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ユーリー・ボイコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウクライナ英雄
ユーリー・ボイコ
Юрій Анатолійович Бойко
Yuriy Boyko
ボイコ(2018年)
副首相[注釈 1]
任期
2012年12月24日 – 2014年2月27日
首相ミコラ・アザロフ
前任者ボリス・コレスニコフ英語版 (一部職務)
後任者廃止[注釈 2]
エネルギー石炭産業相[注釈 3]
任期
2010年3月11日 – 2012年12月12日
首相ミコラ・アザロフ
前任者ユーリー・プロダン英語版
後任者エドアルド・スタビツキー英語版
燃料・エネルギー相
任期
2006年8月4日 – 2007年12月18日
首相ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ
前任者en:Ivan Plachkov
後任者エドアルド・スタビツキー英語版
ナフトガス会長
任期
2002年1月 – 2005年3月2日
前任者en:Vadym Kopylov
後任者en:Oleksiy Ivchenko
個人情報
生誕 (1958-10-09) 1958年10月9日(66歳)
ホールリウカ, ウクライナ・ソビエト社会主義共和国, ソビエト連邦
政党野党プラットフォーム・生活党[1]
協力政党野党ブロック党英語版
地域党[2]
ウクライナ共和党英語版
配偶者Vera
子供三男三女
出身校東ウクライナ国立大学
メンデレーエフ化学技術大学英語版
職業政治家
ユーリー・ボイコとアレクセイ・ミラー(2012年6月)
ウクライナ最高議会(ヴェルホーヴナ・ラーダ)におけるユーリー・ボイコ (2018年)

ユーリー・アナトリヨビッチ・ボイコウクライナ語: Юрій Анатолійович Бойко、1958年10月9日生)は、ウクライナ政治家。2012年から2014年まで副首相[3]を、2006年から2007年まで燃料・エネルギー相を務めた。2014年ウクライナ大統領選挙2019年ウクライナ大統領選挙に出馬している。

2004年にウクライナ英雄となったボイコは、ウクライナ政界における親ロシア派の有力者と見なされていた。親ロシア政党である野党プラットフォーム・生活党の党首だったが、ロシアによるウクライナ侵攻を非難している[4]

出生と教育

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ユーリー・ボイコは1958年10月9日、ドネツィク州ホールリウカで生まれた[5] [6] [7]。ボイコは1981年にロシアのメンデレーエフ化学技術大学英語版(化学工学専攻)を卒業し、2001年に東ウクライナ国立大学(工学・経済学専攻)を卒業した[5] [7]

政治家として

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ヤヌコビッチ内閣

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ヴィクトル・ヤヌコビッチ内閣では燃料・エネルギー担当の副大臣となった(2002年11月21日から2004年12月7日)[8]。 2004年7月下旬、ロスウクルエネルゴ英語版の調整委員に任命された。 2005年4月23日、ウクライナ共和党(RPU)の代表に選出された。 2006年のウクライナ最高議会選挙では、ウクライナ共和党は野党ブロック「Ne Tak英語版!」に参加したが、法定得票率の3%に達することができなかった。

2005年の夏、ヴィクトル・ユシチェンコ大統領は、ナフトガス時代の職権乱用でボイコが逮捕されるのを防いだ[9] [10]。この逮捕はウクライナ保安庁オレクサンドル・トゥルチノフによって命じられたものだった[9] [10]

2006年8月4日、燃料エネルギー大臣に任命された( ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ政権)[5]。 2007年12月18日、ボイコは第6回議会の選挙に伴い、閣僚職を離れた[11]

アザロフ内閣

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2007年11月 - 2010年3月:2007年のウクライナ最高議会選挙の結果、第6回議会ではボイコは地域党から選出された。

2010年3月11日、ボイコはウクライナ燃料エネルギー大臣に任命された(ミコラ・アザロフ政権) [12]。 2010年12月9日、ウクライナの中央省庁の再編により、ヤヌコビッチ大統領はボイコを燃料エネルギー大臣から解任し[13]、エネルギー石炭産業大臣に任命した。

