コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ヨハン・ハインリヒ・ロース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヨハン・ハインリヒ・ロース
Johann Heinrich Roos
自画像(1682)
生誕 (1631-09-29) 1631年9月29日
オッターベルク
死没 1685年10月3日(1685-10-03)(54歳没)
フランクフルト・アム・マイン
テンプレートを表示

ヨハン・ハインリヒ・ロース(Johann Heinrich Roos、1631年9月29日 - 1685年10月3日)は、ドイツの画家、版画の下絵画家である。「イタリア風の風景」を背景に家畜を描いた風景画で知られている。

略歴

[編集]

ドイツの西南部のオッターベルクで生まれた。画家の息子で1631年10月27日にルーテル派の教会で洗礼を受けた。三十年戦争の混乱のために家族はツヴァイブリュッケンに移りその後、オランダに移った。

1647年にはアムステルダムの画家、ギョーム・ドゥジャルダン(Guilliam du Gardijn: 1595/1596- 1647/1657)のもとで見習いをしていた記録がある。師匠の息子のカレル・デュジャルダン(1626-1678)を通して、「イタリア風の風景画」を描いて人気のあった風景画家のニコラース・ベルヘム(1620-1683)の作品から影響を受けたとされる。コルネリス・デ・ビー (Cornelis de Bie)やバレンド・フラート(Barend Graat)といった画家にも学んだ可能性がある。

1651年か1652年にオランダを離れ、1653年から弟のテオドル・ロース(1638-1687)とドイツのマインツに工房を開いた。1年ほど後に兄弟はヘッセン=ラインフェルス方伯のエルンスト1世の宮廷に招かれた。

宮廷画家として歴史画や有力者の肖像画を描き、1664年にはプファルツ選帝侯カール1世ルートヴィヒの宮廷画家となり、ハイデルベルクで働いた。肖像画や風景画を描き、プファルツの宮廷の古い絵画の修復や装飾画の制作を監督した。

1667年10月に妻子とフランクフルト・アム・マインに移り、その後はフランクフルトで画家として働き、フランクフルトの貴族たちに人気のある画家になった。1685年、自宅が火事になり、その時の負傷がもとで、54歳で没した。

1656年に牧師の娘と結婚した。息子のフィリップ・ペーター・ロース(Philipp Peter Roos: 1657-1706)やヨハン・メルヒオール・ロース(Johann Melchior Roos: 1663-1731)も画家になった。

家畜などの動物の描写にすぐれ、遺跡などのあるイタリアの典型的な風景を背景に家畜や人物を描いた作品で知られている。

作品

[編集]

参考文献

[編集]
  • Joseph Eduard Wessely: Roos, Johann Heinrich. In: Allgemeine Deutsche Biographie (ADB). Band 29, Duncker & Humblot, Leipzig 1889, S. 144 f.
  • Hermann Jedding: Der Tiermaler Johann Heinrich Roos, Studien zur deutschen Kunstgeschichte, Band 311 [mit einer umfassenden Bibliographie für die Zeit von 1660 bis 1951], Strasbourg und Kehl 1955
  • Der Tiermaler Johann Heinrich Roos 1631–1685 – Gemälde, Zeichnungen, Druckgraphik – Zum 300. Todestag, Ausst.-Kat. Pfalzgalerie Kaiserslautern, Theodor-Zink-Museum Kaiserslautern 1985, Text: G. Fiedler-Bender, H. Jedding, E. Hubala, H. Steinebrei, W. Stolte, Kaiserslautern 1985
  • Roos – Eine deutsche Künstlerfamilie des 17. Jahrhunderts – Verzeichnis sämtlicher Zeichnungen und Radierungen von Johann Heinrich, Theodor, Philipp Peter, Johann Melchior, Franz und Peter Roos im Besitz des Berliner Kupferstichkabinetts, Ausst.-Kat. Staatliche Museen Preußischer Kulturbesitz, Berlin 1986/87, Bearbeitung Margarete Jarchow, Berlin 1986
  • Die Malerfamilie Roos in Deutschland, Ausst.-Kat. Staatliches Museum Schwerin, Kunstsammlungen Schlösser und Garten 1997, Hrsg. Kornelia von Berswordt-Wallrabe. Text und wiss. Bearbeitung Kristina Hegner, Schwerin 1997
  • Hermann Jedding: Johann Heinrich Roos – Werke einer Pfälzer Tiermalerfamilie in den Galerien Europas, Philipp von Zabern, Mainz 1998
  • Johann Heinrich Roos – Druckgraphik, Ausst.-Kat. Pfalzgalerie Kaiserslautern 2006, Hrsg. Pfalzgalerie Kaiserslautern, Bearbeitung: Hanneke Heinemann. Kaiserslautern 2006 (PDF (Memento vom 9. Juli 2007 im Internet Archive))