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西洋古典叢書

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西洋古典叢書(せいようこてんそうしょ)は、京都大学学術出版会で出版している、西洋古典(ギリシア語・ラテン語著作[1])の翻訳叢書1997年に刊行開始[2]

特色

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西洋古典叢書の特色は、以下のように説明されている[1]

  1. 西洋の「知」の源泉であるギリシア・ラテンの主要な著作・作品を可能な限り網羅し、諸外国の古典叢書に匹敵する、西洋古典の一大書林の形成をめざした。
  2. すべての専門研究者による厳正な原典理解を基にした新訳により、正確でわかりやすい日本語訳の定訳をめざした。
  3. 訳註は、本文と同時に対照できるよう、読みやすい脚註方式を採用した。
  4. 著作・作品ごとに訳者による平明な解説を付した。
  5. 造本はハンディな四六判変型・布貼り上装仕上げとし、一般読者にも親しみやすいものとした。

上記1に言及のある「諸外国の古典叢書」とは、アメリカのローブ・クラシカルライブラリーやフランスのビュデ叢書を指す。

1997年から刊行され、当初は月1冊のペースでの刊行だったが、約10年を経て年5〜6冊程度に移行している。刊行は年代順・巻数順ではなく、不規則・順不同な刊行が行われているので注意を要する。

2023年より、YouTubeにて公式の解説動画シリーズ「おこしやす! 西洋古典叢書」を公開している[3]

編集者國方栄二和田利博らがいる[4]

