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ラリー・ドイチュラント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ラリー・ドイチュラント[1](Rallye Deutschland)はドイツで開催される世界ラリー選手権 (WRC) の一戦。「ラリー・ドイツ」または「ラリー・ジャーマニー」とも呼ばれる。またメディアでは「ラリー・ドイチラント」の表記もよく見られる。

特徴

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第1回はドイツラリー選手権として1982年に初開催。2002年からはWRCの一戦となる。

フランスルクセンブルクと国境を接するドイツ西南部を舞台に開催される。2016年までは古都トリーアを中心に開催され、スタート/フィニッシュおよびスーパーSSは世界遺産ポルタ・ニグラ周辺で行なわれた。2017年はトリーアから60km離れたボスタールゼー(ボスタール湖)にサービスパークが移動した[2]

ヒンケルシュタイネ

路面はターマックだが、元々3つのラリーを統合して生まれたイベントであるため、エリアよって舗装の特性が全く異なるという難しさがある[3]ドイツワインの産地として有名なモーゼル河畔では急勾配の葡萄畑をぬう細い農道を疾走し、サイドブレーキを使って曲がるヘアピンコーナーも多い。

特に危険な箇所としてバウムホルダー軍事演習地内の「パンツァープラッテ」は荒れたコンクリート路面で滑りやすく、戦車の脱輪防止用として路肩に埋め込まれた竜の歯(ヒンケルシュタイネ(: Hinkelsteine))に触れると大ダメージを受けるコースである[4]2004年にはペター・ソルベルグがヒットし、横転してコ・ドライバーのフィル・ミルズ側のピラーが全て曲がる程のクラッシュをし、車を大破させた。

森林や野原を巡るフラットな高速ステージでは、所々に干し草の俵を置いたシケインが設置されている[5]

イベント期間中は天候が不安定で、雨が降るとより難易度が上がる。そのためただプッシュするだけでなく、冷静に路面を読んだドライビングと技術が要求される。

歴代勝者

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WRC昇格以降。セバスチャン・ローブは2002年にここでWRC初優勝を挙げて以来最も得意にしてきた。

優勝者 車輌
ドライバー コ・ドライバー
2002年 フランスの旗 セバスチャン・ローブ モナコの旗 ダニエル・エレナ シトロエン・クサラWRC
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年 シトロエン・C4WRC
2008年
2009年 WRCのローテーション制により休止
2010年 フランスの旗 セバスチャン・ローブ モナコの旗 ダニエル・エレナ シトロエン・C4 WRC
2011年 フランスの旗 セバスチャン・オジェ フランスの旗 ジュリアン・イングラシア シトロエン・DS3 WRC
2012年 フランスの旗 セバスチャン・ローブ モナコの旗 ダニエル・エレナ
2013年 スペインの旗 ダニ・ソルド スペインの旗 カルロス・デル・バリオ
2014年 ベルギーの旗 ティエリー・ヌービル ベルギーの旗 ニコラ・ジルソウル ヒュンダイ・i20 WRC
2015年 フランスの旗 セバスチャン・オジェ フランスの旗 ジュリアン・イングラシア フォルクスワーゲン・ポロ R WRC
2016年
2017年 エストニアの旗 オィット・タナック エストニアの旗 マルティン・ヤルベオヤ フォード・フィエスタWRC
2018年 トヨタ・ヤリスWRC
2019年
2020年 開催中止

脚注

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  1. ^ 【古賀敬介のWRT ドイツ編02】ロケーションは最高!”. 2013年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年11月30日閲覧。 オートスポーツweb.
  2. ^ "サービスはトリアーからボスタールゼーに変更". J SPORTS.(2017年3月25日)
  3. ^ SX4 WRC、再びターマックラリーに挑戦 - SUZUKI WRC CHALLENGE(2017年8月16日閲覧)
  4. ^ WRCの “最恐” ステージ 6選”. Red Bull (2017年5月6日). 2024年6月18日閲覧。
  5. ^ 【アンドレアス・ミケルセンのWRC奮闘記】最高の結果になったドイツ - Rallyplus.net(2015年8月29日)

外部リンク

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