ワイルドフラワーズ (トム・ペティのアルバム)
『ワイルドフラワーズ』 | ||||
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トム・ペティ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | カリフォルニア州ロサンゼルス サウンド・シティ・スタジオ、オーシャン・ウェイ・レコーディング[1] | |||
ジャンル | ロック、フォークロック | |||
時間 | ||||
レーベル | ワーナー・ブラザース・レコード | |||
プロデュース | リック・ルービン、トム・ペティ、マイク・キャンベル | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
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トム・ペティ アルバム 年表 | ||||
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『ワイルドフラワーズ』(Wildflowers)は、アメリカ合衆国のロック・ミュージシャン、トム・ペティが1994年に発表した、ソロ名義では2作目、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ名義のアルバムも含めれば通算10作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]ザ・ハートブレイカーズのメンバーのうち、スタン・リンチを除く全員がレコーディングに参加し[15]、本作でドラムスを担当したスティーヴ・フェローンは、後にザ・ハートブレイカーズの正式メンバーとなった[16]。また、「トゥ・ファインド・ア・フレンド」には、当時スタジオを訪れていたリンゴ・スターがゲスト参加した[17]。なお、1994年11月19日の『サタデー・ナイト・ライブ』で「ユー・ドント・ノウ・ハウ・イット・フィールズ」が演奏された際には、デイヴ・グロールがサポート・ドラマーを務めた[18]。
本作でプロデューサーに起用されたリック・ルービンは、1993年発売のベスト・アルバム『グレイテスト・ヒッツ』でも、新曲「メアリー・ジェーンズ・ラスト・ダンス」と、サンダークラップ・ニューマンのカヴァー「サムシング・イン・ジ・エアー」をプロデュースしていた[19]。ペティ自身は当初、本作を2枚組CDとして発売しようと考えていたが、最終的には1枚にまとめられた[2][20]。
反響
[編集]母国アメリカではBillboard 200で8位に達し[5]、1995年8月にはRIAAによりトリプル・プラチナの認定を受けた[14]。スウェーデンでは合計11週トップ60入りし、最高7位を記録した[4]。
評価
[編集]第38回グラミー賞では、本作が最優秀ロック・アルバム賞にノミネートされ、収録曲「ユー・ドント・ノウ・ハウ・イット・フィールズ」は最優秀男性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞した[21]。また、本作でレコーディング・エンジニアを務めたデヴィッド・ビアンコ、リチャード・ドッド、スティーヴン・マクラフリン、ジム・スコットは、第38回グラミー賞で最優秀エンジニアード・アルバム賞(ノン・クラシカル)を受賞した[21]。
Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け、ペティのアルバムとしては収録時間が長いことを指摘した上で「スペースに余裕ができたことで、激しいロックや地に足のついたブルースだけでなく、ギターをかき鳴らした暖かみのあるフォークにも、同等の比重を置くことができた」「歌手、ソングライター、ロック・ミュージシャンとしてのペティを幅広く網羅している」と評している[2]。クリス・ウィルマンは1994年10月30日付の『ロサンゼルス・タイムズ』紙のレビューで4点満点中3点を付け「一貫性のあるアルバムではなく、ペティが過去に発表した名曲に並び得る新曲もない。しかし、彼が本作で発表した曲は寄せ集めとはいえ、興味深く絶妙な余韻に満ちており、即効性のある名曲に欠けていても、嘆くことはない」と評している[3]。
Stereogumによる2014年の企画「Tom Petty Albums From Worst To Best」では、『破壊』(1979年)に続く2位となった[15]。『ローリング・ストーン』誌が2019年に選出した「'90年代のベスト・アルバム100」では12位にランク・イン[22]。
リイシュー
[編集]2020年に発売されたデラックス・エディション盤CD『Wildflowers & All the Rest』では、ディスク2にアウトテイク10曲、ディスク3にデモ・レコーディング15曲、ディスク4にライヴ音源14曲が収録された[20]。また、スーパー・デラックス・エディション盤限定のディスク5は、『Finding Wildflowers』と題された別テイク集である[20]。なお、『Finding Wildflowers』は、2021年に単体のアルバムとして発売された[23]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はトム・ペティ作。
- ワイルドフラワーズ "Wildflowers" – 3:11
- ユー・ドント・ノウ・ハウ・イット・フィールズ "You Don't Know How It Feels" – 4:49
- タイム・トゥ・ムーヴ・オン "Time to Move On" – 3:15
- ユー・レック・ミー "You Wreck Me" (Tom Petty, Mike Campbell) – 3:22
- イッツ・グッド・トゥ・ビー・キング "It's Good to Be King" – 5:11
- オンリー・ア・ブロークン・ハート "Only a Broken Heart" – 4:30
- ハニー・ビー "Honey Bee" – 4:58
