中務哲郎
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人物情報 | |
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生誕 |
1947年2月24日(77歳) 大阪府大阪市 |
出身校 | 京都大学文学部 |
学問 | |
研究分野 | 西洋古典学 |
指導教員 | 松平千秋 |
学位 | 文学博士 |
学会 | 日本西洋古典学会 |
主な受賞歴 | 読売文学賞(研究・翻訳賞) |
中務 哲郎(なかつかさ てつお、1947年2月24日[1] - )は、日本の西洋古典学者、古代ギリシア文学研究者、翻訳家。京都大学名誉教授。
経歴
[編集]大阪府大阪市生まれ[1]。大阪府立天王寺高等学校卒、1969年京都大学文学部西洋古典学卒、1975年同大学院西洋古典学博士課程満期退学。松平千秋門下生、岡道男や藤縄謙三の指導も受けた。1975-1979年京都大学文学部助手、1980年京都産業大学専任講師、1984年助教授、1987年京大文学部助教授、1994年「古代説話研究」で京大文学博士、同年教授となった。2010年定年により名誉教授[2]。同年6月より日本西洋古典学会委員長(第10代、2016年6月まで)。
2014年に『ヘシオドス 全作品』の訳により第65回読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞[3]。京都大学学術出版会「西洋古典叢書」の編集委員でもある。
著書
[編集]- 『物語の海へ - ギリシア奇譚集』(岩波書店、シリーズ 物語の誕生) 1991
- 『イソップ寓話の世界』(筑摩書房、ちくま新書) 1996
- 『饗宴のはじまり 西洋古典の世界から』(岩波書店) 2003
- 『ヘロドトス『歴史』 - 世界の均衡を描く』(岩波書店、シリーズ 書物誕生) 2010
- 『極楽のあまり風 ギリシア文学からの眺め』(ピナケス出版) 2014、増補版 2016
共著
[編集]- 『ギリシア神話』(中村善也、岩波書店、岩波ジュニア新書) 1981、新版 2011
- 『ギリシア人ローマ人のことば 愛・希望・運命』(大西英文、岩波書店、岩波ジュニア新書) 1986
- 『サテュロス劇とは何か』(岩波書店、ギリシア悲劇全集 別巻) 1992
翻訳
[編集]- 『男の平和』[4](アリストパネス、講談社、世界文学全集2) 1978
- 『古代ギリシアの同性愛』(ケネス・ドーヴァー、下田立行共訳、リブロポート) 1984 / 改訂 青土社 2007
- 『プトレマイオス 地理学』(東海大学出版会) 1986
- 『ファロスの王国 古代ギリシアの性の政治学』全2巻(エヴァ・C・クールズ、下田立行・久保田忠利 共訳、岩波書店) 1989
- 『ギリシア奇談集』(アイリアノス、松平千秋共訳、岩波文庫) 1989
- 『オレステース』(エウリーピデース、岩波書店、ギリシア悲劇全集8) 1990
- 『キュクロープス』(エウリーピデース、岩波書店、ギリシア悲劇全集9) 1992
- 『フィロゲロス ギリシア笑話集』(ヒエロクレス, ピラグリオス、国文社、叢書アレクサンドリア図書館) 1995
- 『大カトー・老年について・ラエリウス・友情について』(岩波書店、キケロー選集9) 1999
- 『友情について』(キケロー、岩波文庫) 2004
- 『老年について』(キケロー、岩波文庫) 2004、ワイド版 2005
- 『イソップ寓話集』(岩波文庫) 1999、ワイド版 2002
- 『ギリシア恋愛小曲集』(岩波文庫) 2004
- 『蜂』(アリストパネース、岩波書店、ギリシア喜劇全集2) 2008 - 編集委員
- 『ヘシオドス全作品』(京都大学学術出版会、西洋古典叢書)2013
- 『アンティゴネー』(ソポクレース、岩波文庫) 2014
- 『動物奇譚集 1・2』(アイリアノス、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2017
- 『ホメロス外典 / 叙事詩逸文集』(京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2020
- 『オデュッセイア』(ホメロス、京都大学学術出版会、西洋古典叢書) 2022
脚注
[編集]- ^ a b 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.332
- ^ 「中務哲郎教授略歴」『西洋古典論集』第22号、京都大学西洋古典研究会、2010年3月、3-3頁、CRID 1573950402367912832、hdl:2433/108542、ISSN 0289-7113。「訂正あり、差し替え済(2018/08/21)」
- ^ “読売文学賞 第61回(2009年度)~第65回(2013年度)”. 読売新聞. 2018年10月9日閲覧。
- ^ 元々は中村善也訳予定だったが、後輩である中務哲郎が大阪弁による完訳を篋底に秘していることを知り、自身の代わりにこれを世に送ることとしたもの。大阪弁によるギリシア喜劇の訳は希少でありユニークである。