ルクレティア (パルミジャニーノ)
イタリア語: Lucrezia 英語: Lucretia | |
作者 | パルミジャニーノ |
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製作年 | 1540年 |
種類 | 板上に油彩 |
寸法 | 68 cm × 52 cm (27 in × 20 in) |
所蔵 | カポディモンテ美術館、ナポリ |
『ルクレティア』(伊: Lucrezia)は、パルミジャニーノによるルクレティアを描いた1540年の油彩画である。元来、ファルネーゼ家のコレクションにあったが、現在はナポリのカポディモンテ美術館に所蔵されている。
歴史
[編集]作品は通常、パルミジャニーノの最後の作品としてジョルジョ・ヴァザーリの『画家・彫刻家・建築家列伝』で言及されている、「ローマのルクレツィアのカンヴァス画、ほとんど神聖な作であり、画家の手になる最高傑作の一つ」と同一視されている。「作品は盗まれてしまって、どこにあるのか誰もわからない」とも、ヴァザーリは付け加えている。
遅い時期の制作年度は、『賢人と愚かな処女たち』(パルマのマドンナ・デッラ・ステッカータ蔵)との類似性によって確認されている。ダブリンのドブリン・コレクション、ハンガリー、ウフィツィ美術館にある作品のほか、1986年に絵画市場に登場した作品など、初期または同時代の複製が何点か存在している[1]。
ルクレティアの絵画は、16世紀末にラヌッチョ1世・ファルネーゼ王子のコレクションに記録されているが、バリによる1670年の公爵宮殿の描写では、「謁見の間」と「恋人たちの間 (Camera degli Amoretti)」にあった二点のパルミジャニーノによるルクレティアの絵画が言及されている。そのうちの一点は現在失われているが、1572年にダ・エルバによって記録されているように、おそらくジョヴァンニ・アントニオ・ヴェッザーニのために描かれた等身大の作品であった。その作品の構図は、「FV / FRAN. PAR / INVENTOR」と記されたエネア・ヴィーコによる版画、そしてパルミジャニーノに帰属されている、異なっている箇所のある素描に残っている[2]。
過去に損傷を受けたナポリにある当作品は、ボドマーによって、ペッレグリーノ・ティバルディ(1939)に帰属され、フリッツォーニ(1884)、リッチ(1894)、テスティ(1908)、デ・リナルディス(1911)、フリードバーグ(1950)、 ファジョーロ・デッラルコ(1970)、およびマイルドスタイン(1978)によって、ジロラモ・マッツォーラ・ベドーリに帰属された。 アルトゥ―ロ・クインタヴァッレ(1948)、カルロ・ブリガンティ(1945)、フェルディナンド・ボローニャ(1946)、ロベルト・ロンギ(1958)、ラ・ギディッリア・クインタヴァッレ(1971)、レオーネ・デ・カストリス(1994)は、パルミジャニーノの真筆として支持している。最終的な修復後ディ・ジャンパオロ(1997年)も賛同した。
脚注
[編集]- ^ Sotheby's, 10.10.1896 n. 25
- ^ National Gallery of Art, b-25, 839