コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ランドスケイプ (バンド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Landscape
出身地 イギリスの旗 イギリス ロンドン
ジャンル
活動期間 1975年 – 1983年
レーベル
  • Event Horizon
  • RCA
公式サイト landscape.band
旧メンバー

ランドスケイプ (Landscape) は、イングランドシンセポップ・バンドで、1981年のヒット曲「アインシュタイン・ア・ゴーゴー (Einstein a Go-Go)」と「ノーマン・ベイツ (Norman Bates)」によって最もよく知られている。1975年ロンドンで結成された[2]。このバンドは、1970年代半ばから後半にかけて、定期的にツアーをおこない、ロックパンクジャズを演奏した。このバンドは、2枚のインストゥルメンタルEP盤を、自前のレーベルであるイベント・ホライズン (Event Horizon) で制作して発表していた。彼らは、1970年代の遅い時期から1980年代初めにかけて、コンピュータ・プログラムによる音楽や電子ドラムの実験を始めており、登場しつつあったシンセポップのジャンルでレコードを作っていた。

結成

[編集]

ランドスケイプは、リチャード・ジェームズ・バージェス英語版(ドラムス、コンピュータ・プログラミング、シンセサイザー、ボーカル)、クリストファー・ヒートン (Christopher Heaton)(キーボード・シンセサイザー、ピアノ、ボーカル)、アンディ・パスク英語版(フレッテッドベース、フレットレスベース、ベース・シンセサイザー、ボーカル)、ピーター・トムス(トロンボーン、エレクトリック・トロンボーン、ボーカル)、ジョン・L・ウォルターズ英語版リリコン、ソプラノ・サックス、アルト・フルート、コンピュータ・プログラミング、シンセサイザー、ボーカル)によって結成された[2]。バンド結成に続いて、ライブ演奏やツアー、インディーズ・レーベルのイベント・ホライズンの立ち上げが行われ、このレーベルから2枚のEP盤がリリースされた[2]。その後、RCAレコードとの契約を経て、デビュー作となるスタジオ・アルバムランドスケイプ (Landscape)』が1979年にリリースされた[2]。これに続いた、1981年に次のスタジオ・アルバム『火星のティー・ルームより... (From the Tea-rooms of Mars ....)』には、全英シングルチャートの5位に入るヒットとなった「アインシュタイン・ア・ゴーゴー」と「ノーマン・ベイツ」が収録された[2]。彼らの3枚目のスタジオ・アルバムは1982年の『マンハッタン・ブギ・ウギ (Manhattan Boogie-Woogie)』[2]。このアルバムのリリース後、ヒートンとトムスはバンドを脱退した[3]

ランドスケイプ III

[編集]

ランドスケイプにとって、3枚目にして最後のスタジオ・アルバムとなった『マンハッタン・ブギ・ウギ』のリリース後、バンドは、バージェス、パスク、ウォルターズのトリオ英語版編成となった[2]。バンド名は、ランドスケイプ III (Landscape III) と改められ、メンバーたちはシングル盤「So Good, So Pure, So Kind」と「You Know How to Hurt Me」をリリースした[4]。このトリオは、1984年に解散し、メンバーたちはその後別々のキャリアを歩むことになった[2]

後年のキャリア

[編集]

バージェス[5]、ヒートン、ウォルターズ[6]は、それぞれ音楽プロデュースの仕事に進んだ。ウォルターズは、1992年にローレンス・アストン (Laurence Aston) とともに、CDジャーナル『Unknown Public』の共同創刊者となり[7]、執筆者、編集者として幅広く活動した。彼は1999年以降には『Eye』の編集者となり、2008年からは、共同所有者となった[8]。パスクは、スタジオ・ミュージシャンとして働き、ITVの長寿番組『The Bill』の主題歌を共作した[9]。トムスは後に、トーマス・ドルビーの2枚目のスタジオ・アルバム『地平球 (The Flat Earth)』(1984年)に参加し、この年のドルビーのツアーにも参加してトロンボーンを演奏した。彼はまた、音楽家ユニオン英語版のイギリス本部のスタッフも務めた[10]

