(Marquee Club)で、マネージャーがチラシにバーント・オークの代わりにミスター・ビッグという名前を使ったからだった。マネージャーはビラの変更を拒み、以後バンドはその名前で活動することになった[2]。
1974年、ミスター・ビッグはエピック・レコードと契約し、3枚のシングルをリリースした。どの曲もヒットには至らなかったものの、Ayesha Broughの『Lift Off』というテレビのポップ音楽番組と、BBCの警察ドラマ『Softly, Softly: Taskforce』に(俳優兼歌手のポール・ニコラス(Paul Nicholas)をリード・シンガーに迎えて)出演した。
1975年、モット・ザ・フープルのマネージャーのボブ・ハーシュマンがミスター・ビッグのマネージメントを引き受けることになった。EMIに移籍してファースト・アルバム『甘美のハード・ロッカー(Sweet Silence)』を発表。このアルバムのプロモーションのために、マイク・マンスフィールドの『Supersonic』や『Superpop』に出演した。11月には、クイーンの『オペラ座の夜』ツアーをサポートした。
1976年、ミスター・ビッグは自身のUKツアーを行い、さらにスウィートのヨーロッパ・ツアーをサポートし、デンマークやオランダのテレビに出演し演奏した。それからカリフォルニア州ロサンゼルスで、ヴァル・ギャレイをプロデューサーに迎えて、セカンド・アルバム『フォトグラフィック・スマイル』をレコーディングした。
1977年、ミスター・ビッグは2月から4月にかけて、トム・ペティ、ジャーニー、カンサス、ザ・ランナウェイズと一緒にアメリカ・ツアーを行った。一方、アルバム『フォトグラフィック・スマイル』からシングル・リリースされた「恋するロミオ」が、BBCの一時的放送禁止措置にもかかわらず、全英シングルチャートで第4位になった。この曲は日本、オーストラリア、アメリカ合衆国、ヨーロッパの一部の国でも好セールスをあげ、南アフリカ共和国のバンドがカバーもした。続けて第2弾シングル「故郷への慕情(Feel Like Calling Home)」をリリースしたが、前作ほどの成功は得られず、チャートも35位止まりだった[1]。ミスター・ビッグはイギリスやヨーロッパのテレビに出演し、自身のUKツアーも行った。
1978年、モット・ザ・フープルのイアン・ハンターをプロデューサーに迎えてサード・アルバム『セップク』をレコーディングし[3]、再びイギリス・ツアーを行った。アルバムからシングル・リリースした「Senora」をBBCの『トップ・オブ・ザ・ポップス』で演奏するが、ほどなくしてバンドは解散してしまった。
ディッケンとベーシストのピーター・クロウザーはブロークン・ホーム(Broken Home)というバンドで活動を続け、2枚のアルバムをリリース、1980年にはレディング・フェスティバルに出演、さらにノルウェーとドイツで小ヒットを飛ばした。
ブロークン・ホーム解散後のディッケンは、さまざまなミュージシャンとコラボレートする一方で、ソロとしても活動するが、1989年には再びミスター・ビッグとしての活動を開始、この時期に録音された楽曲は1996年にアルバム『レインボー・ブリッジ(Rainbow Bridge)』としてディッケンの自主レーベルより発売された。しかし、当時アメリカに同名人気バンドがいたため、混同を避けるためにアルバムはMr Big UK名義で発表された。ディッケンはその後、画家としての活動もはじめ、平行して音楽活動を続けたが、次第に表舞台からは姿を消した。
2005年、ディッケンはエディ・カーターとともに三たびミスター・ビッグとしての活動を開始。2007年にはイギリスのレーベル「エンジェル・エアー・レコード」より、ディッケンの活動を総括するような「Dicken」名義のベスト・アルバム『From Mr. Big To Broken Home And Back 1977-2007』が発売された。これにはディッケンのソロ時代の曲やMr Big UK期の貴重な音源にまじり、新たに録音された新曲が収められた。
2011年には実に33年ぶりとなるミスター・ビッグ名義での4枚目のアルバム『Bitter Streets』が完成。同年7月に発売された。
2020年に5枚目となるニューアルバムを発表予定。
ディスコグラフィ
[編集]アルバム
[編集]- 『甘美のハード・ロッカー』 - Sweet Silence (1975年、EMI)
- 『フォトグラフィック・スマイル』 - Photographic Smile (1976年、Arista)
- Mr. Big (1977年、EMI) ※上記アルバムの英国盤
- Rainbow Bridge (1996年、Rock Shop)
- 『セップク』 - Seppuku (2001年、Angel Air Records) ※1978年録音
- Bitter Streets (2011年、Soundfactor Records)
脚注
[編集]- ^ a b Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums, 19th, London: Guinness World Records Limited, p. 371. ISBN 1-904994-10-5.
- ^ CD『ミスター・ビッグ/フォトグラフィック・スマイル』のライナーノート(解説・赤岩和美)には別の説が紹介されている。デイリー・ミラー紙で、ヨーロッパのポルノ・キング(別名ミスター・ビッグ)逮捕の新聞記事が大きく出ていたのを見て、メンバー自ら改名した、ということである。
- ^ このアルバムは当時未発表だったが、2001年になってようやくリリースされた。
参考文献
[編集]- 東芝EMI株式会社のCD『ミスター・ビッグ/フォトグラフィック・スマイル』のブックレット - 解説・赤岩和美、対訳・山本安見。