コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ラリー・アンダーセン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラリー・アンダーセン
Larry Andersen
2010年8月17日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オレゴン州ポートランド
生年月日 (1953-05-06) 1953年5月6日(71歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1971年 MLBドラフト7巡目
初出場 1976年9月5日
最終出場 1994年7月31日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ラリー・ユージーン・アンダーセンLarry Eugene Andersen, 1953年5月6日 - )はアメリカ合衆国オレゴン州ポートランド出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

経歴

[編集]

現役時代

[編集]

1971年MLBドラフト7巡目(全体157位)でクリーブランド・インディアンスから指名され、プロ入り。

1975年9月5日のデトロイト・タイガース戦でメジャーデビュー[1]。その後、シアトル・マリナーズフィラデルフィア・フィリーズに在籍し、1981年からリリーフとしてメジャーに定着する。

1986年途中にヒューストン・アストロズへ移籍後は特に目覚ましい活躍を見せており、2年目の1987年には67試合に登板して自己最多の9勝、1989年1990年は両年とも50試合以上に登板で防御率1点台と安定した成績を残した。

1990年8月31日、トレードによってボストン・レッドソックスへ移籍した[2]。アンダーセンは移籍後15試合に登板して防御率1.23と好投した。
この時の交換相手が後にアストロズの顔となり、アメリカ野球殿堂入りも果たすボストン出身のレッドソックスファンだったジェフ・バグウェルだった。
トレードから数年後、移籍先でバグウェルはリーグを代表する強打者になった一方で、アンダーセンはこのシーズン終了後に退団し、バグウェルとポジション(三塁手・一塁手)が被っていたプロスペクトがモー・ボーンを除いて軒並み低調だったことから[3]、レッドソックスファンの間では「ベーブ・ルース放出以来の悲劇」とも言われた[4]

その後、サンディエゴ・パドレスを経て1993年に古巣のフィリーズへ復帰した。40歳となったこの年は64試合に登板して防御率2.92と好投し、チームのワールドシリーズ進出に貢献した[5]。翌1994年がメジャーでの最後のシーズンとなった。

1995年は投手コーチ兼任でフィリーズ傘下のAA級レディング・フィリーズでプレーし、5試合に登板した。

引退後

[編集]

1996年から2年間はフィリーズ傘下のAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レッドバロンズで投手コーチを務めた。1998年からはフィリーズ戦の解説者となった。

投球スタイル

[編集]

メジャー有数と評判のスライダーが武器である[5]

詳細情報

[編集]

年度別投手成績

[編集]




















































