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ヨックモック (市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨックモック
Jokkmokk
ヨックモック教会
ヨックモック教会
位置
ヨックモック (市)の位置(ノールボッテン県内)
ヨックモック (市)
ヨックモックの位置
ヨックモック (市)の位置(スウェーデン内)
ヨックモック (市)
ヨックモック (市) (スウェーデン)
ヨックモック (市)の位置(北極海内)
ヨックモック (市)
ヨックモック (市) (北極海)
地図
地図
座標 : 北緯66度36分17.8秒 東経19度49分57.7秒 / 北緯66.604944度 東経19.832694度 / 66.604944; 19.832694
行政
 スウェーデン
 地方 ラップランド地方
  ノールボッテン県
 コミューン ヨックモック
 市 ヨックモック
地理
面積  
  市域 3.59 km2
人口
人口 (2010年12月31日現在)
  市域 2,786人
    人口密度   776人/km2

ヨックモックスウェーデン語: Jokkmokk [ˈjɔ̌kːmɔk])は、スウェーデンラップランド地方にある市である[1][2]。同地方のノールボッテン県にあるヨックモックというコミューン基礎自治体)の中心地である[3][4][5]

概要

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北極線から10キロメートルほど北上したところに位置する[6]。ヨックモックとは、サーミ語で「川が曲がるところ」という意味をもつ言葉である[7]

ヨックモック駅

2010年12月31日時点での人口は 2,786 人で、面積は 3.59 km2、人口密度は 776 人/km2である[8]。人口は、1990年のおよそ 4,000 人をピークに、以降は減少傾向が続いている[9]

日本の洋菓子メーカーのヨックモック社の社名の由来となった町としても知られる[3]

鉄道の駅としては、ヨックモック駅 (sv:Jokkmokks järnvägsstation) がある[10]。教育機関としては、サーミ高校、サーミ学校 (en:Sámi school (Sweden)) などがある[11]

歴史

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1605年2月、スウェーデン王カール9世によって、ヨックモック・ウィンター・マーケット (sv:Jokkmokks marknad) という祭りが創始される[12][13]

アイッテ博物館

1889年、ヨックモック教会 (en:Jokkmokk Church) が創設される[14]1945年、スウェーデンで初めてサーミ学校が設立される[15]

1953年フィンランドのサーミ文化協会などが発起人となって、スウェーデンやフィンランド、ノルウェーサーミ民族の代表者による北欧サーミ会議 (en:Sámi Conference) が初めて開催される[16][17]1989年、アイッテ - スウェーデン・山岳とサーミ博物館 (sv:Ájtte, Svenskt fjäll- och samemuseum) が開設される[18]

文化

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アイッテ博物館では、サーミの文化や景観をテーマとした展示が行われており[19][20][21]、同博物館に属する施設として、山岳植物園 (sv:Jokkmokks fjällträdgård) が設けられている[22][6]

ヨックモック・ウィンター・マーケットが、毎年2月の第1木曜日から開催されている[23][2][24]。開催時期には、毎年数万人の人々が近隣や遠方からこの地を訪れる[12][25]。ヨックモック・クリスマス・マーケットが、毎年12月に開催されている[26]。教会建築としては、木造のヨックモック教会などがある[14]

ヨックモック社とは、同社の創業者である藤縄則一が1969年にこの地を訪れて以来、長期間にわたって文化的な交流を続けている[10][3]

関連項目

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脚注

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  1. ^ 野崎剛毅「第5章 スウェーデン・サーミの概況」『「調査と社会理論」研究報告書』第29巻、北大教育学研究院教育社会学研究室、2013年3月、81-86頁、NAID 1200052284682021年10月1日閲覧 
  2. ^ a b 完全保存版 スウェーデン北部”. スウェーデン観光文化センター. 2019年4月19日閲覧。
  3. ^ a b c 市川歩美 (2018年11月14日). “「ヨックモック」 日本人が意外と知らない源泉 2”. 東洋経済新報社. 2019年4月19日閲覧。
  4. ^ Feasibility study: biogas production Jokkmokk”. ヨックモック. 2019年4月19日閲覧。
  5. ^ Maria Udén. “Women, the Knowledge Society and ICT Access in the Reindeer Grazing Areas”. Semantic Scholar. 2019年4月19日閲覧。
  6. ^ a b Iréne Lundström. “The Mountain Botanical Garden in Jokkmokk”. スウェディッシュ・ラップランド. 2019年4月19日閲覧。
  7. ^ 世界の車窓から ヨックモックの祭り”. テレビ朝日. 2019年4月19日閲覧。
  8. ^ Tätorternas areal och befolkningstäthet”. スウェーデン統計局. 2019年4月19日閲覧。
  9. ^ Foreigners to help plug Jokkmokk brain drain”. The Local (2012年12月7日). 2019年4月20日閲覧。
  10. ^ a b 市川歩美 (2018年11月14日). “「ヨックモック」 日本人が意外と知らない源泉”. 東洋経済新報社. 2019年4月19日閲覧。
  11. ^ SAMI IN SWEDEN”. スウェーデン. 2019年4月19日閲覧。
  12. ^ a b Håkan Stenlund. “Jokkmokk Winter Market”. スウェディッシュ・ラップランド. 2019年4月19日閲覧。
  13. ^ ALICE GREGORY (2016年11月7日). “Cold Comfort at the Edge of the World”. ニューヨーク・タイムズ. 2019年4月19日閲覧。
  14. ^ a b Jokkmokk’s Church is open to the public”. ヨックモック・ウィンター・マーケット. 2019年4月19日閲覧。
  15. ^ 長谷川紀子「ノルウェー・南サーメ地域における少数先住民族サーメ学校の変容と新たな課題―スウェーデンとの比較の観点から―」『北ヨーロッパ研究』第12巻、北ヨーロッパ学会、2016年、67-76頁、doi:10.24579/janes.12.0_67ISSN 1880-2834NAID 1300062364192021年10月1日閲覧 
  16. ^ 小内透. “フィンランド・サーミの概況と歴史”. 北海道大学 アイヌ・先住民研究センター. 2019年4月19日閲覧。
  17. ^ Saami Conferences”. サーミ評議会. 2019年4月19日閲覧。
  18. ^ Eva Silvén. “Nomadising Sami Collections”. 北方民族博物館. 2019年4月19日閲覧。
  19. ^ カルチャー、そして大自然の美しさ”. ヨックモック観光局. 2019年4月19日閲覧。
  20. ^ ヨクモックのサーミ博物館 Ájtte Museum in Jokkmokk”. スウェーデン観光文化センター. 2019年4月19日閲覧。
  21. ^ 世界遺産の文化的景観 保全・管理のためのハンドブック”. 独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所 (2015年3月16日). 2019年4月19日閲覧。
  22. ^ Jokkmokks Fjällträdgård”. ロンリープラネット. 2019年4月19日閲覧。
  23. ^ FEBRUARY 7-8-9, 2019. THE 414th TIME - JOKKMOKK’S MARKET”. ヨックモック・ウィンター・マーケット. 2019年4月19日閲覧。
  24. ^ JOKKMOKK WINTER MARKET 2019”. ヨックモック観光局. 2019年4月20日閲覧。
  25. ^ Sweden’s winter Sámi festival”. 英国放送協会 (2012年2月2日). 2019年4月19日閲覧。
  26. ^ JOKKMOKK’S CHRISTMAS MARKET”. ヨックモック観光局. 2019年4月19日閲覧。

外部リンク

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