ディスコグラフィ

[編集]

スタジオ・アルバム

[編集]
アルバム UK レーベル
1979 ランドスケイプ / Landscape RCA
1981 火星のティー・ルームより... / From the Tea-rooms of Mars .... 13 RCA
1982 マンハッタン・ブギ・ウギ / Manhattan Boogie-Woogie RCA

[11]

シングル

[編集]
シングル UK
1979 "Japan"
1979 "Sonja Henie"
1980 "European Man"
1981 "Einstein a Go-Go" 5
1981 "Norman Bates" 40
1981 "European Man" (reissue) 76
1982 "Eastern Girls"
1982 "It's Not My Real Name"
1983 "So Good, So Pure, So Kind" as 'Landscape III' 96
1983 "You Know How to Hurt Me" as 'Landscape III'

[11]

EP盤

[編集]
  • "U2XME1X2MUCH" / "Don't Gimme No Rebop" / "Sixteen" (1977) 33⅓ rpm 7" *
  • "Workers Playtime" / "Nearly Normal" / "Too Many Questions (Don't Ask Me Why)" (1978) 33⅓ rpm 7"

* "U2XME1X2MUCH" は、 "You two-timed me one time too much" の略記。

いずれのEP盤も、ランドスケイプ自身のレーベルであるイベント・ホライゾンから発売された。

カセット・アルバム

[編集]
  • 1975: Thursday the 12th, Jaguar JS5

「ジョン・ウォルターズ・ランドスケイプ (John Walters’ Landscape)」名義によるこのアルバムは、ゴードン・ベックのカセット専門レーベルであるジャガー (Jaguar) からリリースされた[12]

ラジオ・セッション・トラック

[編集]
  • "Kaptin Whorlix"
  • "Gotham City"
  • "Lost in the Small Ads"
  • "Workers' Playtime"

1978年4月のジョン・ピールのラジオ番組『Peel Session』のために録音されたもの[13]

脚注

[編集]
  1. ^ Harris, Alan (22 October 2014). “Rise and fall of band that was King in the Eighties”. Coventry Telegraph. 2024年7月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h Colin Larkin, ed (1992). The Guinness Encyclopedia of Popular Music (First ed.). Guinness Publishing. p. 1426. ISBN 0-85112-939-0 
  3. ^ Huey, Steve. “Landscape”. AllMusic. 9 December 2015閲覧。
  4. ^ Landscape”. Discogs.com. 9 December 2015閲覧。
  5. ^ Richard James Burgess Discography”. Discogs.com. 8 October 2011閲覧。
  6. ^ John L. Walters”. Discogs.com. 25 September 2021閲覧。
  7. ^ {{dead link|date=September 2021}}”. unknownpublic.com. 14 January 2022閲覧。
  8. ^ Heller, Steven (18 July 2006). “Eye in Focus: An interview with John Walters”. 9 December 2015閲覧。
  9. ^ Andy Pask on Session Work: Tips and Advice” (6 December 2012). 14 March 2013時点の[1]csupportedhere.com/andy-pask-on-session-work-tips-and-advice/#sthash.Aik7cEXD.dpuf オリジナル]よりアーカイブ。9 December 2015閲覧。
  10. ^ The Musician” (Spring 2015). 13 September 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。9 December 2015閲覧。
  11. ^ a b Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. p. 312. ISBN 1-904994-10-5 
  12. ^ Carr, Ian; Fairweather, Digby; Priestley, Brian; Carr, Ian Jazz (25 September 2004). The rough guide to jazz. New York ; London : Rough Guides. ISBN 9781843532569. http://archive.org/details/roughguidetojazz00carr 25 September 2021閲覧。 
  13. ^ BBC John Peel Sessions – Landscape. Retrieved 19 August 2006.

外部リンク

[編集]