ルリトウワタ
ルリトウワタ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ルリトウワタ(ブルースター)の花
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Oxypetalum coeruleum (D.Don ex Sweet) Decne.[5] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ルリトウワタ(瑠璃唐綿) ブルースター[4] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
southern star tweedia |
ルリトウワタ(瑠璃唐綿、Oxypetalum coeruleum)は、キョウチクトウ科ガガイモ亜科ルリトウワタ属の1種の、蔓性多年草ないし亜低木である[7]。
ブルースター (blue star)、オキシペタラム (Oxypetalum)、ツイーディア (Tweedia) とも呼ばれるが、いずれも本種に固有の名ではない。
属については諸説あったが、分子系統により、ルリトウワタ属 Oxypetalum に確定した[1][2][8]。
名称
[編集]花の色と形からブルースター (blue star) とも呼ばれる[4]。ただし、英語圏ではブルースターと呼ぶことは稀で、ブルースターと言えば同科の(ただし科の中では特に近縁ではない[3])チョウジソウ属 (Amsonia) のことが普通である。なお、高知県特産で知られるブルースターは本種ルリトウワタである。
属 Oxypetalum からオキシペタラム(オキシペタルム)とも呼ばれる。Oxypetalum は「鋭い花弁」を意味する[7][4]。
現在は属さないが、旧属 Tweedia からツイーディア(トゥイーディア、トウィーディア)とも呼ばれる。Tweedia はジェームズ・ツイーディー (James Tweedie) への献名である。彼はエディンバラ王立植物園の園丁で、南アフリカに移りアフリカ各地で植物標本(本種あるいは Tweedia ではない)を採集した[7]。
種小名 coerulem は、英語の cerulean にあたり、空色という意味である。
和名に含まれるトウワタ(唐綿)とは、同亜科トウワタ属 Asclepias の1種である。
分類
[編集]ルリトウワタ属 Oxypetalum に分類する説が主流で、分子系統でも確かめられた[1][8](ただし、この説をとらない場合は、Oxypetalum をルリトウワタ属とは呼べない)。
分子系統による系統樹は以下のとおり[1][8][9](関係しない部分は一部省略、ここで主に言及する種や属は太字)。ルリトウワタ属内の系統関係は若干不確実であるが、ルリトウワタがその中に位置するのは確かである。
ルリトウワタ亜連 |
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ルリトウワタを既存の別属ツイーディア属 Tweedia に移す説もあったが、分子系統からは否定された。この属(少なくとも模式種 T. brunonis )は、ルリトウワタや他のルリトウワタ属の種とは遠縁で、むしろ Philibertia やチョウトリカズラ属 Araujia に近縁である[1][8]。
ルリトウワタを O. coccineum と共に新属 Amblyopetalum に分離する(模式種は A. coccineum )説もあった (Malme 1927)[6]。しかしこれら2種はいずれもルリトウワタ属系統内部に位置する(ただし O. coccineum の詳細な系統位置は不確実)[1][8]。
特徴
[編集]ブラジル南部・ウルグアイ原産[6]。オーストラリアクイーンズランド州とニュージーランドに帰化[6]。
長三角形の葉は対生し、葉は緑灰色で、毛に覆われる[4]。開花時季は夏から秋。葉腋から生えた花梗が5本ほどに分枝した先に咲く。花径は2-3 cm[4]。花色は明るい青だが、つぼみの時と花が終わる頃にはピンク色を帯びてくる[4]。本来は星型の青い五弁花だが、色や花弁数が異なる栽培品種もある。果実は大型の蒴果で、種子には白い冠毛がある[4]。茎の切り口からは白い汁が出る[4]。ハーディネスゾーン9-11[10]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h Rapini et al. 2005
- ^ a b c d Rapini 2012
- ^ a b c Jan Thomas Johansson (2013年). “GENTIANALES Lindley Main Tree, Synapomorphies”. The Phylogeny of Angiosperms. 2017年1月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 工藤 1992, pp. 120–121
- ^ a b c The Plant List
- ^ a b c d Catalogue of Life: 2014 Annual Checklist
- ^ a b c Mandy Darrington (2005年8月25日). “Tweedia: The Little Blue Star”. News Releases. Iowa State University Extension and Outreach. 2017年1月22日閲覧。
- ^ a b c d e Farinaccio 2007
- ^ (Farinaccio 2007) Figura 13 より、(Rapini et al. 2005) でも解析されている種を抜粋。樹形はFarinacioによるが、Rapiniと矛盾はない。Tweedia と O. coccineum はFigura 13 にないが他の解析などから追加。ただし O. coccineum の位置は一定しない。
- ^ Botanica 1999, p. 905
参考文献
[編集]- Rapini, Alessandro; Goyder, David J.; Chase, Mark W. (2005). “Phylogenetics of the New World Subtribes of Asclepiadeae (Apocynaceae: Asclepiadoideae): Metastelmatinae, Oxypetalinae, and Gonolobinae Sigrid Liede-Schumann” (PDF). Systematic Botany 30 (1): 184-195. doi:10.1600/0363644053661832 .
- Rapini, Alessandro (2012). “Taxonomy "under construction": advances in the systematics of Apocynaceae, with emphasis on the Brazilian Asclepiadoideae”. Rodriguesia 63 (1). doi:10.1590/S2175-78602012000100007 .
- Farinaccio, Maria Ana (2007). Sistematica molecular de Oxypetalum R.Br. (Apocynaceae, Asclepiadoideae) (PDF) (D.Sc. thesis). University of Sao Paulo. doi:10.11606/T.41.2008.tde-02062008-143035。
- 工藤 和彦『作例と解説 新花材ハンドブック』八坂書房、1992年、120-121頁。ISBN 4-896-94622-7。
- Botanica (3 ed.). KÖNEMANN. (1999). ISBN 3829030681