刊行

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ギリシア語著作

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No. 書名 著者 訳者 出版年
G001 モラリア 14 プルタルコス 戸塚七郎 1997.6
G002 食卓の賢人たち 1 アテナイオス 柳沼重剛 1997.8
G003 天について アリストテレス 池田康男 1997.10
G004 モラリア 13 プルタルコス 戸塚七郎 1997.11
G005 ピュロン主義哲学の概要 セクストス・エンペイリコス 金山弥平
金山万里子
1998.2
G006 自省録 マルクス・アウレリウス 水地宗明 1998.4
G007 ギリシア史 1 クセノポン 根本英世 1998.5
G008 食卓の賢人たち 2 アテナイオス 柳沼重剛 1998.6
G009 自然の機能について ガレノス 種山恭子 1998.8
G010 弁論集 1 イソクラテス 小池澄夫 1998.10
G011 ギリシア史 2 クセノポン 根本英世 1999.4
G012 歴史 1 トゥキュディデス 藤縄謙三 2000.5
G013 小品集 クセノポン 松本仁助 2000.6
G014 モラリア 6 プルタルコス 戸塚七郎 2000.7
G015 フラックスへの反論/ガイウスへの使節 フィロン 秦剛平 2000.10
G016 食卓の賢人たち 3 アテナイオス 柳沼重剛 2000.11
G017 初期ストア派断片集 1 ゼノン 中川純男 2000.12
G018 政治学 アリストテレス 牛田徳子 2001.2
G019 魂について アリストテレス 中畑正志 2001.6
G020 弁論集 リュシアス 細井敦子 2001.7
G021 祝勝歌集/断片選 ピンダロス 内田次信 2001.9
G022 哲学者・ソフィスト列伝 ピロストラトス
エウナピオス
戸塚七郎 他 2001.11
G023 モラリア 2 プルタルコス 瀬口昌久 2001.12
G024 弁論集 アンティポン
アンドキデス
高畠純夫 2002.1
G025 初期ストア派断片集 2 クリュシッポス 水落健治
山口義久
2002.2
G026 食卓の賢人たち 4 アテナイオス 柳沼重剛 2002.5
G027 弁論集 2 イソクラテス 小池澄夫 2002.6
G028 ニコマコス倫理学 アリストテレス 朴一功 2002.7
G029 初期ストア派断片集 3 クリュシッポス 山口義久 2002.9
G030 ギリシア合唱抒情詩集 アルクマン
ステシコロス
イビュコス
シモニデス
バッキュリデス
丹下和彦 2002.11
G031 歴史 2 トゥキュディデス 城江良和 2003.1
G032 弁論集 4 デモステネス 木曽明子
杉山晃太郎
2003.7
G033 学者たちへの論駁 1 セクストス・エンペイリコス 金山弥平
金山万里子
2004.2
G034 弁論集 3 デモステネス 北嶋美雪
木曽明子
杉山晃太郎
2004.2
G035 キュロスの教育 クセノポン 松本仁助 2004.2
G036 食卓の賢人たち 5 アテナイオス 柳沼重剛 2004.3
G037 モラリア 11 プルタルコス 三浦要 2004.5
G038 コンスタンティヌスの生涯 エウセビオス 秦剛平 2004.6
G039 修辞学論集 ディオニュシオス
デメトリオス
木曽明子
戸高和弘
渡辺浩司
2004.8
G040 牧歌 テオクリトス 古澤ゆう子 2004.10
G041 歴史 1 ポリュビオス 城江良和 2004.12
G042 動物部分論/動物運動論/動物進行論 アリストテレス 坂下浩司 2005.2
G043 初期ストア派断片集 4 クリュシッポス 中川純男
山口義久
2005.3
G044 ピレボス プラトン 山田道夫 2005.6
G045 ヒッポクラテスとプラトンの学説 1 ガレノス 内山勝利
木原志乃
2005.10
G046 初期ストア派断片集 5 クリュシッポス 他 山口義久
中川純男
2006.3
G047 弁論集 1 デモステネス 加来彰俊 2006.5
G048 学者たちへの論駁 2
(論理学者たちへの論駁)
セクストス・エンペイリコス 金山弥平
金山 万里子
2006.8
G049 英雄伝 1 プルタルコス 柳沼重剛 2007.6
G050 トピカ アリストテレス 池田康男 2007.7
G051 歴史 2 ポリュビオス 城江良和 2007.9
G052 ギリシア教訓叙事詩集 アラトス
ニカンドロス
オッピアノス英語版
伊藤照夫 2007.10
G053 英雄伝 2 プルタルコス 柳沼重剛 2007.11
G054 饗宴/パイドン プラトン 朴一功 2007.12
G055 モラリア 7 プルタルコス 田中龍山 2008.2
G056 植物誌 1 テオプラストス 小川洋子 2008.3
G057 古代音楽論集 アリストクセノス
プトレマイオス
山本建郎 2008.5
G058 モラリア 1 プルタルコス 瀬口昌久 2008.7
G059 レウキッペとクレイトポン アキレウス・タティオス 中谷彩一郎 2008.9
G060 プラトン哲学入門 アルビノス
アルキノオス
アプレイウス
ディオゲネス・ラエルティオス
オリュンピオドロス
鎌田雅年
木下昌巳
國方栄二
久保徹
村上正治
