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リュウキュウツバメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リュウキュウツバメ
リュウキュウツバメ
リュウキュウツバメ Hirundo tahitica
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
亜目 : スズメ亜目 Oscines
: ツバメ科 Hirundinidae
亜科 : ツバメ亜科 Hirundininae
: ツバメ属 Hirundo
: リュウキュウツバメ H. tahitica
学名
Hirundo tahitica Gmelin, 1789
和名
リュウキュウツバメ
英名
Pacific swallow

リュウキュウツバメ(琉球燕、Hirundo tahitica)は、スズメ目ツバメ科ツバメ属に分類される鳥類

分布

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インド南部、インドネシアオーストラリアカンボジアソロモン諸島中華人民共和国台湾)、トンガ日本バヌアツパプアニューギニアフィジーフィリピンブルネイベトナムマレーシアミャンマー

日本では奄美大島以南に周年生息(留鳥)するが、分布は局地的で生息しない島もある[1]屋久島での観察記録がある[2]ほか、種子島トカラ列島中之島では繁殖記録がある[1]

形態

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全長13-14cm。尾羽は短い。上面は光沢のある黒、下面は淡褐色や灰褐色の羽毛で覆われる。額、喉から上胸はオレンジ色の羽毛で覆われる。尾羽基部の下面(下尾筒)には黒褐色の鱗状斑が入る。尾羽下面には白い斑紋が入る。下雨覆は暗灰色。

嘴の色彩は黒い。

幼鳥は全身の色彩が褐色みを帯び、額や喉の色味が淡い。

分類

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11亜種に分かれるとされる。

  • Hirundo tahitica tahitica Gmelin, 1789 - など

生態

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海岸河川、農耕地などに生息する。留鳥とされているが、冬季に個体数が増減する地域があるため、一部は小規模な渡りをしていると考えられる[1]

食性は動物食で、主にユスリカなどの飛翔昆虫を飛びながら捕食して食べる。

繁殖形態は卵生。集団繁殖地(コロニー)を形成する事もある。断崖や洞窟、民家の軒下、橋桁などに土と枯れ草を固めた皿状の巣を作り、日本では1回に4-5個の卵を産む。

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c 大西敏一 「ツバメ・モノグラフ」『BIRDER』26巻5号、文一総合出版、2012年、13頁
  2. ^ 濵田知宏・阿部司 「屋久島におけるリュウキュウツバメHirundo tahiticaの観察記録」 『日本鳥学会誌』 56巻1号、2007年、63-64頁

参考文献

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  • 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社2008年、233頁。
  • 五百沢日丸 『日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版』、文一総合出版2004年、134頁。
  • 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科8 鳥III』、平凡社1986年、32、35、152頁。
  • 高野伸二編 『山渓カラー名鑑 日本の野鳥 特装版』、山と渓谷社、1985年、386頁。
  • 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会2007年、218-219頁。
  • 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社1984年、46、230頁。
  • 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、410頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館2002年、83頁。
  • 柴田佳秀 著、樋口広芳 編『街・野山・水辺で見かける野鳥図鑑』日本文芸社、2019年5月、41頁。ISBN 978-4537216851 

外部リンク

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