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リュック・ベッソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リュック・ベッソン
Luc Besson
Luc Besson
生年月日 (1959-03-18) 1959年3月18日(65歳)
出生地 パリ
国籍 フランスの旗 フランス
職業 映画監督
脚本家
映画プロデューサー
活動期間 1981年 - 現在
配偶者 アンヌ・パリロー(1986 - 1991)
マイウェン(1993 - 1997)
ミラ・ジョヴォヴィッチ(1997 - 1999)
ヴィルジニー・シラ(2004 - )
主な作品
監督
グラン・ブルー
ニキータ
レオン
フィフス・エレメント
ジャンヌ・ダルク
LUCY/ルーシー
製作
ニル・バイ・マウス
TAXi』シリーズ
WASABI
キス・オブ・ザ・ドラゴン
トランスポーター』シリーズ
アルティメット
ヒットマン
96時間』シリーズ
コロンビアーナ
受賞
英国アカデミー賞
英国作品賞
1998年『ニル・バイ・マウス
セザール賞
監督賞
1998年『フィフス・エレメント
その他の賞
備考
第53回カンヌ国際映画祭 審査委員長(2000年)
第15回東京国際映画祭 審査委員長(2002年)
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リュック・ポール・モーリス・ベッソン(仏:Luc Paul Maurice Besson1959年3月18日 - )は、フランス映画監督脚本家映画プロデューサーである。映画製作会社ヨーロッパ・コープ(EuropaCorp)社長。代表作は『レオン』である。

ベッソンは同年代にデビューしたジャン=ジャック・ベネックスレオス・カラックスとともに「恐るべき子供たち」(ジャン・コクトー同名小説と映画からの命名)「BBC」[1]と呼ばれ、ヌーヴェル・ヴァーグ以後のフランス映画界に「新しい波」をもたらした。日本でも「ニュー・フレンチ・アクション・シネマ」として紹介され、カルト的な人気を誇っている。

人物

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幼少期から異彩を放ち、特に思春期には類いまれな独創性を発揮して周囲を驚かせた[要出典]。暇つぶしに書き始めた小説は後に『フィフス・エレメント』の作品世界として活かされている[2]

両親はともにスキューバダイビングのインストラクターであり、ベッソン自身もダイバーとして過ごしたが、17歳のときに潜水事故に遭いスキューバダイビングができなくなった[3]。18歳のとき故郷のパリに戻り[3]、そこで映画の雑用的な仕事をこなして映画製作のノウハウを学んだ。その後3年間アメリカへ移住、さらにフランスに戻って自身の映画製作会社を興した。後に会社はLes Films de Dauphins(イルカ映画社)と改名し、現在に至っている[3]

1980年代に作曲家のエリック・セラに出会い、自身初のショートフィルムである L'Avant dernier の構成を依頼[4]。それ以後ベッソンとセラはバンド仲間として、そして最も重要な創作上のパートナーとして数々の作品を共に手がけることになる。

ニキータ』の主演女優アンヌ・パリローと結婚していたが、作品完成後には離婚していた。1993年1月2日に女優マイウェン・ル・ベスコと結婚し、1女をもうけたが離婚。1997年11月14日、女優のミラ・ジョヴォヴィッチと結婚したが、後に離婚[5]2004年8月18日に映画プロデューサーのヴィルジニー・シラとの結婚しており、現在3人の子がある。

1999年の『ジャンヌ・ダルク』以降はプロデュース業や脚本執筆を中心に活動。しかしショートフィルムに関しては演出を手がけることもあり、日本車の宣伝用フィルムや2012年夏季オリンピック候補地であったパリのプレゼンテーション用のビデオも製作している。

2001年1月にヨーロッパ・コープを立ち上げた。また、同年9月にアスミック・エースエンタテインメント角川書店住友商事、シネマゲートと共同出資して日本法人ヨーロッパ・コープ ジャパンを設立した。

監督業についてはかねてから10作品程度で引退することを公言しており、2006年9月には『アーサーとミニモイの不思議な国』三部作をもって監督業を引退することを発表。同作の日本公開に伴うPR活動で2007年6月に来日した際も引退を宣言した[6][7]。しかし、2010年公開の『アデル/ファラオと復活の秘薬』では再び監督を務め、プロモーション中のインタビューにて引退宣言を撤回した。

作風は『レオン』『ニキータ』のようなハードボイルド・アクションから『フィフス・エレメント』のような明朗快活な冒険活劇、『ジャンヌ・ダルク』のような独自の解釈による歴史巨編まで幅広いが、他国ではB級アクションとして宣伝された製作脚本作品『WASABI』『キス・オブ・ザ・ドラゴン』が、日本では『レオン』のようなハードな作品であるかのような宣伝がなされたこともあった。なお、『レオン』『ニキータ』のような暴力的な作風は当時フランスで起こったバブル経済へのアンチテーゼとして描かれたもので、2008年以降の世界的な不況下においては、誰にでも気軽に楽しめる愉快な作品を目指している[8]