脇條靖弘
2008.12
G061 モラリア 5 プルタルコス 丸橋裕 2009.3
G062 弁論集 2 デモステネス 木曽明子 2010.1
G063 テュアナのアポロニオス伝 1 ピロストラトス 秦剛平 2010.6
G064 学者たちへの論駁 3
(自然学者たちへの論駁/
倫理学者たちへの論駁)
セクストス・エンペイリコス 金山弥平
金山万里子
2010.11
G065 ソクラテス言行録 1
ソクラテスの思い出
クセノポン 内山勝利 2011.3
G066 英雄伝 3 プルタルコス 柳沼重剛 2011.4
G067 モラリア 9 プルタルコス 伊藤照夫 2011.5
G068 ピタゴラス的生き方 イアンブリコス 水地宗明 2011.6
G069 歴史 3 ポリュビオス 城江良和 2011.10
G070 解剖学論集 ガレノス 坂井建雄
池田黎太郎
澤井直
2011.12
G071 弁論集 2
(トロイア陥落せず 他)
ディオン・クリュソストモス 内田次信 2012.2
G072 悲劇全集 1 エウリピデス 丹下和彦 2012.4
G073 モラリア 8 プルタルコス 松本仁助 2012.8
G074 弁論集 アイスキネス 木曽明子 2012.10
G075 生成と消滅について アリストテレス 池田康男 2012.11
G076 全集 4
(偽預言者アレクサンドロス 他)
ルキアノス 内田次信
戸高和弘
渡辺浩司
2013.2
G077 歴史 4 ポリュビオス  城江良和 2013.3
G078 全作品 ヘシオドス 中務哲郎 2013.5
G079 モラリア 10 プルタルコス 伊藤照夫 2013.6
G080 悲劇全集 2 エウリピデス 丹下和彦 2013.9
G081 古代ホメロス論集 プルタルコス
ヘラクレイトス英語版
内田次信 2013.10
G082 書簡集 1 リバニオス 田中創 2013.12
G083 悲劇全集 3 エウリピデス 丹下和彦 2014.2
G084 エウテュデモス/クレイトポン プラトン 朴一功 2014.6
G085 全集 3
(食客)
ルキアノス 丹下和彦 2014.10
G086 悲劇全集 4 エウリピデス 丹下和彦 2015.2
G087 モラリア 3 プルタルコス 松本仁助 2015.3
G088 植物誌 2 テオプラストス 小川洋子 2015.4
G089 英雄伝 4 プルタルコス 城江良和 2015.5
G090 ギリシア詞華集 1 多数 沓掛良彦 2015.7
G091 弁論集1
(王政論)
ディオン・クリュソストモス 内田次信 2015.8
G092 エレゲイア詩集 テオグニス 西村賀子 2015.11
G093 秘史 プロコピオス 和田廣 2015.12
G094 ギリシア詞華集 2 多数 沓掛良彦 2016.3
G095 悲劇全集 5 エウリピデス 丹下和彦 2016.6
G096 ギリシア詞華集 3 多数 沓掛良彦 2016.10
G097 身体諸部分の用途について 1 ガレノス 坂井建雄
池田黎太郎
澤井直
2016.11
G098 ギリシア詞華集 4 多数 沓掛良彦 2017.2
G099 動物奇譚集 1 アイリアノス 中務哲郎 2017.5
G100 動物奇譚集 2 アイリアノス 中務哲郎 2017.6
G101 エウテュプロン/
ソクラテスの弁明/クリトン
プラトン 朴一功
西尾浩二
2017.8
G102 古代文芸論集 偽ロンギノス
ディオニュシオス
戸高和弘
木曽明子
2018.1
G103 モラリア 12 プルタルコス 三浦要
中村健
和田利博
2018.3
G104 モラリア 4 プルタルコス 伊藤照夫 2018.6
G105 パイドロス プラトン 脇條靖弘 2018.7
G106 ホメロス後日譚 クイントス・スミュルナイオス 北見紀子 2018.10
G107 書簡集 2 リバニオス 田中創 2019.1
G108 アルゴナウティカ アポロニオス・ロディオス 堀川宏 2019.3
G109 ペルシア史/インド誌 クテシアス 阿部拓児 2019.3
G110 弁論集 5 デモステネス 杉山晃太郎
木曽明子
葛西康徳
北野雅弘
吉武純夫
2019.5
G111 英雄伝 5 プルタルコス 城江良和 2019.8
G112 ギリシア案内記 2 パウサニアス 周藤芳幸 2020.1
G113 ホメロス外典/叙事詩逸文集 伝ホメロス 中務哲郎 2020.3
G114 弁論集 6 デモステネス 佐藤昇
木曽明子
吉武純夫
平田松吾
半田勝彦
2020.7
G115 ピタゴラス伝/マルケラへの手紙/
ガウロス宛書簡
ポルピュリオス 山田道夫 2021.4
G116 英雄伝 6 プルタルコス 城江良和 2021.5
G117 全集 8
(遊女たちの対話)
ルキアノス 内田次信
西井奨
2021.12
G118 弁論集 7 デモステネス 栗原麻子
吉武純夫
木曽明子
2022.4
G119 オデュッセイア ホメロス 中務哲郎 2022.7
G120 ソクラテス言行録 2
家政管理論/酒宴/ソクラテスの弁明
クセノポン 内山勝利 2022.7
G121 身体諸部分の用途について 2 ガレノス 坂井建雄
池田黎太郎
福島正幸
矢口直英
澤井直
2022.10
G122 全集 6
(ペレグリノスの最期)
ルキアノス 内田次信
戸高和弘
2023.10
G123 喜劇全集 1 アリストパネス 戸部順一 2024.7

