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メルセデス・ベンツ・M282エンジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
M282

M282は、メルセデス・ベンツ直列4気筒ガソリンエンジンの系列であり、M270系列の後継である。

超小型、軽量、優れた動・静剛性が特長である[1]。 ターボチャージャーは、電子制御ウェストゲートを搭載しており、フレキシブルな過給圧制御により、低負荷域においても、最適な過給圧を設定することができる。 デルタ形シリンダーヘッドは、その名のとおり、シリンダー ヘッドが三角柱を横に寝かした形状となっている。通常のシリンダーヘッドに比べると、装着時の高さがある一方、幅や重さは遥かに小さくすることが可能となる。さらに、インテークマニホールドとエグゾーストマニホールドを半一体型として、コンパクト化を可能にした。

メルセデス・ベンツグループは、最大圧力250barの高圧インジェクションポンプを、省スペースで配置する技術に対して、特許を取得している。多孔式インジェクションノズルを燃焼室の中央に置き、バルブに燃料ジェットを当てずに燃料を噴射するものである。 この高圧縮比4気筒エンジンは、吸気ダクトにヘルムホルツ共鳴器を採用、触媒コンバーターには遮音シールを施したほか、カバーにもノイズ低減の役目を持たせるなど、ノイズの低減に注力がなされている。

同じく、直列4気筒ガソリンエンジンの系列である、M260やM264に倣うかたちで、ベルトを介してクランクシャフトと接続され、スターターとジェネレーターを兼ねるモーター、「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」と「48V電気システム」が新たに搭載された[2]。これは、回生ブレーキ等により発電した電気を、約1kWhのリチウムイオン電池に蓄電することで、振動の少ないエンジン始動、滑らかで力強い加速、素早いギアシフトなどの必要に応じて、動力補助を行うものである。加えて、ウォーターポンプが電動化されたことで、冷却能力を必要に応じて、最適に調整することが可能となった。

2018年10月、Aクラス(W177)から、順次導入された[3]

2023年9月、CLA(C118)から、BSGと48V電気システムを備えた、マイルドハイブリッド仕様(BSG搭載モデル)が導入された。

バリエーション

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エンジン型式 総排気量
cc
ボア×ストローク
mm
最高出力
kW(PS)/rpm
最大トルク
Nm(kgm)/rpm
搭載モデル 販売期間
M282 1,331 72.2×81.3 100 (136)/
5,500
200 (20.4)/
1,460~4,000
A 180 (W177) 2018年10月-2023年11月
A 180 スタイル (W177) 2018年10月-2021年9月
A 180 セダン (V177) 2019年7月-2023年11月
A 180 セダン スタイル (V177) 2019年7月-2021年9月
B 180 (W247) 2019年6月-2023年10月
CLA 180 (C118) 2020年4月-2023年9月
CLA 180 シューティングブレーク (X118) 2020年4月-2023年3月
GLA 180 (H247) 2021年1月-2024年3月
GLB 180 (X247) 2021年4月-2024年6月
230 (23.5)/
1,650~3,500
A 180 (W/V177) 2023年11月-
B 180 (W247) 2023年10月-
CLA 180 (C118) 2023年9月-
GLA 180 (H247) 2024年3月-
GLB 180 (X247) 2024年6月-
118 (160)/
5,500
250 (25.5)/
1,620~4,000
A 250 e (W/V177) 2021年5月-2023年2月

参考文献

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  1. ^ 新型「Aクラス」を発表”. メルセデス・ベンツ日本合同会社. 2024年10月2日閲覧。
  2. ^ 新型「CLA」および「CLAシューティングブレーク」を発表”. メルセデス・ベンツ日本合同会社. 2024年10月2日閲覧。
  3. ^ 「メルセデス・ベンツAクラス」がフルモデルチェンジ”. webCG (2018年10月18日). 2019年4月16日閲覧。

関連項目

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