女性を主人公にしたり、女性を物語の軸にすることが多く、彼自身女性について「特徴の違うお互いに必要な相手として認め合うべき」と語っている。

主な作品

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監督作品

[編集]
題名 備考
1981 最後から2番目の男
L'avant dernier
短編
1983 最後の戦い
Le Dernier combat
1984 サブウェイ
Subway
1988 グラン・ブルー
Le Grand bleu
1990 ニキータ
Nikita
1991 アトランティス
Atlantis
1994 レオン
Leon
1997 フィフス・エレメント
The Fifth Element
1999 ジャンヌ・ダルク
The Messenger: The Story of Joan of Arc
2005 アンジェラ
Angel-A
2006 アーサーとミニモイの不思議な国
Arthur et les Minimoys
2009 アーサーと魔王マルタザールの逆襲
Arthur et la vengeance de Maltazard
2010 アデル/ファラオと復活の秘薬
Les aventures extraordinaires d'Adèle Blanc-Sec
アーサーとふたつの世界の決戦
Arthur et la guerre des deux mondes
日本未公開
2011 The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛
The Lady
2013 マラヴィータ
The Family / Malavita
2014 LUCY/ルーシー
Lucy
2017 ヴァレリアン 千の惑星の救世主
Valerian and the City of a Thousand Planets
2019 ANNA/アナ
Anna
2023 DOGMAN ドッグマン
Dogman
TBA
Dracula - A Love Tale

製作および脚本作品

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題名 備考
1986 神風
Kamikaze
1997 TAXi
Taxi
1999 ダンサー
The Dancer
2000 TAXi2
Taxi 2
2001 WASABI
Wasabi
YAMAKASI
Yamakasi
キス・オブ・ザ・ドラゴン
Kiss of the Dragon
2002 トランスポーター
The Transporter
2003 TAXi3
Taxi 3
花咲ける騎士道
Fanfan la tulipe
ミシェル・ヴァイヨン
Michel Vaillant
2004 クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち
Les Rivières pourpres II - Les anges de l'apocalypse
アルティメット
Banlieue 13
2005 リボルバー
Revolver
ダニー・ザ・ドッグ
Danny the Dog
トランスポーター2
Transporter 2
2006 バンディダス
Bandidas
日本未公開
2007 TAXi4
Taxi 4
2008 トランスポーター3 アンリミテッド
Transporter 3
2008 96時間
Taken
2009 アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ
Banlieue 13 - Ultimatum
2011 コロンビアーナ
Colombiana
2012 96時間/リベンジ
Taken 2
ロックアウト
Lockout
ブラインドマン その調律は暗殺の調べ
A L'aveugle
2013 (ほとんど)チャーミングな王子
Un prince (presque) charmant
2014 ラストミッション
3 Days to Kill
フルスロットル
Brick Mansions
2015 96時間/レクイエム
Taken 3
トランスポーター イグニション
The Transporter Refueled
2016 ウォリアー・ゲート 時空を超えた騎士
The Warriors Gate
2017 ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!
Renegades
2018 TAXi ダイヤモンド・ミッション
Taxi 5

製作・製作総指揮のみの作品

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題名 備考
1991 つめたく冷えた月
Lune froide
1993 シルガ
L' Enfant Lion
1995 ボクサー/最後の挑戦
Les Truffes
1997 ニル・バイ・マウス
Nil by Mouth
2000 EXIT イグジットフランス語版
Exit
2002 ラ・タービュランス
La Turbulence Des Fluides
2004 TAXI NY
Taxi
2005 アイ・アム・キューブリック!
Colour Me Kubrick: A True...Ish Story
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
The Three Burials of Melquiades Estrada
2006 私の婚活恋愛術
Love and Other Disasters
唇を閉ざせ
Ne Le Dis A Personne
2007 ヒットマン
Hitman
秘密 THE SECRET
The Secret
2009 ニューヨーク、狼たちの野望
Staten Island
HOME 空から見た地球
HOME
フィリップ、きみを愛してる!
I Love You Philip Morris
2010 バレッツ
L'immortel
2011 ハイドアウト
La Planque
モンスター・イン・パリ 響け!僕らの歌声
Un Monstre A Paris
2013 インターセクション
Intersection
2014 ミッション・ワイルド
The Homesman
2018 潜水艦クルスクの生存者たち
Kursk

その他の作品

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題名 備考
1993 アサシン
The Assassin
原作
2010 パリより愛をこめて
From Paris with Love
原案

テレビドラマ

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題名 備考
1997-2001 ニキータ
La Femme Nikita
企画・原案
2012-2014 トランスポーター ザ・シリーズ
Transporter: The Series
キャラクター創造
2012-2015 リュック・ベッソン ノーリミット
No Limit
企画・製作総指揮
2014 TAXI ブルックリン
Taxi Brooklyn
原案
2017-2018 96時間 ザ・シリーズ
Taken
製作総指揮・オリジナル原案

ミュージックビデオ

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アーティスト名 題名
1983 イザベル・アジャーニ Pull Marine
1988 セルジュ・ゲンズブール Mon Légionnaire
1993 ミレーヌ・ファルメール Que mon coeur lâche
2003 マドンナ Love Profusion

CM

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会社名 品名 備考
2003 マツダ アテンザ インターネットでショートフィルムの同時公開

脚注

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  1. ^ BBCの三人ともバンド・デシネの影響が見られる(中条省平『フランス映画史の誘惑』集英社新書 2003年pp.223-236)。
  2. ^ EuroScreenwriters - Interviews with European Film Directors - Luc Besson
  3. ^ a b c Biography for Luc Besson”. IMDb. 2005年3月5日閲覧。
  4. ^ Biography for Éric Serra”. IMDb. 2005年3月5日閲覧。
  5. ^ “Milla's Tale”. Harpers & Queen. (January 2003). http://www.millaj.com/art/harpersqueen0103.shtml 2021年10月6日閲覧。. 
  6. ^ 妥協なき20年…引退決断 映画監督 リュック・ベッソン - フジサンケイ ビジネスアイ 2007年7月9日
  7. ^ 次回作は日本人キャスト出演!?映画『アーサーとミニモイの不思議な国』リュック・ベッソン来日会見 - CINEMA TOPICS ONLINE 2007年6月18日
  8. ^ リュック・ベッソン R25インタビュー

外部リンク

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