2012年12月24日、ボイコは環境、天然資源、エネルギー、石炭、産業政策を担当する副首相に任命された。 2013年5月23日、宇宙産業も職務に追加された[14]

2014年以降

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ロシア首相ドミートリー・メドヴェージェフガスプロム会長アレクセイ・ミレル、ユーリー・ボイコ、ヴィクトル・メドヴェドチュクの会談

2014年3月29日、地域党は党大会でムィハーイロ・ドブキンを大統領候補に指名し[2] 、2014年4月7日にはボイコを党から追放した[2]2014年ウクライナ大統領選挙でのボイコの得票率は0.19%だった[15]

2014年ウクライナ議会選挙では議会に再選された。このときは野党ブロック党の名簿1位に記載された 。

2016年11月14日、ボイコは議会でオレグ・リャシュコから「クレムリンの手先」と呼ばれたことに激高して彼を殴打した[16] [17]

2018年11月9日、ボイコと生活党は、 2019年ウクライナ大統領選挙と同年の議会選挙において、野党プラットフォーム・生活党という名称の政策協定を結んだ[18] 。同日、野党ブロック党の主要メンバーであるヴァジム・ノビンスキーとボリス・コレスニコフは、この合意はボイコの「個人的イニシアチブ」によるもので、生活党との協力関係については、党としては何の決定も下していないと主張した。

2018年11月17日、野党プラットフォーム・生活党は2019年ウクライナ大統領選挙の候補者としてボイコを指名した。3日後の2018年11月20日に「有権者を裏切った」として、ボイコは野党ブロック党から除名された[19]。野党プラットフォーム・生活党によるボイコ擁立の正式決定は11月17日に発表された[20]。野党プラットフォーム・生活党は2019年1月にはまだ政党として登録されていなかったため、大統領候補としてボイコを指名することができなかった[20] 。したがって、2019年1月17日、ボイコは自薦候補者として登録するため、ウクライナ中央選挙委員会に文書を提出した。選挙では、ボイコは総投票数の11.67%を獲得、4位になった[21]

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  • 2004年8月22日 - ウクライナの燃料エネルギー分野における卓越した貢献および長期的な取り組みに対して、 ウクライナ英雄と国家勲章を授与[22]
  • 2003年5月22日 - ウクライナの石油およびガス産業の発展にかんする成果と重要な個人的貢献のためメリット勲章三等勲士[23]
  • サロフ聖セラフィム勲章二等勲士[24]

私生活

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結婚しており、妻のベラとともに6人の子供を育てている。ボイコはアイスホッケー、サッカーをプレイするほか、水上スキーやウィンドサーフィンを好む[6]

(ロシアとの関係に疑わしい点があると目されている)実業家のドミトロ・フィルタシュ英語版とは、「親しい仲」であるとされている[25] [26] [27] [28]

脚注

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注釈

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  1. ^ 環境・エネルギー担当
  2. ^ 後に復活しVolodymyr Kistionが就任
  3. ^ 当初は燃料・エネルギー相

