ユメウメイロ
ユメウメイロ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ラジャ・アンパット諸島の個体
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Caesio cuning Bloch, 1791 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ユメウメイロ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
redbelly yellowtail fusilier |
ユメウメイロ(夢梅色、学名:Caesio cuning)は、タカサゴ科タカサゴ属の魚類。インド洋から西太平洋にかけて分布する[2]。
分類
[編集]本種は1791年、ドイツの生物学者であるマルクス・エリエゼル・ブロッホによって、インドネシアをタイプ産地として記載された[3]。種小名はインドネシアでの呼び名である ikan Tembra Cuning (ikan は魚という意味)に由来する[4]。
形態
[編集]体は側扁し体高は高い。歯は小さく円錐形である。背鰭は10 - 14棘15軟条から、臀鰭は3棘10 - 12(通常11)軟条から、胸鰭は17 - 20(通常18 - 19)軟条から成る[3]。全長は最大60 cm[2]。体色は背面前部が青白く[5]、腹面は白色。尾鰭から背面後部にかけ黄色くなることが特徴的である[3][6]。夜間には体が赤みを帯びる[5]。
分布・生態
[編集]インドー西太平洋に分布し、分布域の西はスリランカとインド南部、東はフィジー、北は日本南部、南はオーストラリア北部まで広がる[2]。
水深 1 - 60 m域に生息する[1]。視界の悪い底がシルト質の場所に多く、沿岸部の岩場やサンゴ礁でも見られる。
中層で群れを作り[2]、サルパ、ウミタル、裸殻翼足類、ゾウクラゲ、毛顎動物などの動物プランクトンを捕食する[1]。小さな卵を多数産み、卵は海中を漂う[2]。
人との関わり
[編集]沖縄県では「シチューグルクン」と呼ばれ、食用として流通している[7][8]。インドネシアやフィリピンの魚市場ではよく見られる。追い込み漁、刺し網、罠、トロール網、釣りなどで捕獲される。通常鮮魚として販売されるが、一部のは塩辛として保存される。稚魚はマグロ漁業で餌として使用される[3]。一部の地域では乱獲により個体数が減少しているが、他の地域では個体数は安定している[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d Carpenter, K.E.; Russell, B.; Myers, R. (2016). “Caesio cuning”. IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T20249232A65926995. doi:10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T20249232A65926995.en 06 January 2024閲覧。.
- ^ a b c d e Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2021). "Caesio cuning" in FishBase. 2 2021 version.
- ^ a b c d Kent E. Carpenter (1988). FAO Species Catalogue Volume 8 Fusilier Fishes of the World. FAO Rome. pp. 42–44
- ^ “Order LUTJANIFORMES: Families HAEMULIDAE and LUTJANIDAE”. The ETYFish Project Fish Name Etymology Database. Christopher Scharpf and Kenneth J. Lazara (5 January 2021). 6 January 2024閲覧。
- ^ a b “ユメウメイロ”. 仙台うみの杜水族館. 2021年2月13日閲覧。
- ^ “ユメウメイロ”. 海遊館. 2021年2月13日閲覧。
- ^ 佐久本孟寿「ぐるくん(タカサゴ科)」『おきなわのいまいゆ』第10巻、沖縄県水産海洋技術センター、2016年10月、1-2頁、2021年2月13日閲覧。
- ^ “ユメウメイロ”. 沖縄海人魚市場. 沖縄県漁業振興基金. 2021年2月13日閲覧。