ロス・ジャルディン諸島
現地名: Los Jardines Islands | |
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地理 | |
場所 | 太平洋 |
座標 | 北緯21度40分 東経151度35分 / 北緯21.667度 東経151.583度座標: 北緯21度40分 東経151度35分 / 北緯21.667度 東経151.583度[1] |
島数 | 2 |
行政 | |
追加情報 | |
実際には存在しない疑存島 |
ロス・ジャルディン諸島(ロス・ジャルディンしょとう、英: Los Jardines Islands, Los Buenos Jardines Islands[2])は、南鳥島とマリアナ諸島の間に位置するとされた疑存島。ジャルディネスなどとも表記され、英語ではThe Gardens(ザ・ガーデンズ)とも表記される。別名マーシャル諸島[3]。
歴史
[編集]1529年5月、アルバロ・デ・サアベドラ・セロンは[2]ティドレ島からヌエバ・エスパーニャへ向かう途中島々を発見しロス・ブエノス・ハルディネス (Los Buenos Jardines)と命名した。この島は16世紀の文献では北緯10度あたりとされており、マーシャル諸島のどこかであろうと思われる[4][5][6]。しかし、18世紀前半のスペイン製海図で間違いが発生したようで、後の海図などでは北緯21から22度あたりの島のない場所に移っている[7][8]。
1543年1月6日、ヌエバ・エスパーニャからミンダナオ島へ向かう途中のルイ・ロペス・デ・ビリャロボスが北緯9から10度付近でロス・ハルディネス諸島を目撃した[1][9]。
1788年7月にジョン・マーシャルとトマス・ギルバートの船がロス・ジャルディン諸島を探したが発見できなかった。それにもかかわらず、「ジャルディン諸島、スカーバラ号に基づく」(「スカーバラ」はマーシャルの船)と書かれた海図が作成された。これが別名マーシャル諸島の由来である[10][1]。
1900年7月に『金剛』が、1926年に『満州』がロス・ジャルディン諸島捜索を行ったが発見されなかった[11][12]。
1933年にアメリカ海軍の測量艦『ラマポ (USS Ramapo, AO-12)』 がこの海域を調査したが、島の存在は確認できず[13]、アメリカ海軍ではこの島を海図から削除した。
日本の海図から削除されたのは、実にこの約40年後の1972年11月18日付けの水路通報によってであった[14]。 翌年、国際水路局もこの島を海図から削除した[2]。
注釈
[編集]- ^ a b c International Hydrographic Review 1990, p. 165.
- ^ a b c Worrall 2017.
- ^ 長谷川 2011, p. 34.
- ^ Francis X. Hezel (1994). The First Taint of Civilization: A History of the Caroline and Marshall Islands in Pre-colonial Days, 1521-1885.. p. 16. ISBN 9780824816438. "The island group, which the Spaniards called Los Jardines,...cannot be identified with certainty, but the likeliest candidates seem to be Enewetak and Bikini..."
- ^ Henry Stommel (1984). Lost Islands: The Story of Islands That Have Vanished from Nautical Charts. University of British Columbia Press. pp. 10–15. ISBN 0-7748-0210-3
- ^ 長谷川 2011, p. 45-46.
- ^ 長谷川 2011, p. 46.
- ^ 長谷川 2011, p. 66.
- ^ Francis X. Hezel (1994). The First Taint of Civilization: A History of the Caroline and Marshall Islands in Pre-colonial Days, 1521-1885.. p. 19. ISBN 9780824816438. "[Villalobos and crew] reached another atoll, also in the Marshalls, which they thought to be Saavedra's Los Jardines."
- ^ 長谷川 2011, p. 70-71.
- ^ 長谷川 2011, p. 158-159.
- ^ 長谷川 2011, p. 231.
- ^ 長谷川 2011, p. 35.
- ^ 長谷川 2011, p. 241.
参考文献
[編集]- 長谷川亮一『地図から消えた島々 幻の日本領と南洋探検家たち』吉川弘文館、2011年。ISBN 978-4-642-05722-6。
- Simon Worrall (2017年12月9日). “These Imaginary Islands Only Existed on Maps”. nationalgeographic.com. 2018年1月20日閲覧。
- International Hydrographic Review. 67. International Hydrographic Bureau. (1990)