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ヨツバヒヨドリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨツバヒヨドリ
ヨツバヒヨドリ、小秀山、岐阜県中津川市にて、2014年10月4日撮影
ヨツバヒヨドリ
小秀山岐阜県中津川市にて、2014年10月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : キキョウ類 Campanulids
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: ヒヨドリバナ属 Eupatorium
: ヨツバヒヨドリ E. glehnii
学名
Eupatorium glehnii F.Schmidt ex Trautv.[1]
シノニム
  • Eupatorium glehnii F.Schmidt ex Trautv. var. hakonense (Nakai) H.Hara[2]
  • Eupatorium chinense L. var. sachalinense (F.Schmidt) Kitam.[3]
  • Eupatorium chinense L. subsp. sachalinense (F.Schmidt) Kitam. ex Murata var. hakonense (Nakai) Kitam. ex Murata[4]
  • Eupatorium chinense L. subsp. sachalinense (F.Schmidt) Kitam. ex Murata[5]
和名
ヨツバヒヨドリ

ヨツバヒヨドリ(四葉鵯、学名Eupatorium glehnii F.Schmidt ex Trautv.[1])は、キク科ヒヨドリバナ属分類される多年草の1[6][7][8][9]ヒヨドリバナ亜種(学名: Eupatorium chinense L. subsp. sachalinense (F.Schmidt) Kitam. ex Murata[5][10][11][12]、ヒヨドリバナの変種[13][14](学名:Eupatorium chinense L. var. sachalinense (F.Schmidt) Kitam.[3])として扱われることがある。この亜種名sachalinenseサハリンを意味する[7]和名はヒヨドリバナの仲間で、ふつうが4輪生することに由来する[7][11]。別名が、ヨツバヒヨドリバナ[9]、クルマバヒヨドリ[1][7]

特徴

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高さ1 mほど[6][13]はそう生し、直立して下部から分枝しない[10]。葉は3-5[15]輪生し、ふつうは4輪生[12]、ごく短い葉柄があるか、またはない[7][10]葉身は長楕円形または長楕円形披針形、長さ10-15 cm、幅3-4 cm[10]

5-6個の白色[13]-薄紅紫色の頭花は密に散房状につき、すべて両性の筒状花が集まったもの[6]花冠の先は浅く5裂し、花柱は花冠より長く飛び出し、先は2つに分枝する[6]総苞は長さ5 mm[10]、乾いた膜質[6]。花期は7月[13]-9月[6]そう果は3 mm、腺点があり、5稜形[10]

葉が披針形で幅1-2 cmでヨツバヒヨドリよりも細いものは、ハコネヒヨドリ(学名: Eupatorium chinense L. subsp. sachalinense (F.Schmidt) Kitam. ex Murata var. hakonense (Nakai) Kitam. ex Murata[4])と呼ばれ、より低山に生育し、本州(関東地方以西)、四国に分布する[10]

分布・生育環境

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山地の草地に生育するヨツバヒヨドリ

南千島[7]、サハリン、日本に分布する[10]。日本では北海道本州近畿地方以東)、四国に分布する[10][11]

北海道では湿原に分布し、本州では標高1,000 m以上の山地の深山[6]に分布する[10]のふちや草地に生育する[11]

種の保全状況評価

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日本では環境省による国レベルのレッドリストの指定を受けていないが[16]、以下の都道府県のレッドリストで指定を受けている。

脚注

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  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠. “ヨツバヒヨドリ”. (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info( 2024年11月2日). 2024年11月2日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠. “ヨツバヒヨドリ”. (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info( 2024年11月2日). 2024年11月2日閲覧。
  3. ^ a b 米倉浩司・梶田忠. “ヨツバヒヨドリ”. (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info( 2024年11月2日). 2024年11月2日閲覧。
  4. ^ a b 米倉浩司・梶田忠. “ヨツバヒヨドリ”. (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info( 2024年11月2日). 2024年11月2日閲覧。
  5. ^ a b 米倉浩司・梶田忠. “ヨツバヒヨドリ”. (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info( 2024年11月2日). 2024年11月2日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g 門田 (2013)、542-543頁
  7. ^ a b c d e f 牧野 (1982)、551頁
  8. ^ 高村 (2005)、321頁
  9. ^ a b 大川 (2009)、204頁
  10. ^ a b c d e f g h i j 佐竹 (1981)、211頁
  11. ^ a b c d 佐野 (2019)、101頁
  12. ^ a b 村瀬 (2010)、47頁
  13. ^ a b c d 林 (2009)、27頁
  14. ^ 林 (2014)、247頁
  15. ^ いがりまさし. “ヨツバヒヨドリ”. 2024年11月2日閲覧。
  16. ^ 環境省レッドリスト2020の公表について”. 環境省 (2020年3月27日). 2024年11月2日閲覧。
  17. ^ 茨城県版レッドデータブック<植物編>2012年改訂版” (PDF). 茨城県. pp. 105. 2024年11月2日閲覧。
  18. ^ 和歌山県レッドリスト2022、維管束植物のリスト” (PDF). 和歌山県. pp. 6. 2024年11月2日閲覧。
  19. ^ 大切にしたい奈良県の野生動植物2016 改訂版” (PDF). 奈良県. pp. 27. 2024年11月2日閲覧。
  20. ^ 香川県レッドデータブック2021” (PDF). 香川県. pp. 222. 2024年11月2日閲覧。

参考文献

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  • 大川勝德『伊吹山の植物』幻冬舎ルネッサンス、2009年10月20日。ISBN 9784779005299 
  • 門田裕一、畔上能力、永田芳男、菱山忠三郎、西田尚道『山に咲く花』(増補改訂新版)山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2013年3月30日。ISBN 978-4635070218 
  • 佐野光雄『イラストで見る富士山の草花』東洋館出版社、2019年11月16日。ISBN 978-4491037509 
  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎、亘理俊次、冨成忠夫 編『日本の野生植物 草本Ⅲ合弁花類』平凡社、1981年10月。ISBN 4582535038 
  • 高村忠彦(監修)『季節の野草・山草図鑑―色・大きさ・開花順で引ける』日本文芸社〈実用BEST BOOKS〉、2005年5月。ISBN 4537203676 
  • 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月。ISBN 9784635090421 
  • 林弥栄『野草 見分けのポイント図鑑』(新装)講談社、2014年9月10日。ISBN 978-4062191272 
  • 牧野富太郎『原色牧野植物大図鑑』北隆館、1982年7月。ASIN B000J6X3ZE。 
  • 村瀬忠義『伊吹山お花事典』伊吹山ドライブウェイ、2010年3月1日。 

外部リンク

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