ラオ・ハイ
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ラオ・ハイ(Lao-Hai)はラオスの米を原料とする醸造酒。主に丘陵地ラーオ族が飲む酒である[1]。
製法
[編集]もち米を洗い、水に3 - 4時間漬けた後、再び洗ってから1時間蒸し煮する[2]。この米を布に広げて冷まし、餅麹のスア・ラオを粉末状にして散布する[2]。もち米に対して25%ほどの籾殻を加えてよく混合し、プラスチック製のシートを敷いた竹ざるに入れ、さらにその上に籾殻を載せる[2]。この上にプラスチックシートを被せ、夏季なら2晩、冬季なら3 - 4晩静置して糖化を進め、一次発酵を行う[2]。
一次発酵後に得られるもろみは、やや湿り気があって握ると崩れる[2]。このもろみを広げて冷まし、高さ30cmほどの壺に入れて籾殻を投入し、バナナの葉などで蓋をして粘土を塗って密封する[3]。このまま二次発酵を行い、4 - 5日経てばラオ・ハイとして飲める状態になる[3]。また、長期間熟成させると味が良くなり、30日ほどおくと良いとされる[3]。
飲用
[編集]ラオ・ハイの入った壺に水を注いで竹製のストローを差し込み、そのまま壺酒として飲み、中身が減ったら水を足してまた飲む[1]。また、壺から取り出してろ過し、ハーブや木皮の粉末を加えるとサトと呼ばれる黄色や赤色の酒となる[3]。
脚注
[編集]- ^ a b “海外からこんにちは! アジア ラオス人民民主共和国”. 国際協力機構. 2015年10月12日閲覧。
- ^ a b c d e 小崎道雄 et al. 2000, p. 195
- ^ a b c d 小崎道雄 et al. 2000, p. 196
参考文献
[編集]- 小崎道雄、飯野久和、岡田早苗、関達治「ラオスの醸造酒 (ラオ・ハイlao-hai) と蒸留酒 (ラオ・ラオ, lao-lao)」『日本醸造協会誌』第95巻第3号、日本醸造協会、2000年、193-198頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.95.193。