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レカ (駆逐艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

レカ (SMS Reka) はオーストリア=ハンガリー帝国海軍駆逐艦フサール級。艦名はゴリツィアの東を流れるからとられている[1]

艦歴

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1908年8月13日起工[2]。1909年4月28日進水[2]。同年12月31日竣工[2]

第一次バルカン戦争時はBojana川河口の封鎖に従事している[3]

第一次世界大戦

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1915年5月初め、巡洋艦「ノファラ」によるドイツ潜水艦「UB8」のプーラからコトル湾への曳航の際、それを護衛した[4]

5月23日、イタリアはオーストリア=ハンガリー帝国に宣戦布告。同日、オーストリア=ハンガリー帝国海軍の戦艦などは出撃し、アンコーナなどの攻撃へと向かった。「レカ」はテゲトフ級戦艦などからなりアンコーナ攻撃を行ったAグループの1隻であった[5]

6月17から18日夜、装甲巡洋艦「ザンクト・ゲオルク」などがリミニペーザロを攻撃[6]。巡洋艦「サイダ」、「ヘルゴラント」と駆逐艦「レカ」、「ヴェレビト」、「ディナラ」、水雷艇5隻はそれを掩護し、またイタリア汽船「Grazia」を沈めた[6]

1916年2月26日、「レカ」はVeruda Coveに入る際に強風で岩礁へ流され、左舷のスクリューを損傷[3]。プーラで5月23日まで修理が行われた[3]

5月24日、「レカ」など駆逐艦4隻、水雷艇6隻が水上機支援のため出撃中、そのうちの一隻である水雷艇「75T」がイタリアの水雷艇と交戦した[7]

12月13-14日、ドイツ潜水艦「UC20」をĐenovićiからプーラまで護衛[8]

12月22日、「レカ」と駆逐艦「シャルフシュツェ」、「ヴェレビト」、「ディナラ」はオトラント堰攻撃に向かった[9]。しかし、ドリフター1隻を損傷[10]させたところでフランス駆逐艦が現れた[11]。フランス駆逐艦はターラントへ向かっていた「Casque」、「Protet」、「Commandant Rivière」、「Commandant Bory」、「Dehorter」、「Boutefeu」で、「Casque」はオーストリア=ハンガリー帝国の駆逐艦を追跡したが、他は「Commandant Rivière」以外は追従できなかった[11][12]。続いて起こった戦闘でオーストリア=ハンガリー帝国側は「ヴェレビト」以外が損傷し、フランス側も「Casque」と「Commandant Rivière」が損傷した[11]。「レカ」は2度被弾したが、被害は軽微なものであった[13]

1917年4月、駆逐艦「ウスコケ」、「シュトライター」、「Warasdiner」と共にオトラント海峡へ出撃するが、「レカ」はボイラーの不調のため引き返した[14]

5月10日、「レカ」はバールで汽船「Senj」の火災の消火を手伝った[14]

11月28日、「レカ」と駆逐艦「ディナラ」、「シュトライター」、「トリグラフ」、「フサール」や水雷艇はセニガッリアリミニ間の鉄道を攻撃した[15]

1918年5月、「レカ」と駆逐艦「フサール」、「トゥルル」、「パンドゥール」はコマンド部隊を上陸させてMutignano・シルヴィ間の鉄道橋を破壊する作戦に従事[16]。5月9日に「フサール」から部隊が上陸したが、敵の攻撃を受けて撤退した[16]

戦後は1020年にフランスに引き渡され、解体された[14]

要目(1913年以降)

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  • 長さ:68.38m
  • 幅:6.25m
  • 満載排水量:414トン
  • 速力:28.4ノット
  • 兵装:45口径7cm砲1、30口径7cm砲5、45cm魚雷発射管2

出典[17]

脚注

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  1. ^ Austro-Hungarian Destroyers in World War One, p. 59
  2. ^ a b c Austro-Hungarian Warships of World War I, p. 42
  3. ^ a b c Austro-Hungarian Destroyers in World War One, p. 84
  4. ^ The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 134, Austro-Hungarian Destroyers in World War One, p. 84
  5. ^ The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, pp. 70, 168-169
  6. ^ a b The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 182
  7. ^ The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 235, Clash of Fleets, Action off Chioggia
  8. ^ Austro-Hungarian Destroyers in World War One, pp. 84-85
  9. ^ The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 292
  10. ^ Austro-Hungarian destroyers in World War One, p. 71によれば、この時の戦闘ではドリフター「Gowan Lea」と「Our Allies」がわずかに損傷
  11. ^ a b c Clash of Fleets, Second Skirmish in Otranto Strait
  12. ^ The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 292にはフランス側は2隊に分かれて敵を包囲しようとした、とある
  13. ^ The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 292, Clash of Fleets, Second Skirmish in Otranto Strait
  14. ^ a b c Austro-Hungarian Destroyers in World War One, p. 85
  15. ^ The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 342
  16. ^ a b The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, p. 371, Austro-Hungarian Cruisers and Destroyers 1914-18, p. 44
  17. ^ Austro-Hungarian Cruisers and Destroyers 1914-18, p. 18

参考文献

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  • Zvonimir Freivogel, The Great War in the Adriatic Sea 1914-1918, Despot Infinitus, 2019, ISBN 978-953-8218-40-8
  • Zvonimir Freivogel, Austro-Hungarian Destroyers in World War One, Despot Infinitus, 2021, ISBN 978-953-366-051-6
  • Ryan K. Noppen, Austro-Hungarian Cruisers and Destroyers 1914-18, Bloomsbury Publishing, 2016
  • René Greger, Austro-Hungarian Warships of World War I, Ian Allan, 1976, ISBN 0-7110-0623-7
  • Vincent O’Hara, Leonard Heinz, Clash of Fleets: Naval Battles of the Great War 1914-18, Naval Institute Press, 2017(電子版)