オモプラッタ
オモプラッタは、ブラジリアン柔術などで使われる関節技の一種である。オモプラータ(葡:Omoplata)とも呼ばれる。柔道での正式な分類では腕挫膝固に包含される。高専柔道や柔道の俗称では三角緘(さんかくがらみ)[1][2]、体固腕挫(たいがためうでひしぎ)[3]と呼ばれる。別名リバース・ショルダー・ノット・ウィッズ・ア・レッグ (reverse shoulder knot with a leg[4]) 。
概要
[編集]手で相手の腕を取り、膝で相手の肘関節を極める技。
一般にガードポジションで下の選手が上の選手の左腕を持ち、右脚を相手の前から左腋を通して肩付近に絡めて、そのまま両脚を左に出す横座りをし、相手の左腕を背に曲げて肘を極める取る技である(一般に内オモプラッタという[要出典])。
脚をかけた状態で腕側(腕の外側)から回転して背後に移る方法もある(外オモプラッタ)[要出典]。
「オモプラッタ」とはブラジルの公用語ポルトガル語で肩甲骨のことである。極め技としては文字通り、肩関節を極める肩関節技となる。柔道では肘を極める。
やり方は、これだけではなく、上から下の選手にかけるものなどもあり[要出典]、連絡技も多い。
簡単に説明すると「相手の腕に脚を絡めて背中に回る技」である[要出典]。
単純に、その体勢を言う場合もある。
相手が肩や腕を極まるのを嫌い前転して、その結果、スイープになったとしたら、それはそれでオモプラッタの目的は果たしたともいえる。
相手がこらえた場合に前三角絞、下からの腕挫十字固、ホレッタスイープ、手首固めに切り替えることも可能であり汎用性が高い技である。
ブラジリアン柔術では国際ブラジリアン柔術連盟、国際柔術連盟、ともにティーン (U16) 以下では禁止技である。サンボではカデ(14から16歳)では禁止技である[4]。
補足
[編集]総合格闘技でも柔術家が稀に虚を突き仕掛けるが前転による脱出が容易であるため直接一本に繋がることは少なく、前述の通りスイープも視野に入れた技である。
2005年8月28日のPRIDE GRANDPRIX 2005 決勝戦でマウリシオ・ショーグンがヒカルド・アローナからオモプラッタをとったことでブラジリアン柔術黒帯を取得するなど一種のシンボル技でもある。
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ヒカルド・アルメイダなどが良く使う。
別名に「三角緘」があるがこれは腕挫三角固の別名でもある[5]。
脚注
[編集]- ^ 木村政彦『木村政彦 柔道の技』イースト・プレス、2018年8月18日、130頁。「三角緘」
- ^ “京大柔道技事典”. 京都大学柔道部. 2019年11月16日閲覧。 “三角絡み”
- ^ 日本武道館(企画)、文部省・日本古武道協会(後援)、石田一郎・今村嘉雄・植芝吉祥丸・江里口栄一・老松信一・大島功・大森曹玄・小沢武・小笠原清信・加藤武徳・加納武彦・清野武治・工藤雷介・竹内善徳・古川鉄美・山川岩之助・山中吾郎(監修)、高専柔道技術研究会(協力)、木村光郎(取)、奥田義郎(受). 高専柔道(歴史に生きる得意技). 日本の古武道ビデオシリーズ. 日本: 毎日映画社.
三角とその変化
- ^ a b “INTERNATIONAL SAMBO RULES (SPORT SAMBO) 2023”. 国際サンボ連盟. p. 35 (2023年7月20日). 2024年9月15日閲覧。 “Approved by FIAS Executive Committee:may 22, 2023 / Execution of a prohibited technique / a reverse shoulder knot with a leg”
- ^ 嘉納行光、川村禎三、中村良三、醍醐敏郎、竹内善徳『柔道大事典』監修 佐藤宣践、アテネ書房、日本 東京、1999年11月21日。ISBN 4871522059。「三角緘」