- ドント・フェイド・オン・ミー "Don't Fade on Me" (T. Petty, M. Campbell) – 3:32
- ハード・オン・ミー "Hard on Me" – 3:48
- キャビン・ダウン・ビロウ "Cabin Down Below" – 2:51
- トゥ・ファインド・ア・フレンド "To Find a Friend" – 3:23
- ハイヤー・プレイス "A Higher Place" – 3:56
- ハウス・イン・ザ・ウッズ "House in the Woods" – 5:32
- クローリング・バック・トゥ・ユー "Crawling Back to You" – 5:05
- ウェイク・アップ・タイム "Wake Up Time" – 5:20
参加ミュージシャン
[編集]- トム・ペティ - ボーカル、ギター、ベース、ハーモニカ、オルガン、ピアノ
- マイク・キャンベル - ギター、スライドギター、エレクトリック・シタール、ベース、ハープシコード
- ベンモント・テンチ - ピアノ、エレクトリックピアノ、オルガン、ハーモニウム、メロトロン、メロディカ
- ハウィー・エプスタイン - ベース(on #4, #7, #10)、バッキング・ボーカル(on #2, #4, #5, #7, #13, #14)
- スティーヴ・フェローン - ドラムス(on #1, #2, #3, #5, #6, #7, #9, #10, #12, #13, #14, #15)
アディショナル・ミュージシャン
- マーティ・リフキン - ペダル・スティール・ギター(on #13)
- ジョン・ピアース - ベース(on #9)
- リンゴ・スター - ドラムス(on #11)
- レニー・カストロ - パーカッション(on #1, #2, #5, #7, #9, #11, #12, #14)
- フィル・ジョーンズ - パーカッション(on #4, #10)
- ブランダン・フィールズ、ゲイリー・ハービグ、ジム・ホーン、キム・ハッチクロフト - サクソフォーン(on #13)
- カール・ウィルソン - バッキング・ボーカル(on #7)
- マイケル・ケイメン - オーケストレーション、指揮(on #1, #3, #5, #15)
脚注
[編集]- ^ CD英文ブックレット内クレジット
- ^ a b c Erlewine, Stephen Thomas. “Wildflowers - Tom Petty - Album”. AllMusic. 2024年8月21日閲覧。
- ^ a b Willman, Chris (1994年10月30日). “TOM PETTY "Wildflowers" Warner Bros.* * *”. Los Angeles Times. 2024年8月21日閲覧。
- ^ a b swedishcharts.com - Tom Petty - Wildflowers
- ^ a b “Tom Petty - Awards”. AllMusic. 2016年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月21日閲覧。
- ^ Tom Petty - Wildflowers - austriancharts.at
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ Tom Petty - Wildflowers - hitparade.ch
- ^ norwegiancharts.com - Tom Petty - Wildflowers
- ^ charts.org.nz - Tom Petty - Wildflowers
- ^ TOM PETTY songs and albums | full Official Chart History
- ^ australian-charts.com - Tom Petty - Wildflowers
- ^ Tom Petty - Wildflowers - dutchcharts.nl
- ^ a b “Gold & Platinum”. RIAA. 2024年8月21日閲覧。
- ^ a b Toth, James Jackson (2014年8月5日). “Tom Petty Albums From Worst To Best”. Stereogum. 2024年8月21日閲覧。
- ^ “Steve Ferrone Interview (No.1) (2008/2)”. Heartbreaker's Japan Party. 2024年8月21日閲覧。
- ^ Zoladz, Lindsay (2020年10月15日). “The Raw Roots of Tom Petty's 'Wildflowers,' Revealed at Last”. New York Times. 2024年8月21日閲覧。
- ^ “You Don't Know How It Feels by Tom Petty”. Songfacts. 2024年8月21日閲覧。
- ^ 日本盤CD (WPCR-6)ライナーノーツ(大友博、1994年9月13日)
- ^ a b c “トム・ペティ 94年ソロ・アルバム『Wildflowers』のデラックスエディション発売”. amass.jp (2020年8月21日). 2024年8月21日閲覧。
- ^ a b “38th Annual GRAMMY Awards”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2024年8月21日閲覧。
- ^ “100 Best Albums of the '90s”. Rolling Stone (2019年10月4日). 2024年8月21日閲覧。
- ^ “トム・ペティ『Finding Wildflowers (Alternate Versions)』全曲公開”. amass.jp (2021年4月6日). 2024年8月21日閲覧。