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リン30

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リン30
概要
名称、記号 リン30,30P
中性子 15
陽子 15
核種情報
天然存在比 0
半減期 2.498 ± 0.004 分
親核種 30S (β+)
31Cl (β+,p)
崩壊生成物 30Si
同位体質量 29.9783138(3) u
スピン角運動量 1+
余剰エネルギー −20200.6± 0.3 keV
結合エネルギー 8353.496 keV
β+ 3.210152 MeV

リン30 (Phosphorus-30・30P) とは、リンの同位体の1つ。

歴史

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30Pは、世界で初めて人工的に得られた放射性同位体である。1934年フレデリック・ジョリオ=キュリーイレーヌ・ジョリオ=キュリー夫妻が、天然に存在するアルミニウムの同位体である27Alアルファ線を照射することで合成した。アルファ粒子が衝突した27Alは、余計となる中性子1個を放出して30Pとなる。ジョリオ=キュリー夫妻はこの30P合成の成果から、翌年のノーベル化学賞(受賞理由:人工放射性元素の発見)を受賞した[1]

崩壊

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30Pは約2分30秒の半減期を持ち、リンの放射性同位体としては3番目に長い半減期を持つ。30Pはその100%が陽電子放出によって安定同位体である30Si崩壊する[2]

30Pの親核種には30S31Clが知られているが、両者自身および親核種ともに30Pよりもさらに半減期が短く、天然には存在しない人工放射性同位体である。30Sは半減期1.178秒を持って100%が陽電子放出によって、31Clは半減期0.15秒を持ってその0.7%が陽電子放出と陽子放出が同時に発生して30Pとなる。なお、31Clの残り99.3%は単なる陽電子放出によってリンの安定同位体である31Pになる[2][3]

出典

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関連項目

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軽量
29P
リン30は
リン同位体である
重量
31P
30S (β+)
31Cl+,p)

崩壊生成物
リン30
崩壊系列
30Si+)
崩壊