W
H
I
P
1975 CLE 3 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 23 5.2 4 0 2 0 0 4 2 0 3 3 4.76 1.06
1977 11 0 0 0 0 0 1 0 -- .000 62 14.1 10 1 9 3 0 8 1 0 7 5 3.14 1.33
1979 8 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 77 16.2 25 3 4 0 0 7 0 0 14 14 7.56 1.74
1981 SEA 41 0 0 0 0 3 3 5 -- .500 273 67.2 57 4 18 2 2 40 0 0 27 20 2.66 1.11
1982 40 1 0 0 0 0 0 1 -- ---- 354 79.2 100 16 23 1 4 32 2 0 56 53 5.99 1.54
1983 PHI 17 0 0 0 0 1 0 0 -- 1.000 106 26.1 19 0 9 1 0 14 1 1 7 7 2.39 1.06
1984 64 0 0 0 0 3 7 4 -- .300 376 90.2 85 5 25 6 0 54 2 1 32 24 2.38 1.21
1985 57 0 0 0 0 3 3 3 -- .500 318 73.0 78 5 26 4 3 50 1 1 41 35 4.32 1.43
1986 10 0 0 0 0 0 0 0 -- ---- 55 12.2 19 0 3 0 0 9 0 0 8 6 4.26 1.74
HOU 38 0 0 0 0 2 1 1 -- .667 268 64.2 64 2 23 10 1 33 1 0 22 20 2.78 1.35
'86計 48 0 0 0 0 2 1 1 -- .667 323 77.1 83 2 26 10 1 42 1 0 30 26 3.03 1.41
1987 67 0 0 0 0 9 5 5 -- .643 440 101.2 95 7 41 10 2 94 1 0 46 39 3.45 1.34
1988 53 0 0 0 0 2 4 5 -- .333 350 82.2 82 3 20 8 1 66 1 2 29 27 2.94 1.23
1989 60 0 0 0 0 4 4 3 -- .500 351 87.2 63 2 24 4 0 85 2 1 19 15 1.54 0.99
1990 50 0 0 0 0 5 2 6 -- .714 301 73.2 61 2 24 5 1 68 2 0 19 16 1.95 1.15
BOS 15 0 0 0 0 0 0 1 -- ---- 86 22.0 18 0 3 0 1 25 2 0 3 3 1.23 0.96
'90計 65 0 0 0 0 5 2 7 -- .714 387 95.2 79 2 27 5 2 93 4 0 22 19 1.79 1.11
1991 SD 38 0 0 0 0 3 4 13 -- .429 188 47.0 39 0 13 3 0 40 1 0 13 12 2.30 1.11
1992 34 0 0 0 0 1 1 2 -- .500 140 35.0 26 2 8 2 1 35 0 0 14 13 3.34 0.97
1993 PHI 64 0 0 0 0 3 2 0 -- .600 256 61.2 54 4 21 2 1 67 2 1 22 20 2.92 1.22
1994 29 0 0 0 0 1 2 0 -- .333 147 32.2 33 2 15 3 0 27 0 0 20 16 4.41 1.47
MLB:17年 699 1 0 0 0 40 39 49 -- .506 4171 995.1 932 58 311 64 17 758 21 7 402 348 3.15 1.25
  • 「-」は記録なし

年度別守備成績

[編集]


投手(P)












1975 CLE 3 1 1 0 0 1.000
1977 11 3 6 2 1 .818
1979 8 0 4 0 1 1.000
1981 SEA 41 5 9 0 1 1.000
1982 40 8 14 0 2 1.000
1983 PHI 17 2 6 0 0 1.000
1984 64 5 16 4 1 .840
1985 57 5 21 2 2 .929
1986 10 2 2 1 1 .800
HOU 38 8 9 1 2 .944
'86計 48 10 11 2 3 .913
1987 67 12 10 3 0 .880
1988 53 9 9 2 1 .900
1989 60 10 13 4 0 .852
1990 50 11 12 1 1 .958
BOS 15 2 0 1 0 .667
'90計 65 13 12 2 1 .926
1991 SD 38 5 7 1 0 .923
1992 34 4 5 1 0 .900
1993 PHI 64 3 4 1 1 .875
1994 29 2 3 1 0 .833
MLB 699 97 151 25 14 .908

背番号

[編集]
  • 42(1975年、1977年、1979年)
  • 39(1981年 - 1982年)
  • 47(1983年 - 1990年途中、1993年 - 1994年)
  • 40(1990年途中 - 同年途中)
  • 48(1990年途中 - 同年終了)
  • 27(1991年 - 1992年)

脚注

[編集]
  1. ^ Detroit Tigers at Cleveland Indians Box Score, September 5, 1975” (英語). Baseball-Reference.com. 2018年10月16日閲覧。
  2. ^ 梅田香子「スーパースター列伝54 ジェフ・バグウェル[アストロズ]」『月刊メジャー・リーグ』2007年4月号、ベースボール・マガジン社、2007年、雑誌 08625-4、47頁。
  3. ^ 「三塁手にウェイド・ボッグスがおり、後継者としてスコット・クーパーやティム・ネアリングがいた。更に一塁手でもボーンがプロスペクトとして控えていたため、余剰戦力の整備の一環で行なわれたトレードだった」と当時のGMは語っている
  4. ^ “[http://www.espn.com/page2/s/readers/worstdeals.html The List: Readers Pick Most Lopsided Trades]”. ESPN. 2018年10月16日閲覧。
  5. ^ a b 出野哲也『改訂新版 メジャー・リーグ人名事典』言視舎、2013年、25頁頁。ISBN 978-4-905369-67-7 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]