出典

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  1. ^ (ウクライナ語) The association of Boyko-Rabinovich was determined with the presidential candidate, Ukrayinska Pravda (17 November 2018)
  2. ^ a b c Ukraine's Party of Regions expels presidential hopefuls Tigipko, Tsariov and Boiko, Interfax-Ukraine (7 April 2014)
  3. ^ Yanukovych appoints new Cabinet of Ministers, Kyiv Post (24 December 2012)
  4. ^ Бойко: мы осуждаем агрессию российской армии против нашей страны” (ロシア語). Интерфакс-Украина (2022年3月8日). 2022年4月20日閲覧。
  5. ^ a b c Бойко Юрий”. LIGA. 2 April 2019閲覧。
  6. ^ a b Бойко Юрій. ДОСЬЄ”. Досьє. 2 April 2019閲覧。
  7. ^ a b Юрий Бойко”. bestpeople.com.ua. 2 April 2019閲覧。
  8. ^ How Ukraine Became a Market Economy and Democracy by Anders Åslund, Peterson Institute for International Economics, 2009, ISBN 978-0-88132-427-3 (page 170)
  9. ^ a b Gas Lobby Takes Control of Ukrains Secret Service by Taras Kuzio (18 March 2010)
  10. ^ a b Ukraine: Battle Against Corruption Grinds To A Halt, Radio Free Europe/Radio Liberty (September 26, 2005)
  11. ^ Про припинення повноважень членів Кабінету Міністрів України”. 2022年5月11日閲覧。
  12. ^ Про формування складу Кабінету Міністрів України”. 2022年5月11日閲覧。
  13. ^ Всі документи бази даних "Законодавство України" (станом на 11 лютого 2022 р.)”. 2022年5月11日閲覧。
  14. ^ President charges Vice Premier Boiko with duties in space sector, Interfax-Ukraine (23 May 2013)
  15. ^ Poroshenko wins presidential election with 54.7% of vote - CEC”. Radio Ukraine International (29 May 2014). 2022年5月11日閲覧。
    “[Results of the Presidential Elections of Ukraine 2014]” (ロシア語). telegraf.com.ua. (29 May 2014). オリジナルの29 May 2014時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140529233925/http://telegraf.com.ua/ukraina/politika/1300294-rezultatyi-vyiborov-prezidenta-ukrainyi-2014-tsik-obrabotala-51-99.html 
  16. ^ SEE IT: Ukrainian lawmaker punches colleague in brawl at parliament meeting, NY Daily News (14 November 2016)
  17. ^ ウクライナ国会で国会議員がまた乱闘騒ぎ | ロイター”. 東洋経済オンライン (2016年11月15日). 2022年4月26日閲覧。
  18. ^ Two Russia-friendly parties join forces for presidential election, Kyiv Post (9 November 2018)
  19. ^ Boiko, Loovochkin excluded from Opposition Bloc faction for betraying voters' interests — Vilkul, Interfax-Ukraine (20 November 2018)
  20. ^ a b (ウクライナ語) Boyko began registering as a presidential candidate, Ukrayinska Pravda (17 November 2018)
  21. ^ First round results of the 2019 Ukrainian presidential election, Central Election Commission of Ukraine
  22. ^ Про присвоєння Ю. Бойку звання Герой України”. 2022年5月11日閲覧。
  23. ^ Про відзначення державними нагородами України”. 2022年5月11日閲覧。
  24. ^ Предстоятель Русской Церкви совершил освящение Свято-Троицкого собора Вознесенского Банченского монастыря и Божественную литургию в новоосвященном храме / Новости / Патриархия.ru”. Патриархия.ru. 2 April 2019閲覧。
  25. ^ Russian Patriarch prays for Yanukovych, honors Firtash and Boyko (updated), Kyiv Post (October 2, 2011)
  26. ^ Balmaceda, Margarita Mercedes (2008). Energy Dependency, Politics and Corruption in the Former Soviet Union: Russia's Power, Oligarchs' Profits and Ukraine's Missing Energy Policy, 1995-2006. Routledge. p. 124. ISBN 978-0-415-43779-0. https://books.google.com/books?id=uU-uTX6IYCQC&pg=PA124 
  27. ^ The Underbelly of Ukrainian Gas Dealings, Der Spiegel (30 December 2010)
  28. ^ Socor, Vladimir (25 March 2010). “Naftohaz Ukrainy Management Change Indicates Turn to Russia”. Georgian Daily. オリジナルの1 April 2012時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120401142005/http://georgiandaily.com/index.php?option=com_content&task=view&id=17881&Itemid=1&lang=ka 

外部リンク

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