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モリブデン酸アンモニウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モリブデン酸アンモニウム
識別情報
CAS登録番号 12027-67-7 チェック, 12054-85-2 (四水和物) チェック
PubChem 71306766
ChemSpider 23786 チェック
UNII 21Y68J178E チェック, OGI154X474 (四水和物) チェック
EC番号 234-320-9
特性
化学式 (NH4)6Mo7O24
モル質量 1163.9 g/mol
1235.86 g/mol (四水和物)
外観 白色固体
密度 2.498 g/cm3
融点

~90 ˚C (水分子喪失)
190 °C (分解)

への溶解度 65.3 g / 100 ml (四水和物)
危険性
安全データシート(外部リンク) External MSDS
主な危険性 Irritant
NFPA 704
0
2
0
引火点 Non-flammable
関連する物質
その他の陰イオン オルトモリブデン酸アンモニウム
ジモリブデン酸アンモニウム
その他の陽イオン パラモリブデン酸カリウム
関連物質 酸化モリブデン(VI)
モリブデン酸
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

モリブデン酸アンモニウム(Ammonium heptamolybdate)は、化学式(NH4)6Mo7O24無機化合物である。通常は四水和物として見られ、二水和物も知られている。無色の固体で、単にAmmonium molybdateとも言うが、その場合、オルトモリブデン酸アンモニウム(NH4)2MoO4やその他の化合物を指すこともある。最も一般的なモリブデン化合物の1つである[1]

合成

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過剰量のアンモニアを含む水溶液に酸化モリブデン(VI)を溶解し、溶液を室温で蒸発させることで容易に生成する。溶液が蒸発する間にアンモニアはなくなる。この方法により、モリブデン酸アンモニウムの四水和物でできた6面の透明なプリズムができる[2]

パラモリブデン酸アンモニウムの溶液は酸と反応し、モリブデン酸アンモニウム塩を生じる。濃縮した溶液のpHの値は、5から6の間である。

構造

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インバー・リンドクヴィストにより最初に結晶構造が解析されたが、その後、再解析された[3]。全てのMo中心は八面体である。オキシド配位子はいくつかが末端にあり、いくつかが二重架橋しており、若干が三重架橋している。

塩は、モリブデン酸ヘキサアニオンを含む。

利用

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関連化合物

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モリブデン酸カリウムは、同様に四水和物として得られ、アンモニウム塩と非常に似ている[3]

安全性

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モリブデン酸は通常毒性が低く、これまで事故はほとんど報告されていない[1]

出典

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  1. ^ a b Sebenik, Roger F.; et al. (2005), "Molybdenum and Molybdenum Compounds", Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Weinheim: Wiley-VCH, doi:10.1002/14356007
  2. ^ L. Svanberg & H. Struve, J. pr. Ch. 44 [1848], p. 282; cited in Gmelin's Handbuch für Anorganische Chemie, 53, p. 255.
  3. ^ a b Evans, H.T., Jr.; Gatehouse, B. M.; Leverett, P. "Crystal Structure of the Heptamolybdate(VI) (paramolybdate) ion, (Mo7O24)6−, in the ammonium and potassium tetrahydrate salts" Journal of the Chemical Society. Dalton Transactions, Inorganic Chemistry1975, p.505-p514.
  4. ^ Parsons, T.; Maita, V. & Lalli, C. (1984). A manual of chemical and biological methods for seawater analysis. Oxford: Pergamon.
  5. ^ Harris, J. R. and Horne, R. W. 1991. "Negative staining", in Harris J. R. (Ed.), Electron Microscopy in Biology, Oxford University Press, Oxford.
  6. ^ Adrian, Marc; Dubochet, Jacques; Fuller, Stephen D.; Harris, J. Robin (1998). “Cryo-negative staining”. Micron 29 (2–3): 145–160. doi:10.1016/S0968-4328(97)00068-1. PMID 9684350. 
  7. ^ De Carlo, S.; El-Bez, C.; Alvarez-Rúa, C.; Borge, J.; Dubochet, J. (2002). “Cryo-negative staining reduces electron-beam sensitivity of vitrified biological particles”. Journal of Structural Biology 138 (3): 216–226. doi:10.1016/S1047-8477(02)00035-7. PMID 12217660.