ラテン語著作

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No. 書名 著者 訳者 出版年
L001 悲劇集 1 セネカ 小川正廣 1997.7
L002 悲劇集 2 セネカ 大西英文 1997.9
L003 地中海世界史 ポンペイウス・トログス
ユニアヌス・ユスティヌス
合阪學 1998.1
L004 悲しみの歌/黒海からの手紙 オウィディウス 木村健治 1998.9
L005 ローマ喜劇集 1 プラウトゥス 木村健治 他 2000.9
L006 ローマ喜劇集 2 プラストゥス 小川正廣 他 2001.3
L007 アエネーイス ウェルギリウス 岡道男
高橋宏幸
2001.4
L008 ローマ喜劇集 3 プラウトゥス 木村健治 他 2001.10
L009 ローマ喜劇集 4 プラウトゥス 小林標 2002.4
L010 ローマ喜劇集 5 テレンティウス 木村健治 他 2002.8
L011 アレクサンドロス大王 クルティウス・ルフス英語版 谷栄一郎
上村健二
2003.9
L012 ローマ皇帝群像 1 アエリウス・スパルティアヌス英語版 南川高志 2004.1
L013 牧歌/農耕詩 ウェルギリウス 小川正廣 2004.5
L014 弁論家の教育 1 クインティリアヌス 森谷宇一 2005.5
L015 ローマ皇帝群像 2 アエリウス・スパルティアヌス 他 桑山由文
井上文則
南川高志
2006.6
L016 ローマ建国以来の歴史 3
イタリア半島の征服(1)
リウィウス 毛利晶 2008.6
L017 ローマ建国以来の歴史 1
伝承から歴史へ(1)
リウィウス 岩谷智 2008.10
L018 弁論家の教育 2 クインティリアヌス 森谷宇一
戸高和弘
渡辺浩司
伊達立晶
2009.2
L019 ローマ皇帝群像 3 アエリウス・スパルティアヌス 他 井上文則
桑山由文
2009.5
L020 ローマ世界の歴史 ウェレイユス・パテルクルス 西田卓生
高橋宏幸
2012.3
L021 ローマ建国以来の歴史 9
第二次マケドニア戦争、
東方諸戦役(1)
リウィウス 吉村忠典
小池和子
2012.5
L022 弁論家の教育 3 クインティリアヌス 森谷宇一
戸高和弘
吉田俊一郎
2013.1
L023 ローマ建国以来の歴史 4
イタリア半島の征服 (2)
リウィウス 毛利晶 2014.1
L024 ローマ建国以来の歴史 5
ハンニバル戦争(1)
リウィウス 安井萠 2014.4
L025 ローマ皇帝群像 4 アエリウス・スパルティアヌス 他 井上文則 2014.9
L026 アッティカの夜 1 アウルス・ゲッリウス 大西英文 2016.1
L027 ローマ建国以来の歴史 2
伝承から歴史へ (2)
リウィウス 岩谷智 2016.7
L028 弁論家の教育 4 クインティリアヌス 森谷宇一
戸高和弘
伊達立晶
吉田俊一郎
2016.12
L029 ローマ帝政の歴史 1
ユリアヌス登場
アンミアヌス・マルケリヌス 山沢孝至 2017.11
L030 変身物語 1 オウィディウス 高橋宏幸 2019.5
L031 プラトン『ティマイオス』註解 カルキディウス 土屋睦廣 2019.11
L032 変身物語 2 オウィディウス 高橋宏幸 2020.5
L033 ローマ建国以来の歴史 6
ハンニバル戦争 (2)
リウィウス 安井萠 2020.9
L034 神話伝説集 ヒュギヌス 五之治昌比呂 2021.1
L035 恋の技術/恋の病の治療/
女の化粧法
オウィディウス 木村健治 2021.7
L036 カティリナ戦記/ユグルタ戦記 サルスティウス 小川正廣 2021.8
L037 哲学のなぐさめ ボエティウス 松崎一平 2023.1
L038 ポエニー戦争の歌 1 シーリウス・イタリクス 高橋宏幸 2023.4
L039 ポエニー戦争の歌 2 シーリウス・イタリクス 高橋宏幸 2023.5
L040 ローマ建国以来の歴史 7
ハンニバル戦争 (3)
リウィウス 砂田徹 2024.8
L041 テーバイ物語 1 スタティウス 山田哲子 2024.9
L042 テーバイ物語 2 スタティウス 山田哲子 2024.10

関連文献

[編集]
  • 西洋古典叢書編集部編『西洋古典名言名句集』京都大学学術出版会、2023年
類書は以下

脚注

[編集]

外部リンク

[編集]